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検査の信頼性揺らぐ!2018/7/7 共同通信社

2018年07月11日 | 政治
『福島の甲状腺がん集計漏れ11人』  『検査の信頼性揺らぐ』2018/7/7 共同通信社

東京電力福島第1原発事故の後、福島県が県内全ての子ども約38万人を対象に実施している甲状腺検査で、集計から漏れていた甲状腺がん患者が11人いることが7日、関係者への取材で分かった。事故当時4歳以下も1人いた。県内で多く見つかっている子どもの甲状腺がんと事故との因果関係を調べる検査の信頼性が揺らいだ格好だ。
福島市で8日に開かれる県の「県民健康調査」検討委員会の部会で報告される。
県の検査は2011年度に開始、今年5月から4巡目が始まった。これまでがんと確定したのは162人、疑いは36人に上る。

『台所で「ゴキブリが1匹見つかった」ということは・・・・』
★注、
原発4基が暴走した未曾有のフクシマのレベル7の核事故後に、小児甲状腺がんのエコー検査を行っていた福島県検討委(福島県立医大)の統計漏れが発覚。(去年の3月に外部の民間団体の統計漏れの指摘を受けていた検討委が1年4ヶ月も先送りしていたが、やっと今回その事実を認めた)
『検査の信頼性揺らぐ』(2018年7月7日)とのタイトルの共同通信社の記事は衝撃的だった。
この11人もの集計漏れですが県外など無関係な医療機関を受診していた患者ではなくて、なんと、『灯台下暗し』で県立医大付属病院内での患者なのですから、何をかいわんや。
今まで公開していた福島検討委の統計数字の根本が丸ごと疑われているのですから深刻である。

『小児・AYA世代のがん罹患』更新・確認日:2018年05月30日 [ 履歴 ] 国立研究開発法人国立がん研究センターがん対策情報センター

1.小児・AYA世代のがんの罹患率

•2009-2011年の小児がん(0~14歳)の罹患率(粗罹患率)は12.3(人口10万人あたり)。*
•同様に、AYA世代にかけてのがん罹患率は15~19歳で14.2、20歳代で31.1、30歳代で91.1(人口10万人あたり)。*
•これらの罹患率を日本全体の人口に当てはめると、1年間にがんと診断されるがんの数は小児(0~14歳)で約2,100例、15~19歳で約900例、20歳代で約4,200例、30歳代で約16,300例と推計される。

* 小児がんは一般的に0~14歳のがんを指す。AYA世代(adolescent and young adult;思春期・若年成人)は15歳から20歳代、30歳代を指すことが多く、ここでは15~39歳)。がんは通常、悪性の腫瘍を指すが、小児など若年のがん統計では良性・良悪不詳の脳腫瘍を合わせて含むことがある。ここでの罹患率は良性・良悪不詳の脳腫瘍を含む。

2.小児・AYA世代のがん種の内訳の変化
•小児期からAYA世代にかけてがん種の内訳は大きく変わる。
•特に女性では20歳~30歳代にかけて乳がん、子宮頸がん、甲状腺がんが増え、その変化が大きい。

●罹患率が高いがん種は順に[全がんに占める割合]*
0~14歳(小児)
1位 白血病[38%] 2位脳腫瘍[16%] 3位リンパ腫[9%] 4位胚細胞腫瘍・性腺腫瘍[8%] 5位神経芽腫[7%]
15~19歳  
1位白血病[24%] 2位胚細胞腫瘍・性腺腫瘍[17%] 3位リンパ腫[13%] 4位脳腫瘍[10%] 5位骨腫瘍[9%]
20~29歳
1位胚細胞腫瘍・性腺腫瘍[16%] 2位甲状腺がん[12%] 3位白血病[11%] 4位リンパ腫[10%] 5位子宮頸がん[9%]
30~39歳
1位女性乳がん[22%] 2位子宮頸がん[13%] 3位胚細胞腫瘍・性腺腫瘍[8%] 4位甲状腺がん[8%] 5位大腸がん[8%]
元データ:小児・AYA世代のがん罹患データ

『にわかに 「国立がんセンター』などがんの専門家が言い出した「AYA世代のがん」との新しい言葉』 

7月11日(水曜日)付け毎日新聞(朝刊)『くらしの明日』で は、私の社会保障論『AYA世代のがん対策』、『相談窓口の整備急務』赤十字訪問看護ステーション総括所長・秋山正子
と題して、
一昨年12月に見直されたがん対策基本法に基づき、今年3月に「第3期がん対策推進基本計画」が策定された。その中で、今期から初めてAYA(思春期と若年成人)世代のがんが明記された。がん医療の充実とがんとの共生の項目の中で、小児がん、高齢者などのがんとともに、ライフステージに応じたがん対策が取り上げられた。
15歳から39歳までのAYA世代の患者数は、がん患者全体の4%(年間推計約2万1000人)に過ぎないが、若い世代のがんの罹患には、治療法の確立していない希少がんが多く、がんの特性に応じた対策が望まれる。この時期の治療は生殖機能にも影響を及ぼすため個別性に富んだ対応が要求されている。(以下省略)
と書いているが、
『一昨年12月に見直されたがん対策基本』とか、『今年3月に「第3期がん対策推進基本計画」』など誰も知らない。(毎日新聞をはじめマスコミが今まで報じていないのである)
なんと、『今期から初めてAYA(思春期と若年成人)世代のがんが明記された。』とあるので、今までには無い新しい出来事だった。

『がんとの共生ってなに??? 』

ところが、一番驚いたのは、これらは『がんとの共生』の項目の中で、取り上げられた事実であろう。
我が日本国では権威が一番高い国立がんセンターが丸ごと、あの禁断の(がんと闘わない)近藤理論に嵌っているのである。
近藤誠医師によると、がんには治るがん(がんもどき)と治らないがん(本物の癌)があり、(放置していても治るので)『がんもどき』の外科的治療は丸々無駄だと主張している。
治らない『本物のがん』の外科手術では初期でもリンパ節など他の臓器に転移しているので矢張り無駄。がんの摘出手術では逆に体力を消耗して死期を早めるだけの最悪の行為だと主張した。

『鬼畜米英、本土決戦から、ポツダム宣言受諾(無条件降伏)で、一夜で民主主義(アメリカ万歳)に180度変化する日本』

ところが、当たり前ですが『がんの早期発見・早期治療』を最善と主張していた当時のマスコミとか医学界の全員が挙国一致で『近藤理論』を嘲笑、罵倒して一切頭から相手にしなかったのである。(もし近藤理論が正しいと、がんと分かってもほぼ何もすることが無いので、大勢の医者が失業する)
しかし、近藤誠医師の主張(近藤理論)のメイン部分とは『がんとの共生』だったのですから、今の国立がんセンターは(誰にも知られない間に、密かに)丸々が近藤理論になっていたことになる。(ただし、今でも医学会は近藤理論が正しいとは一切認めていないふりで誤魔化している)
がんの専門家集団が突然言い出した『がんとの共生』ですが、これは国立がんセンターなどが今まで蛇蝎の如く嫌っていた(忌避していた)近藤誠(近藤理論)に敗北したということですよ。 
例えるなら日本が鬼畜米英、本土決戦を諦めて、ポツダム宣言受諾に切り替えたようなもの。たぶん、73年ぶり2度目の玉音放送が密かに行われているのでしょう。



『2011年3月11日フクシマから7年が経過した日本、たぶん「時間切れ」、「もう駄目」らしい』

近藤理論では、がんには二種類あり、治るがんの治療は無意味で、治らないがんもヤッパリ無意味だったが、色々と言い訳がましい言葉の羅列で水増しして誤魔化しているが福島県検討委の委員で甲状腺評価部会メンバー、日本がんセンター社会と健康研究センター長・津金昌一郎の主張とがほぼ同じ結論なのである。
(近藤理論を、拡大解釈すると)今の医学の最先端の癌治療は全てが過剰診療とのトンデモナイ恐ろしい結論になる。これでは、丸っきり73年遅れのポツダム宣言受諾(軍の武装解除と戦争の放棄と非武装。決して戦わない日本)である。
今までも最早助からない終末医療(緩和ケア)の専門家である東大医学部準教授の中川 恵一(Dr.中川)とか毎日新聞の『MMJ編集長のニュースな医学』の高野聡医療福祉部編集委員などが、暗に近藤理論と五十歩百歩の主張(今までの医学の常識である『早期発見早期治療』は間違いで、医師も人間で間違う。医学には限界があり、許しあう心が大切だ)を毎日新聞紙面に書いていた。




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1 コメント

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近藤理論の勝利 (マチベン)
2018-07-12 10:43:59
福島で過剰診断理論を持ち出した段階で近藤理論の事実上の優位性を認めていたことになりますよね。
かたや医療利権を固守するために「早期発見・早期治療」をうたい、かたや原発利権を守るために過剰診断を言い出す利権国家日本は行くところまで行きつかないと終わらない。
近藤著が紹介している海外の実験では、早期発見の治療介入群と発見されても放置した群の大規模な比較では、ほぼ大半の場合に治療した群の方がガン死以外を含む総死亡数は増加しているということが紹介されています。
年齢調整後のガン死亡率が減少している中で、ガンの死亡が増えていると(高齢化により当然ガン死は増える)喧伝して医療利権の増大を図る国策はナンセンスの極みです。
健康保険がひっ迫する中、全体として有害なガン治療と有害なガン検診をやめれば、どれほど健康保険の健全化に資することでしょう。
(但し、ごく一部にガン特効薬があることは事実らしいので、それまで否定する必要はないわけですが)
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