連帯か孤立か、独裁か民主主義か──人類はコロナ禍を経て、どのような選択をするべきか。新型コロナウイルスの感染拡大で、世界はいま、さまざまな局面で転換点を迎えている。本書ではまず、感染症がいかに時代を動かしてきたか、現下状況と類比し、詳細に分析。その歴史的知見を手掛かりに、この危機は、人類にとって、リスクなのか、クライシスなのかを正確に見極める。インテリジェンスに長けた著者ならではの視点で、ポスト・コロナにおける、アメリカ、中国、ロシア、英国、EU諸国、イスラエルなど大国の生存戦略を展望。さらに、日本の未来と人間の生き方に確固たる指針を示す!
危機の正体 コロナ時代を生き抜く技法 2020/8/11朝日新書
まさに「富の多寡」が感染リスクや命を左右する時代を新型コロナはもたらした。
密集と接触を極力減らす〈反人間的〉な振る舞いが要求されるニューノーマル(新しい日常)の時代、変容する価値観の中を私たちはどう生き抜けばよいのか
疫病がもたらす不条理、強化されつつある国家機能に飲み込まれず、いよいよ到来する本格的な大再編時代に向けたサバイバル的思考をインテリジェンスの専門家が伝授する。
「料理に集中、 おしゃべりは控えめに」「横並びで座ろう」――事細かな“生活様式"を無条件で受け入れていくうちに、私たちの生活はもちろん、思考回路や価値観までもが変質していってしまうのではないでしょうか。
「ニューノーマル(新しい日常)が何をもたらすかは歴史が教える」
序章 新しい日常を強いる権力の存在 (知らぬうちに型に嵌められた生活へ)
第一章 リスクとクライシスの間で (政府社会が感染症対策にもがくうちにこうなった)
第二章 食事の仕方に口を出す異様さ (日本を含む各国社会が強制したシナリオ)
第三章 繰り返されるニューノーマル (新しい生活様式は昔からひな形があった)
第四章 企業と教育界に激震 (社会の変化からの経済、教育界への激震)
第五章 コロナ下に起きた安全保障の異変(イージスアショア中止と沖縄問題)
コロナ危機を「神学における悪」から分類
神義論では、悪の本質や起源について考察する形而上的悪、天災、地変や感染症がもたらす自然悪、戦争や貧困など人間が起こす道徳悪の3つに分類。
人間には例外なく罪が内在し、罪が形をとると悪になる。本人が自覚していなくても人間は悪を行うという前提に立たないと危機の正体をとらえる事はできない。
新型コロナウイルス自体は自然悪の問題だ。しかしそれに対する人間の不作為並びに間違った政策、あるいはわれわれ一人ひとりの立ち居振る舞いに関する問題は、道徳悪に属する。
新型コロナウイルス対策の過程で国家機能が強まる
国家機能の内部では、司法権と立法権に対して行政権が優位になっている。行政府の自粛要請に応じて、危機を克服するというアプローチが所与の条件下ではもっとも合理的であることは事実だ。しかし、この日本型の解決策は、ハーバーマスが指摘する「自由なき福祉」そのものだ。
首相官邸、政治家、官僚が国家と国民を守るために全力で働いているとしても、主観的に真面目である政治家や官僚ほど、自らが抱える悪がみえなくなってしまうのだ。その悲喜劇的構造を本書で明らかにしたかった
(抜粋)
善意の医師たちや政府の対応が、最悪の「コロナファシズム」となっていた必然性
善意に基づいたその時の「最善と考えられた処置」だったとしても政治経済科学など全ての大人の社会での出来事は一つの例外なく結果責任の世界である。
そしてこの「善意に基づく処置が様々な道徳悪を世界中の人々にもたらした」事は今回の新コロの真実である。
現在の「危機の本質」とはこの道徳悪の事であり、個人はこの道徳悪にいかに実生活において対応するか、また為政者、官僚は善意に基づく結果としての道徳悪にどう改善策を講ずるか、という点を佐藤優は主張した。
日本国の諜報活動や宣伝広報・情報専門家の佐藤優
基本的に医学とは無関係なインテリジェンス・オフィサーの佐藤優が短期間に立て続けに新コロ騒動の新刊を3冊も書いた目的ですが、考えると実に面白いというか不気味というか。明らかに何かが大変化しつつある兆しである。(★注、唐突に100年ぶり2回目の世界恐慌が起きているが、その原因が胡散臭すぎる新型コロナウイルス感染症。今までならアメリカが軍事力で行っていたことが今回はウイルスが代行している)
最後の最後に怖気づいた佐藤優?(結論を曖昧にぼかす)
佐藤優は基本的にキリスト教的教義の「性悪説」を主張しているのくせに何故か唐突に結論部分だけは仏教的な「性善説」に鞍替えして、取って付けたように「最善と考えて実行したが失敗した」というが何とも白々しい。
ここは何時もの(日本版「怪僧ラスプーチン」としての)佐藤優的に「死の不可逆性「存在脅威管理理論」で人々の根源的恐怖感を利用、悪意を持って社会を土台事破壊して前代未聞・空前絶後。未曾有の恐怖の「コロナファシズム」に誘導している」とした方が余程辻褄が合う。
この時日本政府は外務省人脈の鈴木宗雄衆議院議員や佐藤優外務省主席分析官などを使って事前交渉を綿密に行って1956年の日ソ共同宣言(河野一郎。鳩山首相)で決着していた歯舞色丹の二島返還での日露両国の平和条約締結が、44年遅れでほぼ決まっていたらしい。
ところが森首相は『神の国』発言で失脚、首相が世紀のトリックスター小泉純一郎に代わった途端、鈴木宗雄議員は面白おかしく数々のムネオ疑惑で大炎上するし、ロシアとの裏交渉の窓口だった佐藤優は平成の怪僧ラスプーチンとしてバッシングされる。
ロシアのプーチン大統領と会談した森喜朗首相は世紀の愚か者として嘲笑の対象になっただけではなく、直接ロシア(プーチン政権)と交渉していた鈴木宗雄衆議院議員や佐藤優分析官の二人は逮捕投獄。公職から追放されている。
小渕恵三外務大臣1997年書簡の内容を報道した毎日新聞地図。北緯27度線以南では日本当局(水産庁や海上保安庁)には中国漁船を取り締まれないと決めていた自民党政府。(★注、この事実は23年前の1997年当時に報道されたので政府自民党だけではなく野党もマスコミ有識者も全員知っているが、指摘したのは佐藤優一人だけ)
日本の怪僧ラスプーチンとの異名のキリスト教「佐藤優」 (他の政府も野党もマスコミ、有識者の全員が挙国一致で沈黙)
何とも不可解なムネオ事件(二島返還での講和条約締結の秘密工作)に連座して失脚して逮捕投獄された外務省分析官の佐藤勝ですが、政治的な立ち位置は国粋主義にも見えるほどの右翼なのですが、実は、政界最左翼の共産党志位和夫委員長の二万倍ぐらいは左翼的でもある。
尖閣諸島問題の核心部分である小渕書簡や日中漁業協定に言及したのは佐藤優だた一人なのですから驚くやら呆れるやら。共産党を筆頭に左翼知識人の全員が知らぬ存ぜぬで押し通す中で、正しく指摘した勇気には敬服に値するというか、左翼が日本国では絶滅していたのです。共産党が穏健保守になっていたのですから日本国も終わりである。
そして尖閣以上に異常で異様、今のコロナは怪し過ぎる
まさにコロナファシズムで、私も5月の連休が終わった誰もいない時期に連れ合いと2人で(誰にも迷惑にならないよう)隣県の誰もいない山の中に山菜取りに出かけたら、なんと地元の自粛警察に引っ掛かってしまい、理不尽で意味不明。不愉快極まる酷い目に合いました。地元の自警団もどきの一般市民が駐在所の巡査に連絡して組織的に思いっきり「嫌がらせ」を行うなど戦時下。(WWⅡの国防婦人会とか隣組と同じで、佐藤優が言うように悪意からではなく「善意の愛国心」「郷土愛」などが不愉快で理不尽な「道徳悪」を生んだ)
政府当局だけではなく野党やマスコミ、有識者はコロナウイルスを口実にして、善良だが愚かな一般大衆を扇動。死の不可逆性の「存在脅威管理理論」で、グロテスクな恐怖感を利用して社会全体を作り替える心算なのでしょう。まさに前代未聞、空前絶後の世界同時多発コロナファシズムなのですから恐ろしい。(★注、世界共通の「死の恐怖」を思いっきり煽りに煽って、未知の大変革の真っ最中。前例が一切ないので、今後何が起きるかは予測不能)