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米軍、最高機密の軍事用無人シャトル打ち上げ

2010年04月27日 | 軍事、外交

軍事用無人シャトル打ち上げ=秘密の試験、宇宙兵器開発か-米

【ワシントン時事】米空軍は22日、開発中の軍事用無人シャトル「X37B」をケープカナベラル空軍基地(フロリダ州)からアトラスロケットで打ち上げた。
空軍は計画の詳細を公表しておらず、将来、地球低軌道の人工衛星を打ち落とす兵器にするのではないかとの見方も出ている。

【4月23日 AFP】米空軍は22日、米フロリダ(Florida)州ケープカナベラル(Cape Canaveral)空軍基地から、開発中の軍事用無人シャトル「X-37B」をアトラスV(Atlas V)ロケットで打ち上げた。同軍はビデオ映像を発表したが、この無人シャトルは秘密のベールに包まれている。
米空軍広報担当のアンジー・ブレア(Angie Blair)少佐は、AFPの取材に打ち上げが完了した事実は認めた。同軍ウェブサイトの情報から、大きな支障もなく当初の計画どおり進められたものとみられる。
X-37Bは全長8.9メートル、翼幅4.5メートルでスペースシャトルのような形状をした再利用型の宇宙船(往還機)。数年にわたり開発されてきたが、目的や役割については明かにされておらず、空軍は人工衛星計画で使用する予定の新技術や装備の「軌道上実験」を行うとのみ発表している。今回の飛行では運用管制官がシャトルの誘導・航法・管理システムを監視することは明らかにしたが、貨物室に何を積んでいるのか、また、どのような実験が予定されているのかは伏せられている。
計画予算は数百万ドルに上るとみられるが、国防総省では正確な予算についても、また軍事的任務に関する質問についても回答を避けている。
X-37Bはカリフォルニア(California)州のバンデンバーグ空軍基地(Vandenberg Air Force Base)に帰還する予定だが、ミッションの期間も明らかにしていない。空軍衛星計画担当のゲーリー・ペイトン(Gary Payton)副次官も今週の記者会見で「正直われわれもいつ帰還するのか知らない」と答えた。同シャトルの宇宙空間での稼働限界期間は9か月だという。またペイトン副次官は、実験飛行の結果は「将来の(米空軍の)戦闘機開発」に利用されると語った。
観測筋は、国防総省は軍事利用できる無人シャトルを念頭に置いているはずで、そうでなければこれほどの時間や費用をかけるはずがないと話している。
ボーイング(Boeing)が製造したX-37Bは、宇宙空間でのエネルギー源として太陽電池とリチウムイオン電池を使用する。99年に米航空宇宙局(NASA)のプロジェクトとして開始されたがその後、空軍に引き継がれた。空軍は2機目のX-37Bを2011年に打ち上げる予定だ。

『アトラスVロケット、米空軍のX-37Bを打ち上げ』

米空軍とユナイテッド・ローンチ・アライアンス社(ULA)はアメリカ東部夏時間4月22日19時52分(日本時間4月23日8時52分)、米空軍のX-37B軌道試験機(OTV:Orbital Test Vehicle)を載せたアトラスロケット(アトラスV)を、ケープ・カナベラル空軍基地から打ち上げた。
打ち上げられたロケットは順調に飛行し、打ち上げから約17分後、ロケットとX-37Bが所定な軌道に入り、打ち上げは成功した。
「OTVの試験で重要な役割を果たしたことに誇りに思います。今日の打ち上げ成功は空軍とULAの密接なチームワークを強調したものです」
今回の打ち上げ成功について、ULA社のマーク・ウィルキンス副社長はこのように述べた。
X-37Bは宇宙空間から無人で帰還できる宇宙船。長さ約9メートル、翼幅約4.5メートル、重さ約5000キログラム
(注、)スペースシャトル(オービター)は全長:37.237m 翼幅:23.79m 空虚重量:78,000kg離陸時総重量:111,000kg なので長さで4倍以上、翼幅で5倍以上、重さでは16~22倍以上の巨大さ。
米空軍は今後数週間にわたって、地球周回軌道でX-37Bの試験を行った後、X-37Bを大気圏再突入させ、無人でバンデンバーグ空軍基地もしくはエドワーズ空軍基地に着陸させる予定。
X-37計画は元々米航空宇宙局(NASA)が進めていた、スペースシャトルの軌道から帰還させる使い捨て機体の計画だった。しかし、2002年にX-37A滑空試験機とX-37B軌道試験機にそれぞれ別れ、さらに、2004年にNASAが計画を断念したことにより、管轄が米国防総省国防高等研究事業局(DARPA)に変わり、計画も大幅に遅れていた。
空軍は『X37Bは宇宙でも航空機並みの作戦を展開できる潜在的可能性を秘めている。X37Bの技術と概念は、将来の戦闘能力向上に寄与する』としています。

『アトラスVロケット』

現在までに20機のアトラスVが打ち上げられ、19機が成功し、1機は衛星の軌道投入に失敗。
2009.09.10アトラスVロケット、通信衛星「パン」を打ち上げ
2009.10.19アトラスVロケット、軍事気象衛星「DMSP F18」を打ち上げ
2009.11.24アトラスVロケット、通信衛星「インテルサット14」を打ち上げ
2010.02.12アトラスVロケット、太陽観測衛星「SDO」を打ち上げ

『ロシア製ロケットエンジンが世界を周遊 』

再利用を前提に設計されたスペースシャトルのSSMEロケットエンジンは1基が約3000万ドルで非常に高コストですが、アメリカ国防省が現在使い捨ての『アトラスV』ロケット用にロシアから輸入して使用している液体燃料ロケットエンジン『RD-180』は三分の一の約1000万ドル。
ロシア製RD-180(ロシア語表記 РД-180)エンジンはアメリカに納入され、そこで、、「ロッキード・マーティン」により製造されたアメリカの打上げロケット『アトラスV』の打上げロケットに搭載される。
『アトラス-5』のRD-180に関するロシア・アメリカの契約は、101機のエンジンの納入が見込まれている。
30/09/2008 時点ではアメリカは41機取得。
アメリカはロシアから50機のエンジンを取得した後、自力でこのエンジンを製造する技術を身につけることを計画していた。
しかし、計画を詳細に吟味した後は、その計画は見通しがないとして閉鎖してしまった。

『韓国のロシア製人工衛星ロケット』

韓国初の軍事用人工衛星搭載ロケット「羅老(ナロ)号」全長33・5メートル(KSLV-I)が25日午後5時(日本時間同)同国南部・全羅南道外羅老島の羅老宇宙センターから打ち上げられた。
羅老宇宙センターの発射台のシステム部品は中国から輸入している。
衛星は重さ約100キロの直方体。高度300キロの軌道を回る予定だった。
韓国の人工衛星は、ロシアのフルニチェフ社制の2段式推力170トンの液体燃料ロケットKSLV1で100キロ級の科学技術衛星を軌道に乗せる計画。
韓国航空宇宙研究所によると、先端部分に搭載された試験科学技術衛星は約9分後にロケットから分離して、ロケットの打ち上げは成功した。
韓国の軍事人工衛星搭載ロケットが打ち上げられたが、衛星は予定の軌道にはのらなかった

『韓国が人工衛星ロケット、2010年6月9日打ち上げ』

韓国教育科学技術省は19日、人工衛星搭載ロケット「羅老(ナロ)号」KSLV-1を6月9日に打ち上げると発表した。
韓国が打ち上げを実施した場合、09年4月の長距離弾道ミサイル発射で国連安全保障理事会の制裁を受けている北朝鮮が撤回を要求する可能性がある。
北朝鮮は、発射は平和的な衛星の打ち上げだったと主張。
(北朝鮮はミサイル管理技術レジーム(MTCR)には加盟していないが国連が宇宙の平和利用のために作った宇宙条約にはロケット(日本側は、ミサイルあるいは飛翔体?と呼んでいる)打ち上げ前の去年、加盟している)
朝鮮労働党機関紙・労働新聞は09年9月、韓国のロケット打ち上げに関する論評で、『二重基準だ』として安保理を非難していた。
(2010年4月19日 読売新聞)

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韓国初の人工衛星搭載ロケット日本上空通過か(資料)
2009年04月19日 | 朝鮮、台湾、チベット問題

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