逝きし世の面影

政治、経済、社会、宗教などを脈絡無く語る

「北風」が吹くのか「南風」が吹くのか

2014年11月29日 | 政治

『アベノミクスはモルヒネの注射。効果が長続きしない』

ニューライトの若手論客として売り出し中の中島岳志北海道大学准教授が28日の毎日新聞のオピニオン欄で、アベノミクスの正体がモルヒネ注射であると喝破する。 
もっと傑作なのはGDPショックで消費税の先送りと解散を安倍首相が発表した18日に、 アベノミクスの生みの親の浜田宏一が『アベノミクスはネズミ講』だとロイターで言っちゃった。 
浜田宏一のロイター記事の翌19日にはニューズウィーク誌が池田信夫の『ネズミ講としてのアベノミクス』との解説記事を書いているのです。 モルヒネにしてもネズミ講にしても同じで長続きしない。
副作用でボロボロになる前に短期間で止めないと破滅は確実なのです。ところが、アベノミクスはもう二年近くも続いている。
間違いなく限界に来ている。 
宗教右派に近いブッシュやネオコン、軍産複合体が始めた9・11事件と対テロ戦争、リーマンショックでボロボロになったアメリカの建て直しを任されたオバマ大統領は、そもそも日本の麻生太郎や安倍晋三の様な知恵足らずの
極右政治家は大嫌いなのである。


6年前に初就任した
オバマがアメリカ大統領として最初に会った外国首脳は日本の麻生太郎だった。
ところが、『ウエルカム日本国の首相』とあるだけで何処にも『麻生太郎』の名前が無いホワイトハウスの公式ホームページの写真は、オバマ大統領の麻生太郎に対する隠しきれない(露骨過ぎる)蔑視と嫌悪感が滲み出ている摩訶不思議な代物だった。

一枚目の写真では麻生が笑いかけてもオバマはそっぽを向いているし(オバマは麻生ではなく自分の通訳に向かって喋っていた)、二枚目の写真では顔が写っているのはオバマだけ。麻生太郎の方は薄くなりかけた後頭部しか映っていない非礼極まるもの。公的なものなのに外交儀礼を失する不思議な写真なのである。
今回も6年前と同じで、ロイター通信やニューズウィーク誌の『アベノミクスはネズミ講』とのブラックジョークの爆笑記事の仕掛け人はホワイトハウスである可能性が高いのである。 

ひょっとしたらですが、アメリカ(オバマ)は本気で極右の安倍の『日本国』を潰してしまう選択を行った可能性があります。 
本来ならアベノミクスが選挙の争点なら、中身がネズミ講なのかモルヒネの注射なのかはともかく到底自民党には勝ち目が無い。 
今のところ、日本国内のマスコミは全員が政府ブレーンの浜田宏一の『アベノミクスはネズミ講』を無視して無かった事にして『安倍自民党が勝つ』と報道しているのですが、投票日まではまだまだ時間が有るので隠しきれない。 
結果は、『どちらに転ぶか』はまだまだ分かりません。

『選挙の投票日直前に北風が吹く』

今の日本では嫌韓嫌中の嵐が吹き荒れているが、好き嫌いとは別に世界中で我が日本国に文化的にも社会構造でも一番近いのはアメリカや欧州では無くてお隣の韓国である。
その韓国の政治では大事な選挙の投票日の直前には何故か『北風』が吹き、国民の間では民主主義よりも安全保障を優先して、長い間歴代軍事独裁政権が勝ち続けていたのである。
一番有名で効果的だった『北風』は翌年の1988年のソウルオリンピックの妨害目的との北朝鮮工作員自称
金賢姫(日本名蜂谷真由美)の大韓航空機爆破事件であろう。
大事な大統領選挙の投票日の前日、何とも扇情的なタラップを降りる猿轡姿の美女というような三流映画風の大芝居が大成功して、人権派で北朝鮮との緊張緩和を訴えていた金大中は惨敗し、その反対に空挺部隊を指揮して光州市で大虐殺を行った盧泰愚が大統領に当選する。

この韓国大統領選挙の逆転劇(北風)の最も大事な工作員は、間違いなく蜂谷真由美こと金賢姫(キム・ヒョンヒ)であった。
日本のマスコミでは絶対に報道されないが大韓機爆破事件と韓国大統領選挙とは二つで一つのセット(コインの裏と表で一体)だったのである。
大統領選挙の投票は1987年12月16日であるが、蜂谷真由美こと金賢姫(キム・ヒョンヒ)がソウル空港に到着したのが12月15日。韓国のテレビ放送では大統領選とこの大韓航空機撃墜犯とを交互に画面に映すという手法で選挙報道をしていた。
1987年の韓国の大統領選挙では、露骨過ぎる『北風』が吹いていたのである。

この韓国ほど露骨ではなかったが2年前の安倍自民党が大勝した12月16日の投票日の4日前には日本国にもインチキくさい『北風』が吹き荒れていたのである。
北朝鮮の軍事独裁政権は国際機関に事前に『12月12日に人工衛星を打ち上げる』と通告していた。ところが日本は『事実上のミサイルである』と自衛隊に破壊処置命令を出して最大限『北風』を煽れるだけ煽っていたのである。
民主党の野田義彦首相ですが、愚かにも『北風で勝つ』のは軍備増強など緊張感を煽る右翼自民党だとの常識を知らなかったのだろうか。
政治常識を知らない(政治オンチの)民主党のオウンゴール的な『北風による敗北』(自民の大勝)には前例があり、2010年の前回の参議院選挙でも同じで韓国哨戒艦天安沈没事件で民主党政権は北風を煽れるだけ煽ったが大敗北している。
(軍事的な緊張である
北風』の影響で勝つのは与党では無くて、右翼や軍事政権である)

『悪代官「安倍晋三」の無理無体な横暴三昧に、日本最南端の沖縄県内から「新風」が吹く』

沖縄県の選挙では4年前の知事選でも2年前の総選挙でも1年前の参議院選挙でも同じで、自民党も含む候補者全員が辺野古などアメリカ軍基地は『最低でも県外』を訴えて当選していたのである。
ところ去年末に突如自民党系の仲井真知事は『驚くべきないようだ』と言って転んでしまうのである。親亀が転ぶと小亀も転び、6人いた沖縄県の自民党所属の国会議員も全員が安倍晋三の恫喝で転んでしまうのである。
堪忍袋の緒が切れた沖縄の怒りは凄まじい。知事選挙で、辺野古移設に反対する保革の違いを克服した統一候補が現職の自民党系知事を大差で破り圧勝するが、それだけには留まらず 
何と、今回の総選挙でも沖縄県だけは例外で知事選挙で反基地で団結した野党側が統一候補を立てて、『最低でも県外』との公約を破った自民党候補と一騎打ちになる。
(他にも知事選にも出た、下地ぃ人とか喜納くさい人が出馬するらしいが所詮は利権目当て泡沫候補であり、与野党の『一騎打ち』の大勢には影響が無い雑音ていど)
1区が共産党、2区が社民党、3区が生活の党、4区が知事選で除名された自民党県連の元顧問と、翁長知事を推した各勢力が党派の違いを克服して候補を統一。連合も応援する。しかも、知事選を自主投票とした民主党県連も公明党県本も候補者擁立を見送りと、12月14日投票の今回の総選挙ですが、丸っきり圧勝した知事選挙の延長戦の様な有様なのですから、これはもう、今から結果が楽しみです。
今回の沖縄の出来事ですが、日本全体の今の政治の閉塞感を打ち破るための『唯一の処方箋』(南風)であることは明らかなのである。
沖縄県の候補一本化ですが、これは日本の政治地図を塗り替える快挙なのですが、ところが何故か、全国紙は一切報じない。
今の日本政治の劣化の原因は無能な世襲政治家の責任もあるが、間違いなくマスコミの報道姿勢が大きく影響しているのです。 

『沖縄県から逆に、「南風が吹き始めた』琉球おろしが そよそよと

2008年の世界的経済危機リーマンショックから6年、異次元の金融緩和アベノミクスから2年。 産業革命から200年以上が経過して資本主義が崩壊過程に入っているのは間違いないであろう。
日本は260年続いた江戸幕府や77年続いた大日本帝国のように、今までの資本主義体制自体が制度疲労で限界に来ているのですが、誰も気が付かないふりをしている。
150年前の明治維新や69年前の敗戦の様な、社
会の根本が引っくり返るカタストロフィが目前に迫っているのである。ところが恐ろし過ぎて、誰もそのことを認めたくないので黙っている。

今から始まる日本国の新しい動きですが、一時的な効果しかないアベノミクスのようなネズミ講やモルヒネ注射ではないことだけは明らかなのです。
高知県の民謡『よさこい節』にある有名な歌詞『
土佐は良い国 南をうけて 薩摩おろしが そよそよと』とは150年前の土佐藩(山之内家)への薩摩藩(島津氏)からの嫁入り(政略結婚)を揶揄しているらしい。

当時の薩摩藩は徳川幕府に篤姫を嫁がせていたが、倒幕の薩長連合も密かに模索するなど幕府側の土佐藩にとっては恐ろしい存在だった。
土佐にとっての『薩摩おろし』とは本来南からやって来る暴風雨(台風)の意味であり、海は荒れ狂い大きな被害を生み出す激しいものであった。
150年まえの土佐藩のように『薩摩おろしが そよそよと』ではなくて、
今のアベノミクスで右往左往する日本社会ですが反自民に結集した一般市民の怒りである沖縄県からの『琉球おろしが、そよそよと』吹き出した。

本土全体にも密かに南風が吹き始めているのであるが、アメリカ軍の水爆実験ブラボーの『西から太陽が昇った』マグロはえ縄漁船第五福竜丸のような衝撃波を日本全体に与えるでしょう。

『安倍の晋三 怖くは無いが 安晋会は恐ろしい』

日本国の政治の本流に直接影響する『北風』や『南風』以外にも安倍内閣では『殺しの風』が吹いているのですから恐ろしい。
18日に衆議院解散・総選挙を発表した安倍晋三は、NHKや民報各局にすべて生出演して
ハイテンションで一方的にまくし立てるが、景気回復の実感が伴わないとの街の声にぶち切れ。感情的発言を繰りしただけでは無く、何と自民党本部の名前で在京各局に『報道自粛』を要請する文章を出す前代未聞の行動を起こしている。(新聞とは違いテレビには政府の許認可権が及ぶ)今やネットウョの巣窟と化している安倍晋三のフェイスブックでは批判コメントは即座に接続を遮断。コメント欄には殺せとか殲滅、血祭りになどの罵詈雑言が溢れているが、首相の精神状態が極めて危険である。
第二次安倍内閣成立早々にも
韓国から安倍の地元の対岸の北九州市に一人乗りボムボートで死体を送りつけるという若手キャリア官僚の変死事件が発生している。(海上保安庁は事故として有耶無耶にする)
第一次安倍内閣では現職閣僚が変死する前代未聞の怪事件が発生。その後任の大臣も一時失踪後に無精ひげに絆創膏、よれよれのスーツで記者会見して『何でもありません』と繰り返す。この直後に安倍首相は下痢が止まらなくなり政権を放り出して仕舞った。 

これから起きる投票日直前の『北風』ですが、韓国で起きるような北朝鮮からの風では日本国では逆風になる可能性が高い。
韓国とは違い、絆社会である日本の場合には心筋梗塞で急死した小渕首相のように『同情票』が有効なのである。第一次安倍内閣でも下痢程度で退陣したから世論の批判を浴びたが、もしも安倍が急死していれば自民党は麻生太郎首相で大勝利していた。
(自分の命が惜しければ下痢でも何でも良いから、政権を素早く投げ出した安倍晋三の判断は『まったく正しい』と言わざるを得ないのである)


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2 コメント

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あと二週間 (宗純)
2014-11-30 15:48:02
鳩と共生さん、コメント有難うございます。

12月14日の総選挙の投票日まで、あと、たったの2週間しか無いのですが、まったく盛り上げっていません。
もしもですよ。本当にアベノミクスが選挙の争点であるなら。11月18日の、『アベノミクスはネズミ講』との浜田宏一の爆笑発言は大ニュース中の大ニュースですよ。
新聞社ですが、号外を出しても不思議でないのです。
ところが、一切沈黙して、誰も論じないのです。
まあ、安倍晋三がマスコミを完璧にアンダーコントロールしていて、誰も彼も恐ろしくて一言も口に出せない可能性も有るが、
何かが可笑しすぎるのですよ。少しも辻褄が合わないのです。
ひょっとしたら、浜田宏一の『アベノミクスはネズミ講』自体が、実は巨大な猫だまし。人々を間違った結論に誘導する偽の手がかり(赤いニシン)の可能性が有る。
本命ですが、絶対に凍らないフクシマの凍土壁だとしたら、もう日本には残された時間があと少ししか無いのですよ。
日本中が旅客船セウォル号状態であり、沈没は最早避けられ無いのです。

それにしても安倍晋三の精神状態が心配です。何かの薬物でも飲んでいるかのようにテンションが異様に高すぎるのですよ。ラドン吸入器で毎日大量の放射能を吸い込んでいると言われているのですが、副作用で何かが起きているのかもしれません。
施政演説直後に、唐突に政権を放り出した前回と同じで、可也危機的な状態なのです。
今のニホン国にとって、自民党が大勝利する北風ですが、最も有効なのは安倍晋三の突然の急死ですよ。安倍の弔い合戦で大勝利する筋書きです。
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過去の栄光の幻想から抜け出せないで現実から目を背く驕る日本  (鳩と共生)
2014-11-29 18:41:49
経済状況が悪くなると国民が様々な分野で排他主義に走り寛容さが無くなると聞きますが 最近の日本に当てはまる気がします。  

中国や韓国・北朝鮮に対するバッシングは年々 過激化していて ニュースやバラエティなどテレビ番組での放送の偏り方の影響も大きいと思いました。 

欧米が理想像 アジアやアフリカなどを下に見た様な風潮がいつの間にか出来上がっています。

少しでも この中国・韓国・北朝鮮に好意的な発言をすると 反日・左翼・国賊などのレッテル貼りが凄く私は こういった差別は以前から可笑しいと思っていましたし力を合わせてアジアの発展の為に関係を強化するべきだと思います。

沖縄知事選の結果により沖縄の怒り(意思表示)が示されましたし辺野古埋め立てを早期にやるのは相当 難しい情勢になったと思いますし このまま埋め立てを中断し最終的には挫折の方向に持っていくべきだと思います。

その為にも 国政選挙でも 野党 特に共産・社民・生活の・民主党には頑張ってもらいたいです。

それにしても この麻生太郎さんの写真は日本の大手メディアでは絶対取り上げませんが 日本の現在の状況 同盟国のアメリカにも足蹴にされ アジアからも孤立している まるでアラブ地域でのイスラエルの様な状態を象徴している様です。 







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