昨今、耳新しい言葉が次々発明され、或いは別の言葉に置き換えられていく。
政治の世界でも、もっとも言葉を厳格に使わなければならないはずの政党によってマニフェストなる言葉が、日本語の綱領や公約に取って代わられる。
今、ブログ界では、以前の『謀略』という言葉に代わって『陰謀論』なる不思議な言葉が流行っている。
『陰謀論』とは何か。?そこでこの不思議な新しい『陰謀論』を論じてみたいと思う。
題して『陰謀論、論』
陰謀論の定義については拙ブログ『2039年、76年目の真実。ケネディ暗殺の闇』2008-02-29
を参照して下さい。
昔は、現在のような陰謀論が無かった事や、使われだした時期が、人質バッシングに使われた『自己責任』や『自作自演』と同時期である不思議を解説しています。
21世紀に入ってから、ブログ界で盛んに使われだした『陰謀論』は密接にアメリカの9・11事件と関連性がありそうです。
最も陰謀論が威力を発揮しそうなのは、9・11事件でしょう。
何故なら、何らかのアメリカ政府の意図があったのではないかと疑うことが、陰謀論と簡単に結論付け出来るからです。
アメリカのブッシュ政権にとっては、これほどまで便利な、素晴らしい言葉は有りません。
何しろ政府公式発表を疑う輩は、陰謀論者として簡単に排斥できる
どうやら、多くの日本人が気が付か無い間に、日本はずっと昔に先祖がえりしていますね。
もっとも、その昔は、政府の公式発表を信じないで、一々疑ってかかる連中は、今のように陰謀論者とは呼ばず、非国民とか反日分子とか売国奴とか主義者とかの名前で呼ばれていましたが。
『9・11陰謀論論の色々。』
(その一)
かかるコストに比べて得るものが少なすぎて、見合わないという『対費用効果説』
いや~あ。
まったくの正論です。これは全く正しい考えですね。
声を大にして、自民党公明党の道路族の皆さんに、言いたいですね。
無駄な道路は造るな。!
『費用と効果を少しは考えてから発言して欲しい』といいたいですね。
しかし自公の道路利権に群がる連中が,そんな道理を聞くと思いますか。?
そんな道理が通じるくらいなら、最初から日本国は、今のような800兆円の借金まみれになっていませんよ。
ましてやこの理屈が、9・11事件に通用すると思いますか。?
絶対に通用するはずがない。
公共事業は、意味も無く穴を掘って、意味無くその穴をまた埋めて、それで金が動けば其れだけで、一様ケインズ経済学的には利益があるらしい。
そして、恐ろしいことにアメリカにとっては、対外戦争が軍産複合体にとって、日本のゼネコンの公共事業と、同じ役目を担っている。
(その二)
陰謀というものは、関係者の数が一定のレベルを超えると、かえってうまくいかないと言う『陰謀小人数説』
なぜなら、数が多くなると、裏切りの可能性、ミスを起こす可能性も高くなるからです。
もし、この事件がアルカイダの単純な陰謀ではなく、CIAを含んだ巨大な陰謀だとすれば、関係者の数も膨大な数に上ることになる。
それだけの人が加わった「陰謀」が、寸分の狂いもなくうまくいくということは、まず考えられない。
これはもう私が批判するまでも無い。馬鹿馬鹿しいが一様解説してみよう。
世間知らずの愚か者は「陰謀」は一定レベル以上大きいものは上手くいかないと考えているようですが、歴史は反対のことを教えています。
『謀略は大きくないと成功しない。』
けちな陰謀は成功しない。
ばれるから『陰謀』なんて悪い名前が付くんで、ばれなければ陰謀ではない。
ばれなかった陰謀のことを歴史では、果敢な行動とか勇気ある行動とか正しい判断と呼ぶ。
陰謀というマイナスイメージの言葉から、何か少人数でやるのが陰謀だと思わせようと印象操作する。
ドラマや小説などの陰謀は、確かに少人数で、しかも最後にばれる筋書きになっている。
少人数だとばれないと言う、説は、もうここで破綻しています。
ドラマの陰謀は『陰謀』ではなく単なる犯罪です。この説は犯罪の場合だけ当てはまります。
『常識の罠。』
普通の良識ある市民は誰でも漠然と、陰謀は犯罪と考えている。
陰謀=犯罪
良識ある市民の常識を逆用して、『犯罪』は大人数では、ばれ易いを『陰謀』は大人数では、ばれ易いに入れ替える。
この説の『陰謀』を『犯罪』に差し替えれば、全くの正論です。ちょっとしたトリックですね。
ばれた『陰謀』といえば日本がやった満鉄爆破や、アメリカがやったトンキン湾事件がある。
方や15年、方や30年ばれなかった。
では何故ばれたか。
両事件とも、起こった時から胡散臭いと云われていたし、『陰謀』だと指摘する識者も若干はいたが、当然のように当局は無視したし大手マスコミも当然無視した。
共通点。
どちらも『陰謀』を実行したのは軍隊、特務機関。
軍隊とは、こういう場合に使う。とんでもなく大勢で『陰謀』『謀略』をやるのが軍隊の役目ですね。此れなら絶対ばれない。
『何故、陰謀がばれたか。?』
一番目の日本の例は、陰謀の土台になっていた国家が崩壊したから。
国家が滅亡した時に初めて、国家の犯罪が明らかになる。
国家は、いくら悪いことをしても犯罪とはならない。
なぜなら犯罪の基準、善悪の基準は国家が握っているから。
国家が認めたモノだけが犯罪といわれる。大日本帝国が健在なら満鉄爆破なんてものは此の世に存在しません。
巷間言われている満鉄爆破などは存在しません。
それらの噂は、大日本帝国を貶める非国民や主義者による『悪質な陰謀論』ですよ。
二番目のアメリカの例では、認めた方が国益に叶うから。
当事者がいるんですよ。ベトナムが。
ベトナムは最初から陰謀と叫んでいたが、世界中みんなで無視した。
しかし戦争終結して30年。
認めて、国交正常化したほうがアメリカの国益に叶うのは自明の理。
国益にそむくとなれば100年たっても200年たっても認めるわけがありません。
『陰謀がばれたから』ではなく、ましてや悪いことをした事を反省したから認めたわけでは決してない。
これらの例は、アメリカだけではないが、アメリカは単純に国家の論理で動いている。
自国の国益に叶えば陰謀を認める時もあるし、自分にとって有利と思えば『陰謀』を実行する。
冷静に考えて見れば、当たり前の事実ですね。
(その三)
国家が、自国民を殺すはずが無い。アメリカは自国民を積極的に保護する。アメリカは自国民を殺さない。『自国民保護説。』
「国家が国民を殺さない」話は事実ではなく、信仰の範囲に入る考えですね。
本当は事実かどうか良く判らないが、そのように庶民は信じたい。
国家とは何か。
国家とは、唯一合法的に武力を独占的に所有して、国民を殺しても罰せられない唯一の組織のことを言うんですよ。
国家が一人の国民も殺さなかった例は無いが、大量殺害した例なら、お隣の韓国の光州事件を思い出さなくとも、日本国内にも山ほどある。勿論アメリカでも山ほどある。
これ等の誤解は、国家に対する根本的認識不足が原因ですね。
まず一番目の誤解は『国家は基本的に善良』という考えに有る。
此れは『国家は善良であって欲しい』という希望、理想と、目の前にある『現実』を混同して起こる誤解の典型例ですね。
『自国民保護の理由』
確かにアメリカは、米国人や米兵を守る為に必死になる。
みなさん。なんで米国は米国人や米兵を一生懸命守ると思いますか。?
栗栖 弘臣、自衛隊制服組トップの統幕議長だったが、いわゆる超法規発言をおこない解任された人物です。
彼が自衛隊の役目について、
『国民は、自衛隊は国民の生命、財産を守るためにあると誤解している』、『自衛隊は国を守るためにある』と自身の著書で正直に告白しています。
自衛隊はもともとアメリカ製ですから、この言葉はアメリカにも当てはまります。
先ほどの答えは『国家を守るため』です。
アメリカは、国家を守るためなら、自分の国の国民どころか、大統領でも衆人監視のなかで殺す国ですよ。
『イスラエルやアメリカは、一人の兵士でも大切してにして最後まで探す。』
『外国で騒乱に巻き込まれたら日本大使館ではなく、アメリカ大使館に逃げろ』は正解ですが、これはアメリカ大使館館には大概海兵隊が常駐して警備に当たっていることと、『自国民保護』は軍の宣伝、広報活動の一貫で、大事な任務だからです。
そしてこの自国民保護の目的は、いかに戦争の時に、『国家や軍隊がどれだけ自国民からの賛成が得られるか』、が動機です。
其処にこそ、戦争の成功、不成功の鍵が隠されているのです。
旧日本軍が負け、アメリカ軍が勝った秘密は、ここに最大の答えがあります。
ベトナム戦争で世界最強のアメリカ軍が敗北した理由は、決して日本軍よりベトナム軍の方が強かったからではない。
ましてやべトナム軍がアメリカ軍より強かったからではない。両軍の直接対決では何れも米軍が勝利している。
アメリカ軍は個々の戦闘では勝利したが、ベトナム戦争でアメリカは敗北する。
アメリカは、国民の支持が得られた第二次世界大戦では大勝利したが、国民の支持を得られなかったベトナム戦争では敗北したのです。
(その四)
軍隊や特務機関でも海外、特に「仮想敵国」に対してしかける「陰謀」と、国内の普通の一般市民を多数巻き込む「陰謀」とでは話がちがう説。
『陰謀は国内ではなく国外向け説』
基本的には『謀略』『陰謀』は国内の普通の一般市民を多数巻き込む性質のモノなんですよ。
歴史を一寸ばかり紐解けば簡単に分かるはずです。
大体ですね。敵国人相手に仕掛けるのは戦争です。
国内の人に仕掛けるのが『謀略』『陰謀』なんですよ。
敵国人を『陰謀』で騙す話は、勉強不足で殆ど知りません。
謀略事件で騙すのは自国民だけ。相手国は最初から真実を知っている。中国人もベトナム人も最初から最後まで真実を知っていた。
知らなかったのは日本人とアメリカ人だけ。
『陰謀』だ。『謀略』だというから一般国民は誤解して、理解できない。
陰謀ではなく広告、宣伝、広報、と考えてみてください。
此れなら誰の頭でも理解可能でしょう。そう宣伝、広報活動で世界一はアメリカですよ。
(その五)
テロを防げなかった理由は、陰謀ではなく、
諜報自体が、もともと、判断がむずかしい。また、情報の量が膨大で、すべてを分析できない。
諜報機関の体質で、たとえば、CIA(中央情報局)とFBI(連邦捜査局)は仲が悪い。
しょせんは「お役所」なので、予算や権限、情報をにぎって、権力の維持や拡大を計りたが、諜報機関は、情報がとくに大事で公開しない。
情報隠蔽の原因は故意の陰謀ではなく、おたがいの『なわばり争い説』或いは『CIAお粗末説』
この説は可也説得力がありそうです。
ただし事件直後のアメリカ政府の公式発表の時点までの話ですね。それ以降には当てはまらない。
事件から7年が経過しました。
何か、事件やアルカイダの中身で解明された事柄があるでしょうか。?
何もありません。
あれから全く何んにも出て来ない。
公式報告書の訂正も修正も加筆さえ全くない。
事件直後に好い加減な報告書を出したことは、許せても、7年間何もしなかった言い訳は許せるものではない。7年たって、事件が何か判りましたか。?
逆に段々と、アルカイダも犯人像も9・11事件そのものまでも不鮮明になるばかりで、今日半永久的な対テロ戦争の悪夢を世界のみんなが見せられている。
これが国家の犯罪、謀略事件でないなら、何が謀略事件と呼べるでしょう。
(付録)
陰謀論にも穏健派から過激派まで色々ある。
①アメリカ政府がアルカイダ甘く見すぎて大失敗。政府の失敗隠蔽説。
②テロを知っていた。故意の見逃し説。
③情報機関がアルカイダのテロを成功する様に援助。テロ支援説。
④アルカイダとはアメリカ情報機関の作戦名。政府の自作自演説。
9・11事件直後に、アメリカ政府発表を疑う者が、果たして世界中に、どれだけ居ただろうか。?
多分一人も居なかったと言っても良いぐらい、アメリカ政府発表は、全世界の市民に信じられていた。
アメリカ政府の公式見解、発表は、
(1)犯人はアルカイダだ。
(2)アルカイダの指導者はオサマ・ビン・ラディンだ。
(3)アルカイダを匿っているのはアフガニスタンのタリバンだ。
(4)タリバンを倒す為にアフガニスタンを攻撃しなければならない。
(5)アフガン市民はタリバン原理主義政権からの解放を大喜びしている。
(6)アフガンはタリバン政権が崩壊して民主化された。
(7)アフガンが民主化された今は、アルカイダに関係している政権はイラクだ。
(8)イラクのフセイン政権は大量破壊兵器を持っている。
(9)中東民主化の為にフセイン軍事独裁政権を打倒しなければならない。
(10)イラク市民は、独裁政権から開放されて大喜びしている。
と、どんどん妄想の世界、有り得ないトンデモの領域に進化していった。
私までが、なんともはや、情けないことに(2)ぐらいまでは、信じていた。
しかし(3)あたりから、ありえない話が連続してくる。
(4)は、歴史に対する無知かもしれないが、これは駄目ですね。
(5)あたりは、少しでもイスラムの常識とか中東の知識が有れば全くの情報操作だと理解できる範囲のお粗末さ。
7年前の9・11当時アメリカは、全世界の市民に信用され支持されていた。
しかし今や、右左の違いを超えて、世界の全ての人々がアメリカ政府が情報をコントロールして、自分に都合の悪い事実を隠蔽していることを知っている。
そういう意味では世界の全ての人(お玉おばさんを含む)は、①の穏健派の陰謀論者ですね。
ブログ界とは不思議な世界で、現実には『ありえない事柄』(虚構)が『現実社会の実態』と混同され、常識人には理解できない摩訶不思議な誤解も生まれる。
『摩訶不思議』の代表例は、護憲左派の①の穏健派陰謀論者が、④の過激派陰謀論を『陰謀論者』と攻撃している不思議ですね。
私に言わせれば、どっちもどっち。
過激派か穏健派かの些細な違いは有っても五十歩百歩。みんな仲良く陰謀論者ですよ。
つまり,ここは「理詰め」で議論を展開するブログなので,逆に言えば「感覚的な言い方」をする方は出ていきなさいということにも繋がります.これは私のブログでも同じで,少なくとも論理的にデタラメなコメントは最初から出さないようにしています.ブログ主さんも恐らくそんな事を考えながらコメントを返しているのではないでしょうか?
まず,右翼と左翼という概念が出て来たのは,イギリスの議会の構造と,フランス革命からです.この辺は歴史をきちんと学んでいただきたい.政治思想へ入るのはそれからですよ.つまり,史学方法論を学ばれて欲しいのです.
過去にあった理想 ancien(t) regime を起点として,それを再現させたいのか,それとも反面教師にしたいのか,これが史学方法論で学ぶ右か左かという概念です.
"Der kommunistische Manifest" の最後にある Proletarier aller Laender vereinigt euch! という文章を英訳すると,Working men of all countries, unite! になる.これを「国際主義」と見るかどうかで意見が分かれるのではないでしょうか.つまり1)全ての国のプロレタリアが(共に)団結しよう,と解するか,2)全ての国の働く者,団結しよう,と解するかという問題です.
この2つの文章は似ているようでわずかにニュアンスが異なります.これが翻訳というものの困った所なのですが.(^^;) 要するに1)は Laender「国」よりも「土地」に重点が置かれた訳で,国際主義というよりも汎民衆主義と言った方が正確になります.2)は Working men という動名詞を全面に出すことで,of all countries は「国」よりも「土地」に近い意味へと変わり,やはり1)と同様,国際主義ではなく汎民衆主義という訳が正確になります.
ロシア語訳は省略しますけど,原典に帰ると,議論されていることがちょっとずれてるんじゃないかなと思って,コメントをさし上げました.
対して右翼は民族主義、国粋主義と相場が決っていた。
ところが無国籍な新自由主義の跋扈する現在では、右翼はほとんどが対米従属、対米礼賛で、民族主義や国粋主義者は極少数の例外的存在になってしまった。
対する左翼陣営も、民族解放運動のべトナム戦争以後は、民族主義がタブーではなくなった。
日本では特に、郵政選挙以後、左右の違いを民族主義対国際主義で分ける時代は終わっている。
は、意味不明で理解できません。
そのような「ステレオタイプな左翼」は、ねこさんの空想上の存在かとも、考えられますね。
右翼と左翼の定義は、
今の現状に満足している人達は、現体制を守ろうとするので必然的に保守的傾向が強くなる。
対して、右翼も左翼も、現状に満足できないところが一緒だが、時間軸が、大きく違う。
将来に、自分の理想の実現を夢見る左翼。
過去にあった理想の再現を考える右翼。
>護憲左派の①の穏健派陰謀論者が、④の過激派陰謀論を『陰謀論者』と攻撃している不思議ですね
私は「不思議ではない」と思っています。世間一般で想像されている「ステレオタイプな左翼」なら、国内と国外の対立という文脈では、外国政府(アメリカ政府を含む)を擁護するはずです。
「ステレオタイプな左翼」は空想上の存在かとも考えられましたが、911にまつわるリベラル内の騒動を見ると、そうでもなかったようです。
右翼と左翼の定義は大変混乱していますね。日本人を過剰に擁護する勢力が「ステレオタイプな右翼」のはずです。2ちゃんねるなどでも、右翼は日本人ということに誇りを持ちすぎる連中だとされています。
しかし、右翼を標榜する連中は「ステレオタイプな右翼」から遠く、ステレオタイプに近い右翼は、むしろリベラルと合流する傾向があります。
他し事はさて置きつ,布引さんの言われる通りにねこさんの言葉を噛み砕けば,何だ私たちが言ってることは皆んな同じじゃないかって思いませんか?(^^;)
# 同じ護憲でも99条という手もある(爆)
植田重雄『ヨーロッパ歳時記』岩波新書黄版, 1983
片倉もとこ『イスラームの日常世界』岩波新書新赤版, 1991
内藤正典『ヨーロッパとイスラーム』岩波新書新赤版, 2004
柳田國男『明治大正史 世相篇』中公クラシックス, 2001
『ヨーロッパ歳時記』はドイツ民俗学をカトリックの側面から見た本です.つまり,ドイツ人の心のふるさとを見つめることで,彼らがなぜ「性悪説」つまり人間はもともと悪いものだという思想が生まれたかが分かる本です.
『イスラームの日常世界』はほぼ半生をイスラム社会で過ごした女性文化人類学者の分かり易いイスラーム入門記です.男性社会と女性社会とがはっきり分かれていて,医学部も男子学生と女子学生が半々いるという側面はそのままソ連の社会構成へ受け継がれ,現在でもロシアの医者の3分の2近くは女性です.
『ヨーロッパとイスラーム』は,西ドイツにおける外国人労働者問題を例に引いて,共生や多文化主義がなぜうまくいかないのかを説いています.現在でもドイツにはかなりの数のトルコ人労働者がいて,彼らが西ドイツ人がしようとしない「汚れた」仕事に携わっています.東西ドイツが併合したあとは更に東ドイツ人がトルコ人と同等またはそれ以下の給与に泣かされ,それゆえに東ドイツ地域ではネオナチが異常に増えるという現象が起こっているのです.
『明治大正史 世相篇』は昭和の初めに朝日新聞編集委員だった柳田國男が新聞記事を漁って,明治時代や大正時代の人々の生活を掘り起こした,マスコミからの民俗学の提起です.柳田國男が書いた日本民俗学の本は文庫版でも34冊にもなる浩瀚なものですけれど,その中でもこの本は日本が戦争へ突入していく前の日本人の裸の姿を見る上で大切な資料だと言えましょう.私のコメントも実はこの本から引用していることが多いです.
この場合、誤解の無いように『リベラル左派の一部』とすべきですね。
(例えば有名ブロガーのお玉さんのようにとか)
全てのリベラル左派が『懐疑派』を、陰謀論呼ばわりしているわけでは有りません。
日本でも何処でも。基本的には左派は、政府や権力に対してに懐疑的で反権力ですね。
イラク戦争が謀略から始まった事実は、護憲左派全体で認識しています。
しかし、イラク戦争の原因の9・11が謀略だったとの認識は、いまだ共有しきれていない。
此の辺が、護憲左派の混乱の原因でしょう。
陰謀論にも穏健派から過激派まで色々ある。
①アメリカ政府がアルカイダ甘く見すぎて大失敗。政府の失敗隠蔽説。
②テロを知っていた。故意の見逃し説。
③情報機関がアルカイダのテロを成功する様に援助。テロ支援説。
④アルカイダとはアメリカ情報機関の作戦名。政府の自作自演説。
>911事件について、爆破説(自作自演説)側を「陰謀論者」として非難する勢力は、私の感覚ではリベラル派の中で「左っぽい感じ」がします
この認識は正しいかもしれません。
しかし今や、右左の違いを超えて、世界の全ての人々がアメリカ政府が情報をコントロールして、自分に都合の悪い事実を隠蔽していることを知っている。
そういう意味では世界の全ての人(お玉おばさんを含む)は、①の穏健派の陰謀論者ですね。
ねこさんの言いたかったことは、護憲左派の①の穏健派陰謀論者が、④の過激派陰謀論を『陰謀論者』と攻撃している不思議ですね。
私に言わせれば、どっちもどっち。過激派か穏健派かの些細な違いは有っても、五十歩百歩、みんな仲良く陰謀論者ですよ。
>中韓や北朝鮮バッシングは右翼の特徴ですが、対米従属、対米礼賛も右翼の特徴。
日本の右翼(を標榜する)勢力は確かに対米従属なのですが、一般的な右翼のイメージは「外部に対して警戒し敵対的」で「内部の利益を過剰に重視する」勢力のはずです。
上記の「一般的な右翼イメージ」の勢力を私は「過剰な民族主義者」と呼んでいます。過剰ではない民族主義もあります。
日本の右翼団体には民族主義者はほとんどありません。ブログ主さんの書いたように、一水会くらいでしょうか。
ところが、ブログ活動している民族主義者は多いです。例えば、三輪耀山氏、ろろ氏、喜八ログの「r」氏、天木直人氏、一連の経済左派ブログ(日本経済復活の会など)です。
イラク戦争の後、民族主義者はリベラルと連携する傾向があります。民族主義者が嫌いなリベラル派は多いでしょう。そのようなリベラル派は現在強いストレスを感じているはずです。
>kaetzchenさん、
911事件について、爆破説(自作自演説)側を「陰謀論者」として非難する勢力は、私の感覚ではリベラル派の中で「左っぽい感じ」がします。
さらに彼らは、レイシズムだとか歴史修正主義者だとか、リベラル左派に特有の用語を使っています。
>「外側を否定することは、相対的に内側を肯定することになるので嫌だ・・。のような感情」論
>政治思想というのは数学の集合論のように,単純に外側・内側に分けて云々という単純な図式に持っていくことはできません.その辺を誤解されているのではと私は考えますが,如何でしょう.
政治思想の分析ではなく「彼らの感情の推測」です。
「彼らはなぜこれほど911自作自演論を嫌がるのだろうか」「なぜ邪悪な考えとして否定したがるのだろうか」「何が彼らの癪に障っているのだろうか」といろいろ考えて、彼らの感情を推測したわけです。
イラク戦争について米国政権を非難することでさえ、彼らにとってジレンマだったでしょう。
>『以前からの付き合いがあり、良い人です』との返答があって、こけそうになった。
それって,もろに性善説の世界ですよ(笑) 私からも座布団をさし上げます(笑)
付き合いが長いと,商売でもそうですが,小さい不正が降り積もるものなんでしょうねぇ.典型的なのが新銀行東京ですけど,あちこちで報道される校長先生とか大学教授とか役人とかの偉い人の不正事件なんてのを見ていると,この人たちも「ちょっとだけなら見つからないだろう」という誘惑に負けてしまったんだろうなと思います.まさにイスラームの性弱説で,人間は元々脆いものだから,戒律を厳しくして生きないといけない,という考えは分からんでもないです.
# そいえば,あたしが書いた新銀行東京はヤクザと繋がってて,いずれカジノ構想へ繋がっていくなんていうのは妄想だ,なんてブログが見つかりました(笑) こういう人こそ妄想狂だと思いますけどね.ちなみに新銀行東京の負債は 1000億円を越えて,いよいよ 2000億円の赤字となったそうです.
質問ですけど,ねこさんの言われる「リベラル左派」の定義を教えていただきたい.私も実は○巻なる「リベラル左派」から,お前はリベラル左派のマネをしてるだけだと罵詈雑言を浴びせられ,こいつの頭の中は狂ってるんじゃないかと呆れてたりします.私はリベラルですが,左でも右でもないです.どちらかと言うと「天皇制を否定する共和主義者」というのが正確でしょう.
「外側を否定することは、相対的に内側を肯定することになるので嫌だ・・。のような感情」論が果たして成立するのか,私もその辺は布引さん同様,非常に疑問を持っています.政治思想というのは数学の集合論のように,単純に外側・内側に分けて云々という単純な図式に持っていくことはできません.その辺を誤解されているのではと私は考えますが,如何でしょう.
極左や解同の偽装ブログの件の話ですが、私が名指しで注意したら、『以前からの付き合いがあり、良い人です』との返答があって、こけそうになった。
良い人か、悪い人とかを言っているわけではない。
インチキだと事実を言っているだけなんですよ。
ミートホープの偽装と一緒で、美味しいか美味しくないかのでは無く、単なるインチキの事実の指摘している。
しかし、何でこんな簡単な違いが判らないのでしょうか。?
案外付き合いが長い方が、真実が段々見えなくなるのかも知れませんね。私なんかは一目で見破りましたよ。
コメントありがとう御座います。
近頃、不思議な言葉が流行りますね。
陰謀論なんて、その際たるものです。良識ある人物が喋る言葉ではありませんよ。
ねこさん。
コメントの内容が少々理解できません。意味が不正確です。
「外国を否定する奴は右翼」
中韓や北朝鮮バッシングは右翼の特徴ですが、対米従属、対米礼賛も右翼の特徴。
>アメリカ政府の関与を疑うことは、リベラル左派にとって許せない「右翼的思想」になのではないかと考えますが
日本の右翼の殆どはアメリカべったり。勉強不足で反米右翼の例は一水会などの特殊例以外を知りませんが、右と左を書き違えたのでしょうか。?
911事件においてアメリカ政府の関与を疑うことは、リベラル左派にとって許せない「右翼的思想」になのではないかと考えますが、どうでしょうか?。外側を否定することは、相対的に内側を肯定することになるので嫌だ・・。のような感情があるように思えます。
陰謀論にまつわる騒動には、政治的側面・工作機関の側面などいろいろあると思いますが、感情的な側面はこんなところでしょうか。
反対に凶悪犯罪は年齢が上がるに連れて急速に増加しています.福祉や年金や相続の問題でもめて,一家心中や相続する子孫を殺めてしまう老人の犯罪が非常に増えているのです.これもやはり,学歴の低いお年寄りがお金を巡って血眼になってしまうという,不景気の悲しい現実があるわけです.
同様に,学歴があっても,痴呆状態になった親の面倒が見切れない,数千万円もの介護費用が払えないなどの理由で還暦世代が親を殺めるケースも増えています.これが日本人の悲しい現実です.
つまり,この事件は事実関係がまったく争われず,検察官が警察と一緒に作った「凶悪な強姦殺人事件」という言葉が一人歩きし,さらに若い「被害者家族」がクローズアップされ,特に週刊新潮や週刊文春などの悪名高きマスコミによって「凶悪犯罪が増えている」という全くデタラメな感覚が民衆に洗脳されてしまったことが特徴となっています.そもそも大卒で新日鉄に入社したばかりのペーペーがあれだけマスコミに出ていて,新日鉄の人事が黙っていないはずがない.つまり企業ぐるみで事件をでっちあげているのではないかという疑念も発生したのです.その証拠に検察の言い分を一つ一つ調べてみると,ほとんど全てがウソの塊で,遺体を法医学者が細かく調べてみても,検察側の言い分が全部ウソであることが証明されたのです.
どうしてこんなことが民衆に騙されてしまうのか.それは日本人特有の「性善説」にあると思うのです.日本人はもともと良い人で,もし犯罪者がいれば困る,だから殺してしまえという理念に基づいているのです.これがキリスト教文化圏の「性悪説」やイスラム教文化圏の「性弱説」だと,全く異なった話になります.人間は元々弱いものだから,犯罪者を裁けるのは神に忠実に生きる者,という考え方が根底にあるのです.そういう意味では,日本の法制度は根底にある考え方が非常にあいまいなので,冤罪が起こりやすい.