逝きし世の面影

政治、経済、社会、宗教などを脈絡無く語る

アメリカの戦争に大義は有るのか。?

2008年03月31日 | 政治

「目的は暴力的手段を正当化するのか。」?

911の後のアメリカ。テロを戦争と呼び、報復戦争を公然と宣言するブッシュ大統領と其れを支持したアメリカ人達。
9・11の犠牲者の仇討ちしなければ、アメリカの民主主義に傷か付くと考えたのでしょう。
しかし日本では『仇討ち』のような野蛮な風習は、法的に150年以上前に禁止されている。
アメリカのように『仇討ち』を許容する『強制民主主義』とは、日本人とっては、2世紀近く遅れた民主主義であろう。


ほどなくアメリカは、アフガニスタンへの攻撃を決定した。
すでにここで目的が変質している。
テロの首謀者を裁くことから、ひとつの独立国の政権をたたきつぶすことに。

アフガニスタンの人間が何百万人死のうと、アメリカはかまわないと考えていた。

すでにアフガニスタン&イラク攻撃のアメリカ軍戦死者は、911の犠牲者の数を遥かに超え4000人以上になった。



『勝利はすべてを正当化する』

勝てば官軍。負ければ賊軍。

今アメリカやイギリスでイラク戦争批判の世論が高まっていますが、もしも、もしも仮定の話としてですよ、今アメリカ軍が勝っていれば如何でしょうか。
結果は全く違ってくる。
ブレアは名宰相、ジョージ・ブッシュは偉大な大統領として笑顔を振りまき共和党は大勝利。
元祖新自由主義鉄の女サッチャーが長期政権を打ち立てられたのはフォークランド紛争(対アルゼンチン戦争)に勝利したからです。
パパブッシュが湾岸戦争で勝利しても選挙で勝てなかった原因は、イラクに攻め入らず、その結果フセイン大統領に『アメリカに勝った』と演説させたからと考えた息子ジョージ・ブッシュ現大統領。
米軍が三週間でイラク軍を撃破してバクダットに入城したときブッシュの支持率は80%を超えていた。
イギリスでも開戦前、過半数の反戦世論がイラク政府崩壊後は、反対に絶対過半数がブレア支持に変わっていた。

これ等の国では日本と違い、『勝つ戦争』は正義なんですね。
日本でも63年前まではこれ等の国々と同じ基準だったんですが、 しかし現在のほとんどの日本人は『戦争は不正義』と考えている。(敗戦だけでなく勝てる戦争も)
この違いは、やっぱり『憲法9条の有無』の違いでは無いでしょうか。
今のように瀕死の状態でも、憲法9条の存在は、偉大といえるでしょう。

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7 コメント

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戦争はもうイヤだ (カーク)
2008-03-31 20:12:29
戦争がどんなものか、日本は勝ち組から負け組に変わって、一応一通り経験して、判ったのではないでしょうか。
そして、戦争は駄目だという結論に達したのであると思われます。しかし、この結論が長生きするとは限らないわけで、コレからどうするかと云うのが問題ですネェ。
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戦争から逃れる最も良い方法 (kaetzchen)
2008-03-31 20:35:10
は,ドイツや韓国のように,とにかく米軍基地を減らすことです!

私は幼い頃に米海軍キャンプの近くに住んでいた.今では米軍が撤退し,マイカルサティもできて「基地」の暗い面影がまったく感じられなくなっている.

しかし,テレビではアメリカン・ドリームを宣伝し,少々豊かだった当時,母親はXPやその系列の食料品店へ行って,コーン・フレークなどを朝食に出してくれたりしていた.

私も素直に,アメリカは素晴らしい国だと洗脳されていた.ところがある日,米軍の将校やその子供らがUコン飛行機を飛ばして遊んでいる風景を金網越しに見ていると,いきなりMPが私の頭を殴った.まだ学齢にも満たない,幼児の私をMPはスパイ扱いして,近くの交番へ置いて帰ったのである.

それから,私にとって米軍は「敵」となった.あの幼児体験こそが私の「反米」の始まりである.そして,第二次大戦以後,戦争の仕掛け人はいつも米軍である.この事実を忘れてはならない.日本から米軍基地を減らすことが,平和をもたらすのだ.
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その代わり…… (kaetzchen)
2008-03-31 20:42:15
事実上の「国際語」としての米語またはブロークン・イングリッシュは小学高学年から叩き込むべきである.

私も「反米」とは言え,ラジオから流れる歌は英語のロックやフォークばかりだったし,カーペンターズやシカゴやビートルズは歌詞カードを見ながら歌うことが多かった.つまり,文化としてのアメリカはそれなりに評価していたのである.この辺を履違えてはならない.

隣の韓国ではついに小学4年からの英語の義務教育に踏み切った.至極当然の話だろう.北朝鮮も同様,一部のエリート学校で英語学校を作り,英語で自由に意見を言える人材を育てている.

日本はゆとりといいながら,どんどん子供たちの能力を駄目にし,詰め込みはいけないと言って子供たちをバカにしている.最低限,日本語と英語の作文くらいはできなくては,世界の恥となるのは確実だ.
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XPは…… (kaetzchen)
2008-03-31 20:53:46
死語でしたね.要するに米軍のスーパーです.
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カークさん、コメント有難う御座います (ブログ主)
2008-04-01 10:54:22
日本人の平和主義は、63年前の敗戦体験が大きいと思いますが、天皇制絶対主義の80年を除けば、江戸文明260年間の平和の歴史があります。
その間、戦争に明け暮れていた欧米とは明らかに違った優れた、平和の伝統が日本の本来の伝統です。
昨今の右傾化の原因は、北朝鮮問題ですが、これを日本人が克服すれば、本来の平和主義に復帰出来る可能性は大きい。
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幼児体験。赤子の魂百まで (ブログ主)
2008-04-01 11:26:18
kaetzchenさん。アメリカ兵に、しばかれた体験は強烈でしょうね。
私の体験は、当時の阪堺軌道の終点の浜寺の海水浴場での見聞です。
今は埋め立てられてコンビナートになっていますが、当時は広い芝生の広場と松林が広がり、風光明媚な景勝地だったが、其処がアメリカ軍の宿舎が立っていた。
チンチン電車の駅から海水浴場の砂浜まで、芝生の中に金網で囲まれた一mぐらいの狭くて長い通路が続いている。
日本人は押し合いへし合い、汗をダラダラ流しながら日陰も無い狭い通路を海岸へと通っていく。
金網の向こうは別世界で、一人も人がいない広い広い芝生の広場に、ところどころ色鮮やかなペンキを塗った洒落た、絵本に出てくるような家が建っている。
暫く歩いていくと、金網の7~8m離れた場所に白人の若い女性が寝転び、側では小さい子供が遊んでいる夢のような光景に出くわした。

芝生の広場は誰もいないんですよ。何でわざわざそんな近くにに寝転ぶんですか。?
この白人女性が、金網のこちら側と、金網のあちら側との格差の違いを楽しんでいるらしいことに愕然としました。
白人政権時の南アフリカや今のパレスチナと同じで、同じ人間と思っていたら出来ない行為ですよ。



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人間の記憶力というものは…… (kaetzchen)
2008-04-01 17:17:36
ははははは,もう一度訂正.「XP」じゃなくて「PX」(post exchange) でしたわ(自爆)

浜寺の海水浴場に芝生が植わっていたのは私も覚えてます.どうも毛唐の連中は,直接砂の上で日光を浴びるのは嫌らしい.海兵隊や陸軍の兵士や将校なんかは仕事で軍服着てやってるから,余計にそうなんでしょうな.

未だに,アメリカの軍服を着ている日本の若者のセンスが理解できない.講義で私が若い頃は人民服を着ていたが……と言ったら,先生の方が理解に苦しみますというコメントを書いたレポートを寄越された経験がある.人民共和国の軍服って格好いいんだぞー!
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