逝きし世の面影

政治、経済、社会、宗教などを脈絡無く語る

医者も人間+医療は不確実=間違っても当然だ(何の責任も無い)

2015年02月23日 | 放射能と情報操作
『第一部最終回「がん社会はどこへ」の不気味すぎるタイトル』フクシマの4年目が目前に迫る

福島県での小児甲状腺がんの2人目発症で民主党の野田佳彦は解散を宣言して早々と逃亡したが、2012年末に成立した安倍晋三政権が初めて発表した福島第一原発事故での小児甲状腺がんの発表は衝撃的だった。
北朝鮮の3度目の核実験で日本国では新聞号外が出る大騒ぎの真っ最中の2013年2月13日、百万人に1人有るか無いか程度の極稀な病気である小児甲状腺がんが10人も発症していた。(3人確定7人疑い)
原発事故が起きるの前年の2010年の福島県(人口200万人)では小児甲状腺がんはゼロだったのである。
ところが、福島第一原発周辺の13市町村という極狭い範囲で、極短期間で10人もの発症が確認されていた。
10人が小児甲状腺がんだとの爆弾並の『平成23年度』とのタイトルの調査結果を福島県検討委が発表したのは2年前の2月13日。(検討委の言う『平成23年度』とは時間的範囲を指すのではなく放射能汚染度が最も高い双葉町や大熊町、大館村など13市町村を意味していた)
その福島県検討委の極悪インチキ発表から2年と5日後の2015年2月18日の毎日新聞の『がん社会はどこへ』との連載記事の最終回が何とも不気味である。
何と、新聞見出しが『医師も人間  医療は不確実』と大きく書いていた。
多くの日本人は今まで日本の医療を全面的に信用して医者に依存(判断を丸投げ)していたのに、今さら『医療は不確実』で『医師も人間』と突き放されても うろたえ慌てて意味も無くおろおろするばかりである。
この記事のサブタイトルの一つ目が『特別な治療は無い』、二つめが『両者が意識改革を』、そして最後の三つめの小見出し(結論部分)が『許しあう気持ちを』である。

『唐突に医療の基本は「自己責任」(自分の命は自分で守れ)と言われても・・・』

有識者(専門家)が、自分の専門分野を『知らない』事実を認める(今まで間違っていたことを開き直る)とき。

2月18日付け毎日新聞記事ですが、読んだが感想が『良く分からない』。タイトルは『医師も人間  医療は不確実』と明確なのに中身の記事が不明確。
編集した記者が何が言いたいのかが分からない。たぶん、医療とは、『自己責任』(自分の命は自分で守る)の世界であると言いたいのである。
毎日新聞の記事ですが、はっきりと『医療は自己責任である』(医者の責任では無くて、患者の責任)と書けば間違いなく叩かれるので曖昧にぼかしたと思われる。
医者が匙を投げれば後は坊主の仕事だとは誰でも知っているが、これでは酷すぎる。
毎日新聞ですが、少し前の2月5日(木)同社が発行する医学雑誌編集長・高野聡の『MMJ編集長のコラム記事で『がん検診の利益が不利益より上回るのは(確実なのは)3例だけだった』との衝撃の事実を掲載している。
がん検診や早期発見が『利益だけではなく、実は不利益も伴う。』ことを警告していた。
今までの一般的な常識とは正反対の『がん検診は大切だが、早期発見は万能ではない。』と結論付けている5日の毎日新聞記事だけでも不気味だが、『医師も人間 医療は不確実』との18日記事と合わせて読むと『マスコミが何を主張しているのか』が明瞭で、余計に不気味さが極まるのである。
なんと、『不確実なのだから→間違って当然だ』(今まで『間違っていた』が、どこが悪い)とケツをまくって開き直っているのである。
今までの日本なら決してありえない種類の出来事が、いま目の前で進行しているのですから恐ろしい。

『1年間の記事に書いた2年前の資料のソースとは』ネットウョ的な??工作員ってありなの

福島県の小児甲状腺がんの発表としては3回目だが安倍自民党政府としては初めての、問題の『2月13日福島県検討委発表』(原発周辺の13市町村だけで10人発症)を『逝きし世の面影』がブログに取上げたのは2013年2月15日であり、その衝撃的な内容に対して大きな反響を呼ぶ画期的な出来事だった。(悪質な御用経済学者の筆頭として有名な池田信夫までがこの『逝きし世の面影』に書き込んでいた)
その2年後の2015年2月15日に、1年ほど前に書いた関連記事に対して何とも不思議な理解に苦しむコメントが投稿されている。

いつも読んでいます。 (虎猫)
2015-02-15 22:20:08
『2013年2月の福島県検討委C判定76人のソースを、もしよろしければ、お伝えお願いできませんか?

私に調査能力が欠如しているためか、検索で見つけることができません。どうかよろしくお願い致します。』

虎猫さん、はじめまして (宗純)
2015-02-16 16:35:24
『ソースも何も、福島県立医大の行っている健康調査ですが、福島県検討委の発表以外では、環境省が、3県調査なるものを発表しているだけなのですね。根気良く公式ホームページを丹念に調べてください。必ずどこかに見つかるはずです。
それにしてもこの記事は1年近く前の2014年6月1日付けですよ。何の目的でコメントをしたのかが不明。???
多分、この小児甲状腺がんの健康調査とは、何かの重大なタブーに抵触しているのでしょうね。』
とコメントしたが、その後、何とも不思議な?マークの展開になる。
縞柄の猫では無くて悪賢いドブネズミ(ネット工作員?)の可能性が高い。(そもそも『ソースを出せ』とは、頭が空っぽで目が節穴のネットウョの不真面目な口癖である)

『折角の新発見なのに、もったいない』

『2013年2月の福島県検討委C判定76人』ですが、別の福島県検討委の資料によれば、二次検査の細胞診の検査人数76人とぴったり一緒だった。
これは、大発見ですよ。
これは、私も今まで気が付きませんでしたが、ただ、良く考えれば、福島県立医大としては(最悪の)C判定が出たので、大慌てで(最終的ながん判定として)細胞診断を実施したと思われ、C判定の数字と細胞診の数字が同一になったとしても不思議は無い。有る意味では当然です。
日本政府とか福島県検討委ですが、極悪非道にも日本人をモルモットにしているのですね。
しかも丸っきりの『大本営発表』であり、事実を隠すだけでなく、発表する『言葉』自体を巧に言い換えていて、『意味を勘違いするように』と善良な日本人を騙して混乱させているが、今回新しく発覚したこともその一つである。
2年前の検討委発表の悪事が暴かれた意味は大きいでしょう。
本来なら虎猫さんの大功績なのですが、逆にこの『逝きし世の面影』ブログの記事を何となく信用ならないとの印象操作を行うとは片腹痛い。
この大馬鹿者が。
それは政府や検討委がいかに悪質であるかの証明にはなるが、この『逝きし世の面影』ブログ記事の信用度は逆に高まります。
検討委のホームページですが、色々と(不必要と思えるほど)細々書き込まれているのです。
ところが、そもそもの目的が『真実を広く世間に知らしめる』ではない。
話は逆で政治家とか高級官僚の答弁と同じで、なんとかして目の前の『真実を誤魔化す』との目的で書かれているのですね。(検討委が一々細かい数字を出すのは、人々を混乱させるのが主目的)
多くの人々が何とか勘違いするように間違うようにと思って作られている『とんでもない』代物なのです。

『改めて、今回もう一度福島県検討委のホームページを確認すると』

自分の目を疑った。エ!エーエエエ!!
何と極悪で大嘘つきの破廉恥な福島県検討委の公式資料によると、A2判定やB判定などの一巡目の二次検査の人数は2000強である。その中で小児甲状腺がんだった子供達はは平成23年度15人24年度56人25年度38人(合計109人)なのです。
ところが、そのうちC判定は1名だと書いている。C判定の上のD判定(がんの疑い)は109人なのですよ。
もう無茶苦茶。恥を知れ。!
福島県の子供達29万6千人を調べて、『C判定は一人だけだ』と真面目な顔で冗談を飛ばすとは呆れ果ててもはや絶句するしかない。
このような統計数字では必ずピラミッド型になり、何も無い健康なA1判定よりもA2判定が、A2判定よりもB判定が、B判定よりもC判定がの順番でだんだんと小さくなる。
もちろん小児甲状腺がんのピラミッドの一番上部に位置する『確定、疑い』(109人、朝日新聞は110人)の数値が一番小さいのである。
C判定76人など、二年も前の2013年2月13日に発表した昔話なので、今では誰も覚えていないとでも勘違いしているのだろうか。
福島県検討委ですが世間をなめるにしても程が有る。笑えない悪い冗談は止めて欲しい。
これでは、あまりにも不真面目すぎるであろう。

『ある出来事がGoogle検索結果から消えた』

ハフィトン・ポストの2015年02月18日付け『2月2日のある出来事がGoogle検索結果から"消えた"ことが意味することとは?』では、
いくら大事な真実であっても『検索結果の2ページ目以内に結果が表示されなければ、この世に存在しない』扱いになるとのネットの厳しい現実を指摘している。
このハフィトン・ポスト記事では検索最大手のグーグルとヤフーから、安倍晋三の中東歴訪時の問題発言が2週間程度『消されていた』との驚きの事実を明らかにしている。
福島県検討委の発表ですが、何故か既存のマスコミはC判定の人数の公表を嫌っていて2年前の2月13日発表に有るだけで、それ以後の新聞記事では書かれない。実は2年前の発表当時でもC判定の人数を書いていたのは毎日新聞などごく一部に限られていて、検索してもなかなか出てこなかったのである。二年が経過した現在なら大量のコピペの深海に埋没して多分出てこない。
権威や権力にひれ伏す右翼とは大違いで、国や大手マスコミの発表だがらと頭から信用するなど左翼ではない。(それは保守である)
そもそもアメリカ大統領とか日本国首相の言葉や大手メディアの記事が全部信用出来るなら、この世の中にオルタナティブな『逝きし世の面影』の様な政治ブログなどの余計な物は一切必要ないのである。
それにしても日本のマスコミの劣化が激しい。ほぼ若年性痴呆症状態で、自分が今書いたことを即座に忘れているのであるから情けない。
毎日新聞は2月18日『ウクライナ東部』『親露派攻勢で緊迫』はドネツクとルガンスクを結ぶ要衝のデバリツェボが『去年9月の停戦合意時に親露派が支配下に置いていた、その後、政府軍が奪回していた。』事実をはっきりと書いている。ウクライナ(ポロシェンコ)は自軍が壊滅状態に陥るたびに停戦合意をして一息入れてから軍事紛争を拡大していた。
今回も前回9月の停戦合意と同じでデバリツェボのウクライナ政府軍が壊滅状態になったので停戦合意で逃げ切る算段だった。ポロシェンコには東部の親露派との対話の意思はなく、最初から最後まで一貫して軍事解決一本やり路線だったのである
ウクライナで『何が起きているか』の真実ですが、毎日新聞の18日記事が示すように、実は全員が知っているのである。
もちろん日本国内の『フクシマで何が起きているのか』の真実は、遠いウクライナ以上にもっと知っているのである。

『無責任国家、日本の不幸』

2012年、ウクライナのチェルノブイリ原発事故以外では唯一のレベル7の未曾有の福島第一原発の原因を調査した政府事故調の報告書のうちで、日本語版には存在しないが、英語版のみに存在する、キヨシ・クロカワ委員長の的確な事故原因の指摘は、マスコミや有識者、右も左も日本人の全員から袋叩きにあっている。
当時は冷静な判断は無理でも、4年が経過した今なら逆にクロカワ委員長の言葉は注目である。
何しろ毎日新聞は、医者も人間で医療は不確実→間違っても当然だ(責任者には、何の責任も無い)と言い出したのである。
この独立委員会の英語版のみに存在するキヨシ・クロカワ(黒川清)委員長は総括報告として、
『日本の誰も、事故の責任を負っていない。
その職務上の地位の上で、形式的に責任を負うべき人たちでさえ、である。
こうした状況は日本らしいものである。つまり、日本の文化は消極的体制順応主義であり、不平、不満を言うのが一般的でない。
事故の根本原因は、根強い日本の文化的伝統に求められる。
日本人の病的な聞き分けのよさ、政府との係わり合いを忌避する傾向、与えられた仕事をただこなすことのみを事とする傾向、異常発達した集団主義、閉鎖性云々・・・』
とフクシマの事故原因として、個人個人としては善良で有能でも集団(組織)に埋没して主体性を失い周りの空気に影響される日本人の不幸をあげている。(世間とか組織が有るが、個人が無い)
しかも、その肝心要の大事な『集団』(組織)の中身が、組織として最も大事な中央部が空洞化していて何も無い。世界基準とは逆に日本では『責任者には責任が無い』のである。これではフクシマは想定外どころか必然であった。
キヨシ・クロカワは、不思議な無責任国家である『日本の不幸』の核心部分を正しく指摘していたのである。

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4 コメント

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漂流する日本が、とうとう沈没する時 (宗純)
2015-02-24 11:12:35
ネプギアソリッドさん、コメント有難うございます。

細胞診断などの小児甲状腺がんの最終的な検査が全部終了した時点で陽性だったら、それは『がんと診断した』と発表されるのですが、フクシマだけは例外で1ランク低い『疑い』と公式発表した。
この2年前の安倍晋三のインチキですが、これは誰が見ても半年後に予定されている2013年7月の参議院選挙の対策であることは明らかなのです。
この安倍晋三のインチキ選挙対策の手口を公表したのは毎日新聞ただ一人。
他の新聞は、読売産経は当然としても朝日とか東京など全ての新聞が、この極悪自民党の悪事に手を貸したのですね。
この毎日新聞の記事のネタは公開で行われている福島県検討委での鈴木真一県立医大教授の答弁なのですから、実は毎日新聞だけの特ダネでは無くて、全員が知っている。
ところが、全員が口を噤んで沈黙した。共産党(赤旗)までが沈黙して、わざと自民党を大勝させているのですよ。
もう無茶苦茶。
右翼が阿呆なのは、そもそも当然なのですよ。
ところがですね。日本の場合には右翼も左翼も同じである、少しも違いが無い。全員でフクシマの現実を忘れたいのですよ。
右も左も全員で挙国一致の大本営発表を嘘だと知りながら垂れ流して、貴重な時間を浪費している間にとうとうレベル7の原発事故から4年目が目前に迫っている。
嘘の上に嘘を塗り固めて誤魔化していたが、これでは助かる道は万に一つも無いでしょう。
韓国の旅客船セオゥル号のように、日本丸が沈没するのは避けれない。
返信する
日本国が無くなる。 (ネプギアソリッド)
2015-02-22 22:36:59
リベラル派や左派、反戦団体、
ほんど「子供達を戦場に送るな」と言う。
いや、戦場とは放射能汚染地域であり、
東京都にも戦線は迫っている。
なのに、来るか分からない戦争を心配して、
目下の放射能戦争を無視するのが歯がゆい。
それどころかボランティアと称して学生を放射能汚染地域に送り込んだりする団体さえある。
今からでも首都機能を最低関西まで移転、
人口を西側に流して行くべきだと思います。

日本国は必ず滅びます。
反戦だとか憲法9条を守る前に共産党や左派勢力にはやる事が有ると思います。
武器輸出だとか集団自衛、国防軍など目眩ましのショーであり大した事では無いと思います。
返信する
実数は、 (宗純)
2015-02-22 14:44:14
十澄さん、コメント有難うございます。

福島県の36万7千人の調査対象の子供達の80%の29万6千人に調べて110人の小児甲状腺がんなのですから、
発症率は2690人に1人ですね。
特に問題だと思うのは福島県検討委のいわゆる『平成23年度』の数字で、
対象者は47788人中で簡易な手抜きの1次検査が41810人で87%の検査率、二次検査でも1割が拒否して最終的に3760人程度で15人。
双葉町大熊町、飯館村など汚染度が高い13市町村では1年目から2500人に1名の小児甲状腺がんが出ていたのです。
民主党の野田佳彦が大慌てで解散して、政権を自民党に大政奉還したのは何の不思議も無く、当然だったんのです。

それから2年間も挙国一致、共産党の志位委員長までが挙国一致の大本営発表で誤魔化していたが、もう直ぐ本当の地獄の4年目が目の前ですよ。
幾ら挙国一致でも、無理ですね。もう、隠せない。

『医学の常識を根本的に改めて、小児甲状腺がんは2000人に1人であると、書き換えるべきだ』との例の爆笑早川由紀夫教授ですが、今年に入って自分のブログの更新が無い。

福島県の農民はサリンをまいているオウム真理教信者と同じ主張していた早川先生は、ネット工作員を思われる現職医師との論争を続けていたが、その後180度コペルニクス的転換を遂げて、いたが、もう一度180度転換する隙をうかがっているのでしょう。
早川由紀夫が、ガッツ石松的に360度人生観が変わるとすればこれ程愉快なことは無い。
返信する
「100万人に1人」撤回? (十澄)
2015-02-22 10:08:49
ほかのブログでですが、ブログ主が
「福島のがん発症率は青森や長野と変らない、だから原発事故由来などではない」
と主張しているのに対し
「その青森や長野も『100万人に1人』よりずっと高いようですが、それが常態ならば今までの調査結果は全て間違いだったということですか?」
「そんな連中の言う『影響なし』なんて信用に値するのか?」
と突っこまれてたのを思い出しました。

どう言い訳しようと急激に増えていることは隠せないし、いっそ「100万人に1人」撤回も近いかもしれませんね。
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