軽作業という派遣の仕事にも大学生の応募が殺到し始めているようで、元より勝ち目の無い競争に晒されています。
経理の管理会計、労務管理というのが専門分野と心得ているのですが求人には出くわしません。どの企業、組織にもそれと思しき重鎮が張り付いていて、まれに空席が出ても内部調達で用が足りてるのでしょう。
そりゃその方が組織は平和で安泰なのは確かですからね。
経理事務という職層の募集は結構多いのですが、求めているのは全て若き女性のようで、年配の男性が納まるのはとても無理なようです。企業組織の近代化が進んでいるとは言え、殆どの職場は役職と年齢がリンクする昔ながらの企業風景を維持しようとしているように映ります。
会計事務所や税理士事務所の求人も多く、いくつか当たってみたのですが、所員一名というのまであって、これは五科目合格の事務所開設組のようです。念願叶って独立を果たした若き税理士が何を夢見ているかは、電話をして「応募の件で・・」と言った瞬間に分かります。落胆した顔が電話の声色から読み取れます。
そう、世の中はそんなに甘くはない。
美人でテキパキと仕事をこなす若い女性は、所長と二人きりになってしまう小さな事務所で働きたいとは思わないものなのです。
どこかで手を打つのでしょうが、爺いのところまで譲歩するのは余程のこと以外にはないでしょうね。
勉強しながら別のことも頑張った人には最初からちゃんと女子事務員がいるのだが、これはこれで仕事に不向きな程ケバかったり、態度が妙に横柄だったりするから面白いね。
「ワード、エクセル堪能な方」と言うのが一種のキーワードになっているようで、実際に使えるかどうかはあまり重要なことではなく、年寄りではなく若いのが欲しいという隠語のようです。
年寄りの応募除けの護摩符のようなものだ。時々私のような「何でも出来ますよ」と平然と言ってのける年寄りが現れるから、万能札というわけにはいかないがそれなりに効果はあるのだろう。
それと大見出しのように「女性の方も大勢活躍中」とかあるのも、うちは女子しか採らないですよという意思表示になっているようです。
これも男女雇用機会均等法施行の副作用なんでしょうね。
応募する方もその辺をよく読み取って当たらないと無駄なカラ打ちをしてしまうようです。