神戸・広島への旅（4）広島平和公園にて

神戸に一泊した私どもは、８月１日広島に到着しました。
宿泊したＡＮＡクラウンプラザホテルから、平和公園までは、歩いてすぐです。
結婚式の空き時間をみて、私は一人散歩にでかけました。
蝉の鳴き声が耳を引き裂くようです。この日もまた、暑かった！！！

おりしも公園では、６日の記念式典の準備の真っ最中。
沢山の白いテントが張られていました。
木陰をみつけて涼んでいると、原民喜の『夏の花』の詩の一節が想いだされます。

　　　　ギラギラノ破片ヤ
　　　　灰白色ノ燃エガラガ
　　　　ヒロビロトシタ　パノラマノヨウニ
　　　　アカクヤケタダレタ　ニンゲンノ死体ノキメウナリズム
　　　　スベテアッタコトカ　アリエタコトナノカ
　　　　パット剥ギトッテシマッタ　アトノセカイ
　　　　　　　　　　　　　　　　（『原民喜全集①』（芳賀書店）

このあたり一面が全て焦土と化したのだ、と思うと息苦しい気持ちになります。
同時に私は、現代の詩人である和合亮一さんの詩を連想していました。

　　　　これも日常で、良く交されている会話。
　　　　「放射能で被爆した死体は、焼いてはいけない」
　　　　「放射能で被爆した死体は、埋めてもいけない」
　　　　「放射能で被爆した死体は、とにかく触ってはいけない」
　　　　じゃあ、どうするの？「鉛の箱に入れて、海に沈めるしかない」。
　　　　　　　　　　　　　　　　（『詩の黙礼』（新潮社）

「二度とあやまちはおかしませんから」という言葉が、頭の中で木霊します。
ミンミン、ニイニイと聞こえる声が、それに輪をかけます。
あの日もきっと暑かったのでしょう。居住まいを正して、只管合掌します。

気温３５度の神戸・広島への旅（3）夜景を見乍ら考えたこと

７月３１日の夜は、神戸に一泊。息子が予約してくれた「ラ・スィート神戸ハーバーホテル」
なかなかお洒落なつくりでした。ジャグジーのついた風呂にはＪＡＺＺが流れます。


港がすぐそばです。運よくナイトクルージングの帆船にのれましたので、海上からの夜景を観ることが出来ました。
阪神淡路大震災の大参事を思わず想いだします。
海上に停泊していた船から、永田地区の大炎上は、どの様に見えたのでしょうか？
すっかり復興を遂げた神戸です。
東北三県の復興は、何時の日になるのでしょうか？
福島の原発事故の処理は、果たして終焉を迎える事が出来るのでしょうか？
８月６日の今日は、広島に原爆が投下された日です。
その日を覚えていない人々が増えているという昨今です。
いたずらに未来を憂えるのは杞憂かも知れませんが～
神戸の夜景に酔い乍ら、今の幸せに感謝の祈りをささげます。

気温３５度の神戸・広島への旅（2）神戸散策

７月３１日、お昼に着いた神戸空港は予想通りの暑さでした。
涼しい土地からの移動はやはりこたえます。
そうはいっても、せっかくやって来た港町神戸。
はじめて来訪の妻を伴って、早速異国情緒を味わいました。

一日乗車フリーのバス券を買って、最初に訪れたのは北野異人館通りー風見鶏の館
１９０４年、ドイツ人の貿易商であったトーマス氏の邸宅として建てられた国の重要文化財です。
１９７７年のＮＨＫテレビ小説『風見鶏』の舞台となったところでもあります。
ネオ・バロック様式を基調とし、重厚な内装はアール・ヌーウ”ォー様式をとりいれています。
なかなか素敵な空間です。

１９９５年、阪神淡路大震災では、ほぼ全壊という大きな被害を受けたそうです。
しかし１年８か月という長い期間をかけて見事に修復されたのは、嬉しいことです。
（おそらくこの地区の洋館は皆大きな被害を受けたのでしょう）
元の建材の70パーセント以上を使用した、ということで文化財の指定は取り消されずに済みました。


異人館通りをみて再びバスにのり、ハイブランドが並ぶショッピング街へ。
喉が渇きお腹もすきました。チョット気取ってアフタヌーンティーを楽しみ、満足です。

気温２２度のえりもから、３５度の神戸・広島への旅（1）

７月末の日から、神戸・広島に行ってまいりました。広島の親戚の婚礼出席のためです。
３０日（前晩）千歳市内に泊まり、３１日午前の便で、神戸に一泊です。
夕刻早目に空港につきましたので、ゆっくりと散策。時間をつぶすため、映画を観ました。


「ジャガぽっくるシアター」映画（ターミネーター）は今一でしたが、椅子がゆったりしていて、ゴージャス。
観客も少なく、ゆっくりした時間になりました。お風呂やリラクゼーションも充実。「スノウミク」も待っていますよ！
時間つぶすには持って来いの空間です。＝空港ビル　国内線３階

３１日朝、ＡＮＡに乗って一路神戸空港へ。それからの行程は次回にします。