逝きし世の面影

政治、経済、社会、宗教などを脈絡無く語る

「大人になれば解ります」天皇制と原発

2019年05月06日 | 放射能と情報操作
《天皇制と原発 虚構への視点》文芸時評 楜沢健 4月30日赤旗

『国史は皇紀九四五年に百済から王仁が文字と暦とを伝えたとしていますが、文字も暦も無い千年も前に神武天皇の即位式が、現在の二月一日に当たる正月元旦だと、どうして解ったのか不思議ですね。
しかし、こういうことは大人になれば解ります』


近本洋一・評論『逆立ちした塔 —伊勢神宮と保田與重郎・ 三島由紀夫・中野重治』(すばる5月号 日本人として「正しい」とはどうある)には、皇紀2600年に中学生だった建築家の川添登が、当時先生から聞いたというそんな言葉が紹介されている、
この『大人になれば解ります』の『大人になる』とは、虚構の『誤魔化しを受けいるること』、すなわち『何も知らない「子ども」がイニシエーションによる集団の暗黙の了解を共有する』ことを意味している。
文化人類学者のマイケル。タウジグの『公然の秘密』『否認の務め』と言う概念を引きながら、近本はそれをこう解釈している。

暴かれた虚構  
一層深く隠す

『ある社会において何かが《公然の秘密》になっていることがある。つまり、何かついての虚構が《信じられている》ことになっているが、誰もがそれを虚構だという真理を知っていることがある。
その時に、「それは嘘だ」という暴露を行うことは決して「それは嘘だということが真理になる」という結果をもたらすことにはならない。
そこでは、その暴露行為、あるいは露呈した虚構に対し、「なるほど嘘かも知れない、しかしそれなら真理はより深く隠されているということだ」という心理的反応、すなわち、《否認の務め》が作動して仕舞い、暴かれた虚構の内実が一層深く隠された位相へ置き直されるのだ』

(本当は怖い絆社会) 
虚構=秘密に疑いを持ち、暴くことが、逆に虚構にリアリティーを与え、強化することに繫がって仕舞う。

暴露を通じて人々は虚構にいっそう深く拘束され。支配されることになる。
誤魔化しと知りつつ、それを信じるとは、そのような倒錯した事態を指すともいえる。
日本社会とは、たえず暴かれることで現前する天皇制という『公然の秘密』をその核心に置いた部族社会にほかならない。
そして、このような日本社会の存在様式を可視化したのが『死と破壊に条件づけした同一性の永遠の循環》を反復する伊勢神宮の式年遷宮であると近本は言う。
いま日本で進行中の『退位』と『改元』をめぐる狂騒と向き合い、思考するための需要な視点が提示されている。

大人への儀式
異様さに焦点

同じく信じていない虚構を受け入れることで『大人』になる儀式(神前結婚式と披露宴)の異様さに焦点を当てたのが『文藝』の古谷田奈月の長編「神前酔狂宴」である。
明治期に武勲を立てたとされる乃木希典と東郷平八郎は明治天皇の下、戊辰戦争から日露戦争を戦い軍神となった。しかし、天皇に殉じて祀られた乃木と、そもそも神社に祀られることに反対した東郷との間には微妙な抗争、覇権争いがあり、二人の軍神をモデルした人物を祀った神社に併設された婚礼会場を舞台に派遣社員として働く2人の青年の視点から、『伝統主義による女性差別と商業主義による女性差別、この二つを掛け合わせて粉飾した現代の婚礼』の矛盾と愚かしさを容赦なくえぐり出す。

福島からの避難
一家をも翻弄

たなかもとじ『大地の歌ごえ』は、福島第一原発事故で富岡からいわき市、さらに東京に避難した一家族が苦難に押しつぶされる事無く、危機を一つ一つ乗り越えていく。
原発とは、天皇制と同じ《公然の秘密》によって支えられたシステムだ。
安全でないことは誰もが知っているのに、暗黙の秘密にして、人々は知らないふりをする。一家は、暗黙の秘密を共有する日本社会そのものに翻弄される。
まさにいま現実で起きてる悲劇にほかならない。
天皇制と同じく、原発もまた民衆を支配し、日本社会をコントロールするために欠かせない権力の道具なのである。ユネスコの世界文化遺産『明治日本の産業革命遺産》の《茶番》を迷宮的にたどった山形暁子の『軍艦島へ』(民主文学)が爽快だ。
(抜粋)
くるみざわ・けん 文芸評論家


2011年3月11日の東日本大震災から3時間後には老朽化が著しい1F一号基がメルトダウンして翌日の12日に大爆発。比較的新しい3号基はその2日後の14日に大爆発する。
定期点検中で稼働していない4号基の原子炉は空だが15日未明に誰にも知られる事無く静かに大爆発。全ての核燃料が保管されている青天井のプールへ消防車の冷却水注入で日本の壊滅が防がれる。  


日本人がパニックに陥ること(略奪や暴動)を恐れた日本政府(民主党管直人首相)は未曾有のレベル7のフクシマ核事故を隠し続けて無意味に放射能被曝を拡大させている。日本政府(経産省や原子力安全委)が、やっと世間に対して福島第一原発がメルトダウンしていた事実を認めたのは、発生から2ヶ月も経った後だったのですから呆れ果てる。



『小泉氏が涙 トモダチ作戦の健康被害「見過ごせない」』2016年5月18日朝日

東日本大震災の「トモダチ作戦」に従事し、福島第一原発沖で被曝(ひばく)したとして、東京電力側を相手に集団訴訟を起こした米海軍の元兵士らが400人に達した。「原発ゼロ」を唱える小泉純一郎元首相(74)が訪米して健康被害の訴えに耳を傾け、「見過ごせない」と涙を流した。



損害賠償裁判を起こした原子力空母ロナルド・レーガン乗員は、《2011年3月16日午後11時45分、福島第一原発東方沖約230キロの海域を航行中に放射性プルームに包まれた。17日午前5時7分に抜け出すまでの5時間あまり強い放射線にさらされた』と訴えている。

『アメリカで原子力空母乗員の被曝に涙した小泉純一郎』もっと大勢が被曝している日本人は無視する詐欺師のそら涙

福島第一原発からアメリカ軍の空母と同じ距離にある人口密集地の東京首都圏の日本人数千万人は15日、16日に無防備なままで猛烈な放射性プルームに晒されていた。
★注、
そもそも第三次世界大戦での核戦争を想定して日々訓練している原子力空母は無防備な一般市民とは大違いで、日ごろから放射能対策を周到に準備していた。もし米兵の放射能被害が事実なら日本敗戦も確定だ。



2017年10月8日(日)NNNドキュメント日本テレビ公式ホームページから

9人も死んでしまった
トモダチ作戦で頑張ってくれた若き米兵らが
原発事故の放射能で被曝し健康を害したとして
400人超が裁判を起こしている事を あなたは知っていますか?

福島第一原発の事故。汚染されたのは東日本の陸上だけではなかった。
実は、放射性物質の約8割は太平洋上に流れ込んでいたという。
そして東北沖で"トモダチ作戦"として支援活動していたのが米空母ロナルドレーガン。
当時、艦内では放射能アラームが鳴り響いていた。
乗組員の兵士らは今、続々と放射能による健康被害を訴え死者は9人に。
そして米兵ら400人以上が東電などを訴えている。
空母で一体何があったのか?
海の上を漂う放射能プルーム、
そこを通過したのがトモダチ作戦で日本の被災地支援を行った米空母ロナルド・レーガンです。
乗組員は今、ガン、体の痛み、大量出血、抜け毛など様々な健康被害を訴えています。
そして希望に満ちあふれていた生活も一変してしました。
いったい空母で何があったのか?
どんな症状に苦しんでいるのか?
米兵らに話を伺いました。

『敗戦は確実』
読売系列の『日本テレビ』NNNドキュメント(2017年10月8日)や訪米して原子力空母ロナルド・レーガン乗員と会った小泉純一郎の涙が真実なら、民主党管直人首相がいったように日本の人口の4割、面積で3分の1が深刻な放射能被害の脅威に晒されていることになる。


1945年8月11日付朝日新聞東京本社版の第一面。(8月10日連合国にボツダム宣言受諾を通告、政府は日本の新聞各社にも終戦を知らせたが一般市民には『玉音放送』まで5日間も隠し続けた)

日本降伏から5日後の玉音放送

2018年11月18日 | 社会・歴史

『詐欺か手品のような腹立たしい騙し』早めの偽装玉音放送

朝日新聞第一面の一番目が(今上天皇の)明仁皇太子の大きな写真付きの『戦局に深く御関心』、次の見出しが下村宏情報局総裁の『一億困苦を克服、国体を護持せん』、阿南陸軍大臣の『死中活あるを信ず』(全軍将兵に告ぐ)だった。
普通の何も知らない善良だが愚かな一般市民が読めば今までと同じ本土決戦、一億玉砕、の檄文だが、日本は前日の8月10日に連合国に対してボツダム宣言受諾(無条件降伏)を通告していた。 
政府と各新聞社は第二次世界大戦が終わった(日本敗戦)を、誰にも分からないよう『それとなく密かに知らせる』心算だった。(終戦をスムーズにするのがマスコミの役割)

『日本降伏=天皇退位』

朝日読売毎日など各新聞社が全員同じように、第一面の最初に大きく次期天皇の明仁皇太子を掲載したが、帝国降伏でヒロヒト天皇の退位(皇太子への譲位)を想定したからだったと思われる。
★注、
大日本帝国の主権者は天皇一人なので帝国憲法下では日本降伏と天皇退位とがイコールだった。


London VJ Day Celebrations 日本のポツダム宣言受諾を知った1945年8月10日イギリス・ロンドン VJ(対日戦勝)に大喜びして街頭に出る人々

【戦後70年】日本国内で伏せられた降伏 1945年8月11日はこんな日だった2015年8月10日Huffington Post
日本政府の対外情報発信を担う「同盟通信社」が8月10日、対外放送で、日本の降伏受け入れ意思を表明した。翌11日のアメリカ新聞各紙には「日本、降伏受け入れ」の活字が大きく踊った。
連合国は歓喜に沸いた。
しかしこのニュースは、日本国民には伏せられた。
8月11日付の新聞各紙には、まったく方向性の異なる2つの談話が並んで掲載された。
1つは下村宏・内閣情報局総裁の談話。「新型爆弾」やソ連侵攻で、戦況は「最悪の状態」と認め、国民に「国体の護持」、つまり天皇を中心とする社会体制の維持を呼びかけた。降伏が近いことを暗示し、戦時体制から新体制への移行が冷静に行われることを求めたとみられる。
「今や真に最悪の状態に立至ったことを認めざるを得ない。正しく国体を護持し民族の名誉を保持せんとする最後の一線を守るため、政府は固より最善の努力を保持しつつあるが、1億国民にありても国体の護持のためにはあらゆる困難を克服して行くことを期待する」
これに対し、阿南惟幾・陸軍大臣の談話は「全軍将兵に告ぐ」と題し、徹底抗戦を呼びかける内容だった。
「断乎神州護持の聖戦を戦い抜かんのみ。たとえ草を喰み土を囓り野に付するとも、断じて戦うところ死中自ら活あるを信ず」
(省略)
2015年8月10日ハフポスト

『ほぼ1945年8月11日当時と同じ不真面目で腹立たしいフェイクニュース』
毎日新聞は阿南陸相の『前軍将兵に告ぐ』が、当の阿南陸相本人が知らない出所不明の怪文章と書いているし、朝日新聞(ハフポスト)記事もほぼ同じ見解に近い内容になっているが、嘘八百の大本営発表。真っ赤な嘘、まさにフェイクニュースなのである。
下村宏情報局総裁も阿南惟幾陸軍大臣も、一見すると徹底抗戦を呼びかける内容に思えるが、実はすでに連合国側には日本敗北は通告した事実を『それとなく誰にも分からないように知らせる』内容だった。
内容的に全く同一だったのである。
唯一の違いとは、下村宏内閣情報局総裁の方は日本の敗戦(無条件降伏)理由が原爆とソ連参戦の二つで、阿南惟幾陸軍大臣の方はソ連参戦の一つだけだったことぐらい。

『なんとしても日本降伏の原因がソ連参戦である事実を隠したい』
1945年8月11日の新聞を見れば明らか。
原爆(惨虐の新型爆弾)の見出しも記事も小さい。対してソ連参戦は見出しも記事も明らかに大きくて此方がメインだったことが分かる仕組み。
本土決戦に備えて戦力を温存していた日本軍が唐突に無条件降伏した理由とは何か。
ソ連参戦と日本の突然の降伏との因果関係は明らかなのである。

『違いは文官と武官との言葉の違い程度』
マスコミとか有識者が一致して主張する下村宏内閣情報局総裁の日本の敗戦(無条件降伏)を『それとなく日本が負けたとほのめかす』談話と、それとは180度正反対だと主張している阿南惟幾陸軍大臣の檄文ですが、どちらも文章の一部の文言だけを『つまみ食い』だ。
決してメディアが全文を掲載しないので、よほど長文なのかと勘違いするが、両方とも何とも短いのである。
辻褄が少しも合わない。
マスコミや有識者は本来隠せないものを挙国一致で全員で必死で隠していた。
★注、
両方を読み比べれば誰にでも分かるが、違いは文官と武官との言葉の違い程度。二つにほとんど違いが無い事実を隠したかったのである。

『日本降伏の原因は原爆かソ連参戦の二者択一だった』
何れにしろ怖ろし過ぎる

不真面目なマスコミや有識者ですが、アメリカ軍の原爆では何も動かなかった日本が、ソ連軍の参戦を聞いたら即座に御前会議を開いて8月9日ポツダム宣言受諾を決定、翌10日に連合国に通告した事実を必死で隠したい。
ソ連軍参戦と日本降伏が一つのコインの裏表の関係である事実はタブー中のタブー。最も恐ろしい禁忌だった。
日本降伏の原因はアメリカ軍による原爆の投下か、それともソ連赤軍の対日参戦の二者択一だったが、何れが正解でも都合が悪過ぎるので有識者を含め日本人の全員が思考停止に陥ったまま現在に至っている。

『ソ連参戦にしか触れていない阿南陸相』 
原爆にも触れている情報局総裁の方は少しは誤魔化せる


ロシア革命でのロマノフ朝の滅亡『ソ連赤軍による皇帝一家全員の処刑』は今では歴史上に出来事だが、73年前の1945年当時は生々しい現実問題だった。
★注、
日本はソ連赤軍にだけは降伏したくなかった。国体護持『天皇制の保持』が至上命令の日本は1日でも早くアメリカに降伏する以外の道は残されていなかったのである。


1945年8月10日イギリス・ロンドン 対日戦勝(VJ)を大喜びするて人々

『高見順の敗戦日記』

8月10日新聞を見た。「ソ聯、帝国に宣戦」と大きく出ている
ソ聯の宣戦は一種の積極的仲裁運動なのであろうか。

8月11日

新聞トップには皇太子殿下の写真と「皇太子さま御成人・畏し厳格の御日常」の見出しを掲ぐ。
次に情報局総裁談
敵米英は最近とみに空襲を激化し一方本土上陸の作戦準備を進めつつあり、是に対し我陸海空の精鋭は之が邀撃の戦勢を整へ、今や全軍特攻の旺盛なる闘志を以て一挙順敵を撃砕すべく満を持しつつある、この間に在つて国民挙げてよく暴虐な敵の爆撃に堪へつつ義勇公に奉ずる精神を以て邁進しつつあることは誠に感激に堪へざるところであるが、敵米英は最近新たに発明せる新型爆弾を使用して人類歴史上嘗(かつ)て見ざる残虐無道なる惨害を一般無辜の老幼婦女子に与へるに至つた、昨9日には中立関係にありしソ聯が敵側の戦列に加はり一方的な宣言の後我に攻撃を加ふるに至つたのである、我が軍固(もと)より直ちにこれを邀(むか)へて容易に敵の進攻を許さざるも今や真に最悪の状態に立ち至つたことを認めざるを得ない、正しく国体を護持し民族の名誉を保持せんとする最後の一線を守るため政府は固より最善の努力を為しつつあるが、一億国民に在りても国体の護持の為には凡ゆる困難を克服して行くことを期待する

見出しはともに同じ
情報局総裁談話中から抜いたものとはいえ——。ここに何か含みがある如く感じられる。「国体護持」この「最後の一線」を唯一の条件として、やはり休戦を申し込んだのではないか。それにしては、陸相の布告は何事か。

全軍将兵に告ぐ  
ソ聯遂に鋒を執って皇国に寇す
 名分如何に粉飾すと雖(いえど)も大東亜を侵略制覇せんとする野望歴然たり
事ここに至る又何をか言はん、断乎神洲護持の聖戦を戦ひ抜かんのみ
仮令(たとえ)草を喰み土を噛り野に伏するとも断じて戦ふところ死中自ら活あるを信ず
是即ち七生報国、「我れ一人生きてありせば」てふ楠公救国の精神なると共に時宗の「莫煩悩」「驀直進前」以て醜敵を撃滅せる闘魂なり
全軍将兵宜しく一人も余さず楠公精神を具現すべし、而して又時宗の闘魂を再現して驕敵撃滅に驀直進前すべし
昭和20年8月10日   陸 軍 大 臣

「——何をか言はん」とは、全く何をか言わんやだ。国民の方で指導側に言いたい言葉であって、指導側でいうべき言葉ではないだろう。かかる状態に至ったのは、何も敵のせいのみではない。指導側の無策無能からもきているのだ。しかるにその自らの無策無能を棚に挙げて「何をか言はん」とは。嗚呼かかる軍部が国をこの破滅に陥れたのである。
新聞記事だけでは、動きはさっぱりわからない。取引所の立会停止が小さく出ている。長崎の新爆弾が発表になったが、簡単な扱いだ。

昨日の情報の動き
降伏申入れはやはり事実のようだ

街の様子は、前日と同じく実に平静なものだった。無関心の平静——というべきか。
対ソ戦に関する会話、原子爆弾に関する会話を、外では遂にひとつも聞かなかった。日本はどうなるのか——そういった会話は、憲兵等の耳を恐れて、外ではしないのが普通かもしれないが、外でしたってかまわないはずの対ソ戦や新爆弾の話も遂にひとことも聞かなかった。民衆は、黙して語らない。無色無味無臭の表情だ。


1945年8月10日イギリス・ロンドン 新聞を掲げて喜ぶ大勢の兵士や市民

対日戦勝(VJ)は英国だけ
同じく大喜びする米国内の画像を掲載しない不真面目

8月10日の日本降伏で戦争は終わったがアメリカ軍は8月15日の『玉音放送』まで無意味にわざと戦闘を長引かせて破壊と殺戮の限りを尽くした。(★注、これはソ連軍の千島侵攻と連動していたと思われる)

『ソ連参戦とイコールだった日本降伏』失われた日本の常識

有識者にとって国力に大きな違いがある対米戦争に(早期の停戦で引き分け以外)勝ち目が少しも無い事実(日本敗北)を1941年の真珠湾奇襲攻撃時点で自覚していた。
ましてや戦局が極度に悪化した1945年では、ソ連の仲介による停戦『条件付きの降伏』以外に残された道が無かった。
ソ連参戦で即座に日本は降伏する。
ところが、『ソ連参戦=日本降伏』(もしソ連参戦が無いと、日本は予定していた一億玉砕の『本土決戦』に突入する)との当時の常識は、ヒロシマナガサキの原爆が不必要だった事実が浮び上るのでアメリカにとっては都合が悪すぎる。
8月10日の敗戦に対し、アメリカは大都市や工業施設の破壊だけではなく焼野原にならずに、わずかに残っていた中小都市にまでB29の無差別爆撃で一般市民を殺戮した。日本のポツダム宣言受諾を隠した閉店前の在庫一掃セールである。
1956年の日ソ平和条約締結をアメリカのダレス国務長官が『沖縄を返さない』と恫喝して阻んだ原因は『ソ連の対日参戦』が日本降伏の決め手だった事実を何んとしても隠したかった。
敗戦当時は常識だった『ソ連参戦=日本降伏』が、74年経った今では完全に忘れ去られて、卑劣なアメリカの思惑は大成功。なんとも腹立たしい話である。
(抜粋)

★注、
降伏の原因はソ連対日参戦かアメリカの原爆の二者択一だった。
しかし、どちらも怖ろし過ぎる結論で日本人は選びたくない。
仕方なく敗戦記念日から8月10日や9月2日が排除され『玉音放送』天皇御聖断で誤魔化した(巨大なガラパゴス島)日本ムラの不幸。

どうか『気がついてくれ』\(^o^)/オワタ 

敗戦を連合国に通告しても国民には『どうか、それとなく気が付いてくれ』と、8月15日の『玉音放送』まで隠し続けた。
この摩訶不思議な隠蔽に連合国も全面的に協力、降伏を無視して米軍は無差別空爆を続けたので多くの人々は今も10日の日本降伏を知らない。
74年前と同じことが未曾有のフクシマの核事故で少しも懲りずに繰り返される無残。

誰一人『信じていない』→しかし挙国一致で『信じている』ふりで誤魔化す

『原発は安全』を言い換えた『放射能は安全』の虚構を誰もが信じていることになっているが、全員が虚構だという真理を知っている。 
今回の楜沢健の『天皇制と原発 虚構への視点』が丸ごとピッタリ当て嵌まる。
怖ろしいやら恥ずかしいやら腹立たしいやら。



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8 コメント

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Unknown (偽善・欺瞞は嫌い!)
2019-05-08 12:13:19
小泉元首相の嘘泣き写真は反吐が出ます!
イラク派遣や郵政民営化をしたことを忘れたのですか!
自分の次男も父親を凌ぐほどの醜い奴です!
原発撤退を唱えるなら首相在任にやればよかったです!
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Unknown (汽車旅愛好者)
2019-05-07 15:37:42
人は母と父との生殖行為で生まれ出づるかぎり、必ず萬世一系であります。
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民間人の入内に隠された暗号 (英松)
2019-05-07 09:27:01
民間人の入内はGHQの政策に沿うものであり、国体護持は推して知るべし!
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ソ連は嫌い (エッセネヘ派)
2019-05-07 07:42:02
日本がソ連に占領されたら良かったと思う人間は日本共産党員の中にもほとんどいないだろう。

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大人になれば解る (私は黙らない)
2019-05-07 04:26:42
DNA検査もない時代、天皇家が万世一系だと、どうして解ったのか不思議ですね。
しかし、こういうことは大人れなれば解ります。
藤壺の息子、冷泉帝は、天皇の胤じゃないのにね。天皇の妻の不倫が小説になる位だから、こういう事は絶対にあったんじゃないかと思うのだけど。
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万系一世 (私は黙らない)
2019-05-07 02:25:26
では、万系一世というのも、大人になれば解るということですね。
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人と獣を分かつ物 (名無し88mm神信者)
2019-05-06 21:37:53
それはどうやら「ゴミと虚構」にあるようです。
そして、原発が作り出す放射性廃棄物は、自然の循環から分離して独占できるという点で、人間にとって極めて望ましい神聖不可侵のゴミと言うことのようです
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Unknown (ローレライ)
2019-05-06 13:45:25
ニセ物天皇を崇拝して見せるニセ物崇拝天国の日本は特殊詐欺師の天国だ!
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