逝きし世の面影

政治、経済、社会、宗教などを脈絡無く語る

不安を与える、これ見よがしな武力による威嚇

2017年10月17日 | 政治
 『小野寺防衛相まで批判する「間近に迫った戦争」!』

『広島で米軍機が火炎弾発射訓練か』
2017年10月15日ロイター
広島県北広島町の上空で今月、米軍機とみられる機体から火の玉が出たとの目撃情報が住民から町役場に寄せられていたことが15日、分かった。対空ミサイルの命中を防ぐために発射する火炎弾「フレア」の訓練だった可能性がある。
目撃されたのは、11日午後2時半から3時ごろまでの間。同町の岩本晃臣さん(49)が撮影した映像では、ごう音とともに機体が現れ、後部からフレアとみられる火の玉二つを発射。ゆっくりと下降しながら消えていった。
岩本さんによると、映像に収めた以外にも複数回の発射があった。「上空で米軍機が訓練することはよくあるが、今回はかなり低空だった」と話した。
トムソン・ロイター 共同通信

『日本本土上空(しかも超低空)での、「戦争のデモンストレーション」 の意味とは、』(これ見よがしな武力による威嚇)

画像は『動画から』なので不鮮明だが、ユーチューブで確認すると米軍戦闘機は超低空で対空ミサイル対策の火炎弾を訓練しているのでもっと緊迫感がある。まさに『戦争』のデモンストレーションなのである。
普通に見れば北朝鮮とトランプのチキンレースの結果、64年ぶりの朝鮮戦争の再発が目の前に迫っているのか。アメリカ軍ですが実戦を想定して日本本土上空で危険な訓練を行っているのだろう。
対空ミサイル対策である火炎弾(フレア)ですが高高度なら燃え尽きるので危険はない。ところが低空ではそのまま落下して火災の危険性がある。
このため通常なら被害が出ない様に海上で行う。ところが米軍機はより『実戦』を想定していたのか、今回の様な人家の近くで超低空で急上昇と急降下の飛行訓練中に火炎弾を放出する危険を犯していたので、 北広島町が即日『大変遺憾だ』とコメントし、広島県も即座に中国四国防衛局に速やかな調査(事実確認)を要求した。



『小野寺国防大臣、米軍機の火炎弾訓練、自粛を要請へ』
★注、
10月17日、小野寺五典防衛相は、自衛隊が同様の訓練を行う場合は、海上で実施すると指摘。米軍機による対空ミサイルの防御対策である火炎弾(フレア)の訓練に関し『地域住民に不安を与える』として、陸地の上空での訓練自粛を米側に申し入れると明らかにした。

『亀井静香氏と丹羽雄哉氏ら、衆院選を議論』10月13日 読売新聞

元金融相の亀井静香氏と元厚相の丹羽雄哉氏らが13日、BS日テレの「深層NEWS」に出演し、衆院選について議論した。
亀井氏は緊迫化する北朝鮮情勢を挙げ「(選挙で)国論を分けるような状況を作るべきではない」と、衆院解散に踏み切った安倍首相を批判した。丹羽氏は「首相は、来年になるとだんだん自分の(自民党総裁としての)任期が迫ってくるので、再選を意識して布石を打った」と分析した。

亀井静香‏ @kamei_shizuka · 10月7日
応援して下さった皆様へ
何時も私の政治活動に深いご理解とご協力を賜りまして誠に有り難うございます。
既にご承知のことと存じますが、私はこの度の総選挙に出馬しない決断を致しました。
ちょうど40年前に、警察官であった私は警察が余り活躍しなくて良い平和で皆が幸せになれる社会にしたいと警察を脱走し、政治家を志しました。
爾来、私の地元を始め後援会の皆様に照る日、曇る日に拘わらず、又どしゃ降りの雨の日は大きな傘を差しのべて下さりご支援を賜って参りました。
私が当初目指した社会とは逆になってしまっていることから残念ながら達成感はありませんが、この強い絆をバックにやりたい放題、思う存分の活動をさせて頂き、お陰様で38年余りの政治活動を全力投球することが出来ました。
現在北朝鮮の脅威が迫るなど国難の折に引くことは残念でありますが、今後は一日本人として成すべきことは精一杯努めて参りたいと思います。
本当に永きに亘り私を応援頂き、心からの感謝を申し上げます。
年輪と 我が身を照らす 温情に 比べてみれば 功無きを恥ず
亀井静香



『TBS(毎日テレビ)が報じた亀井静香の驚愕発言(間近に迫っている朝鮮戦争」の現実!』

今の北朝鮮の核ミサイルはアメリカには届かない。ところが、日本(東京近郊にある極東米軍司令部)には十分届く。

自民党政府に一番近い政治記者として有名な毎日新聞の山田孝男のコラム『風知草』の最新記事では亀井静香の政界引退を取り上げていて、当時自民党幹事長だった小沢一郎と組んで小選挙区制導入など政界再編に辣腕をふるったエピソードが描かれている。
ところが逆にTBS(毎日テレビ)が報じた亀井静香ですが、引退どころか『間近に迫っている朝鮮戦争の怖ろしい現実!』との血なまぐさい驚愕発言を伝えていた。
現実の北朝鮮のミサイルは、アメリカには届かないのですから、もしも米朝交渉決裂でトランプが戦争を決断して休戦中の朝鮮戦争を再開したなら、北朝鮮の核ミサイルはアメリカでは無くて日本に降って来る。この恐ろしい現実を直視するなら、日本としては『話し合い』しか道が無いと亀井静香は力説する。
ところがである、能天気なネットウヨのアイドル安倍晋三首相は、亀井静香の憂国の心配を嘲笑い、何とかの一つ覚えで『話し合いは時間の無駄』『余計に核やミサイルを開発する時間を与えるだけだ』と言い切って圧力(最終的には武力制裁に行きつく)一本やり。戦争への道をまっしぐらなのですから怖ろしい。

まさに戦争の前夜!『極限まで病的に右傾化した日本国』

今回ロイターが報じた実戦さながらの米軍戦闘機の超低空での火炎弾発射訓練ですが、目撃されたのは亀井静香の地盤に近い広島県北広島町の上空ですよ。イスラエル軍機なら少しも珍しくないが日本国内を飛ぶアメリカ軍機では珍しい。これはアメリカ政府(トランプ)が亀井静香の応援演説として行ったパフォーマンスである可能性も十分にあるでしょう。
そもそも今回の国難解散では、当初有識者はモリ加計疑惑のスキャンダルが大きく影響して自民党の100議席減など大敗を予想したが、新聞社の世論調査では逆に300議席で勝つとされているが、この不思議の原因は案外簡単で政府自民党もマスコミも野党各党も有識者も誰も言わないが、『北風』であることは全員が知っている。

孫崎 享‏ @magosaki_ukeru · 10月15日
どうしたらこんな馬鹿な現象が起こるのか。
毎日新聞「衆院選中盤情勢 自民、最大300超も 立憲は勢い増す(定数465)、衆院選後も安倍首相が首相を続けた方がよいと思うかを聞いたところ、「よいとは思わない」が47%で、「よいと思う」の37%。

『一昔の韓国に非常に似ている今の日本国の政治事情』

民主化される前の韓国では長年大事な選挙では必ず『北風』が吹き(北朝鮮絡みの深刻な騒動が起きて)軍事独裁政権が続いていた悪弊があったが、わが日本国でも20年近くも延々と全てのマスコミを総動員して北朝鮮バッシングを行った結果、日本の民主主義のレベルが昔の韓国の水準になっているのである。
ただし、安倍自民党が『北朝鮮で勝つ』との、悲惨すぎるトンデモナイ日本の現実を認めたくないので、全員が見ざる言わざる聞かざるで沈黙している。
マスコミとか有識者、政治家までが同じで、『北朝鮮』問題と密接に関連している『国政選挙』とか同時に語られることは決して無いのである。(逆に考えると、それだけ北朝鮮と日本の政治情勢が不可分に結びついてる事実が最大のタブーだと人々が思っている何よリもの証拠 )
★注
北朝鮮のミサイル発射は今年中に18回もあったが、日本の衆議院解散発表以後に1カ月以上もピッタリと止まっている事実に韓国のマスコミは注目していて、近々ミサイル実験が再開されると観測している。(もしも無気味にJアラートの鳴り響く中での投票なら大きく結果が左右される)

ドナルド・トランプ米大統領が今月14日、リンゼイ・グレアム共和党上院議員とのゴルフ会合に先立ち、ホワイトハウスの「ファースト・レディー庭園」に立っている=ワシントン/EPA聯合ニュース(痩せたトランプは恐ろしい)

『「米国の信頼」揺さぶるトランプ大統領…北朝鮮核問題の解決に悪いシグナル』2017.10.16 韓国ハンギョレ新聞社

米国、イラン核協定の認定を撤回 
トランプ大統領「北朝鮮と交渉して何か変わるなら 開かれている…交渉以外のものも準備できている」

旧野党系で、現在は文在寅(ムン・ジェイン)政権に近いハンギョレ新聞ですが、・・・ドナルド・トランプ米大統領がイラン核協定(JCPOA)を撤回したことと、北朝鮮の核問題と関連付けて論じているのですが、不思議なことに日本国内のメディアではこの視点が無い。(米朝の核のチキンレースと、イランと米国の核合意とは別々に論じられていているが、韓国内でも同じで保守系主要紙は日本のメディアと同じ態度)

イランのハサン・ロウハーニー大統領が13日、現地のテレビ放送演説で、ドナルド・トランプ米大統領による核協定の認定破棄について、「イラン人に対し、前例のない敵対感を示したもの」と批判する立場を明らかにしている=テヘラン/AFP聯合ニュース

アメリカの政権がオバマからトランプに変わったら、イラン核合意が破棄されるなら、北朝鮮としても国際社会としても真面目に交渉して核合意をまとめる意義が失われるのである。

『あえて「二正面作戦」の愚を犯す???アメリカ(トランプ政権)の思惑とは、』
★注、
日本のマスコミではアメリカ(トランプ政権)による今回のイラン核合意破棄の問題点は、『他人事』(遠い国の話)としてそれ程大きく取り上げられていない。
ところが、日本以外の外国世論では逆に、もしもトランプ政権が軍事力の行使を決断するとしたら、対北朝鮮(休戦状態の朝鮮戦争の64年ぶりの再開)ではなくて、対テロ戦争の延長線上にある対イラン戦争(米軍とイスラエル軍によるイラン奇襲攻撃)を心配する声が大きい。
イスラエル軍は今まで散々イランへの奇襲攻撃に言及してきたが、今回はイスラエルとアメリカの国連機関(ユネスコ)脱退のおまけまである。
しかし、幾ら世界一の軍事大国アメリカでも、イランと北朝鮮と、両方同時に開戦する(二正面作戦を行う)だけの軍事的余力はない。もしもアメリカ(トランプ政権)が戦争を決断したなら、第二次世界大戦でフランス攻略直前のナチスドイツがソ連と不可侵条約を結んだように、もう一方とは和平協定を結び『後顧の憂い』をなくしてから開戦するのが常識である。

『アメリカ(イスラエル)の優先順位はイラン>>>北朝鮮』

何と、これほど緊迫している朝鮮半島情勢ですが、韓国メディアでも世界の世論と同じで、米軍の優先順位として考えているのは北朝鮮ではなくてイランだとの説が有力である。
北朝鮮の危険性ですが、核やミサイルを開発するは口では罵詈雑言の限りを尽くす。ところが外国に北朝鮮軍は派兵していないので、その影響は限定的だった。
対してイランは中東の地域大国としてレバノンのヒズボラ、イエメンのフーシ派などシーア派武装勢力を支援しシリアやイラクに派兵して軍事的、政治的主導権を握っているのですから、ヘゲモニーを掌握したいイスラエルやアメリカにとっては『不倶戴天の敵』とは北朝鮮では無くてイランなのです。
多分、アメリカ(イスラエル)にとってイランが大本命である。北朝鮮は当て馬というか対イラン奇襲攻撃の煙幕として利用しているのだろうが、しかし、これだけ限界まで目いっぱい緊張感を煽っていると偶発的な小競り合いから、手違いで本格戦争に発展する可能性も十分にある。

『3割の米国人:第三次世界大戦に近い状態=アンケート結果』2017年10月16日

アメリカ人の約3割(30%)は、米国が第三次世界大戦に近い局面にあると考えている。米放送局 CBSと世論調査会社「YouGov(ユーガブ)」が共同で実施したアンケートの結果、明らかとなった。
第三次世界大戦の可能性もあると認めた回答者は、全体の48%。但し、米国の敵国となり得る国についてはデータがない。
北朝鮮に対する軍事行為については、62%が回避可能とみなし、不可避と回答した32%を上回った。また59%の回答者が、米国とその同盟国は北朝鮮の脅威を抑止できると考えている。
アンケートは10月11日から13日までの期間で、2万4千人の回答者を対象に実施した。誤差率は2.5%。
10月16日 スプートニク日本

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日米安保 (私は黙らない)
2017-10-17 04:32:44
もう東西冷戦でも米国一極でもない。それなのに、日本はいまだに日米安保にしがみついている。日米安保は今の時代、本当に日本の安全保障上、最善の選択なのだろうか。有事には、自衛隊の指揮権さえない状態で、一体何のための誰のための軍事行動なのか。日米安保は核の傘を提供するかもしれないが、それに伴うリスクに見合うものだろうか。同盟により今まで選択の余地がなかった外交カードでより安全が保証されるということはないだろうか。日本みたいな小さな島国は、大国にくっついていりゃいいっていうんじゃ、あまりにも努力不足じゃないだろうか。世界情勢は激変している。情勢に合わせた安全保障が必要ではないか。
墜落した米軍ヘリから放射性物質かと思ったら、今度は米軍機が火をふいている。驚いた。日本の皆は、こういったニュースにもう慣れっこになっているのだろうか。私にはその事の方が恐ろしい。
昨年夏、国会前のあの熱狂はどうしたのだろう。泥船から逃げ出せとばかりに、希望に乗り換えた先生方、あなたたちは選挙後、希望が空中分解して、政界浪人です。You deserve it.
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ターゲットはイラン! (英松)
2017-10-17 10:48:03
イランの核に対して神経質なイスラエルが、イランの友好国である北朝鮮の核にコミットメントしないのは、北朝鮮が米国・イスラエルのコントロール下にある事を意味する。
北朝鮮脅威騒動そのものは、イランを巻き込んだ中東戦争を想定した米軍・自衛隊の一体化を推し進める為に起こされている。
日本は完全に米軍の人・金・物の兵站基地と化す。
又、衆議院選挙劇も自衛隊の憲法の縛りを無くし、緊急事態条項導入が目的です。
軍事的一体化は数年を要し、2020年初頭に実際的軍事行動が始まります。
一連の流れの日本場面は
タヴィストック脚本、ハンドラー演出、ハンドラー手駒総出演の平成の大河ドラマです!
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『サイドワインダミサイル対策公開』 (ローレライ)
2017-10-17 12:53:20
アメリカ軍が日本で『サイドワインダミサイル対策公開』したのは露中メーカーの『新型対空ミサイルシステム販売』に協力したと言う事。
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イランへの軍事侵攻はあり得ない (luna)
2017-10-17 21:13:34
ラブロフ外相 
「現在のホワイトハウスは一貫性のない、突飛な行動を繰り返しているものの、ドナルド・トランプ氏は自分のスローガンを取り下げなかった。その意図は選挙戦の際にも、大統領選出後にも公言してきたが、ロシアとの関係、協力を改善するというものだった。」

ヘイリー米国連大使
「現時点では合意から離脱しない。良くする方法を考えるためだ」

イスラエルのF35(空飛ぶダンプカー)がシリア軍のS200で大破(イスラエルは鳥と衝突したと言い訳をしている)
ユーゴの時にアメリカステルス爆撃機は撃墜されている
ヒズボラがイスラエルのメルカバを対戦車兵器で破壊
フーシがアメリカ戦車をイラン製対戦車兵器で破壊
イランの地対地ミサイルが正確にISIS陣地を破壊
フーシのイラン製地対地ミサイル迎撃用にサウジはS400を購入
イランにはS300がある。
シリアにロシア軍が駐留していてトマホークが迎撃されるが、ロシアのミサイルを迎撃することがアメリカはできない。
等々米軍の軍事力は地に落ちている、負けるとわかっている戦をするとは思えないです。
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