2014年5月5日
黒潮の大蛇行が発生したという言葉をたまに聞く。
上は、2月13日大雪当時の黒潮の流路図だが、
まるでシベリア寒気団に道をあけるように、
伊豆半島沖で、八丈島方面に大きく蛇行しているのがわかる。
それほどまでに、日本の気候に大きな影響を与える怪物黒潮が
伊豆半島沖の大蛇行をあざ笑うかのように、
一年中大蛇行している魔の海域が、1か所あるのをご存じだろうか?
黒潮の大蛇行が発生したという言葉をたまに聞く。
伊豆諸島付近で黒潮が
八丈島の南を迂回すると
黒潮大蛇行と表現される。
今年2月の大雪の原因の
一つとされている。
黒潮がもう少し北の
三宅島⇔八丈島間を流去
していたら、シベリア寒気団
南下を防げたのでは?。
という訳だ。
上は、2月13日大雪当時の黒潮の流路図だが、
まるでシベリア寒気団に道をあけるように、
伊豆半島沖で、八丈島方面に大きく蛇行しているのがわかる。
それほどまでに、日本の気候に大きな影響を与える怪物黒潮が
伊豆半島沖の大蛇行をあざ笑うかのように、
一年中大蛇行している魔の海域が、1か所あるのをご存じだろうか?
何故これほどまでに、
ヘアピンカーブしなければ
ならないのか?
怪物黒潮にいったい何が?
さらに拡大して見ると・・・・・・
何に手招きされたのか?
あるいは何かにおびえて
いるのか?
おっといけねえ!
こっちだぜ!
そんな声が聞こえるような
不可思議な動きである。
一目瞭然であろう。
沖縄~奄美と、東シナ海を北東方向に流去していた黒潮が
屋久島 と トカラ列島の間の海域で
急激に東に進路を変えている。
![](http://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/130.gif)
怪物黒潮が 小舟のようにである・・・・・・・・・・。
![](http://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/128.gif)
素直に長崎方面に進むのを拒む、
何かとてつもない力が働いたとしか思えない。
![](http://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/025.gif)
とてつもない力の正体とは?答えはこちら。
↓
北半球の住民は、
道を歩こうが、
船に乗ろうが、
飛行機に乗ろうが、
陸海空等しく、
南北まっすぐ進んだ
つもりが、いずれも
東にずれて進んでいる。
恐るべきコリオリの力。
ちなみに高緯度ほど顕著である。
大気は地球規模で
日々循環する。
赤道付近で暖められた
空気は北上するにつれ
コリオリの力が作用し
北緯30度付近で
東向きの風となる。
かたよった西風
偏西風である。
さしもの黒潮も
1、コリオリの力(高緯度になるほど大きくなる)
2.偏西風の力(北緯30度~60度の間に吹く)
という、2つの大きな力で、この海域で 大きく東に旋回せざるを
得なかったのだ。
![](http://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/040.gif)
沖縄、奄美ではだめなのか
![](http://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/040.gif)
2~3万年前は、中国~
南西諸島~九州にかけて
陸続きであったとされ、
名残として、島嶼と海嶺が
続いている。
さすがの黒潮も、
コリオリの力、偏西風の
後押しをもってしてなお、
海嶺を乗り越えられ
なかったのである。
ところが、奄美大島の北、トカラ海峡でその海嶺が途切れた時、
口之島⇔屋久島間で、堰を切ったかのごとく黒潮流水が
押し寄せる。
その速度は 時速15km 幅は65km
鳴門海峡は時速20kmで勝るが 幅は1.3kmしかない。
スケールがまるで違うのである。
東京⇔横須賀間の距離にわたり、怒濤の海が広がるすさまじさ。
ひとたび激流にのまれたら、その者の目に朝日は二度と映らない。
地元漁師はもちろん、船舶関係者は皆口をそろえ
「あの海はやばい。気をつけろ」と言う。
マラッカ海峡の海賊も決して近づくことは無い。
げにすさまじき怪物黒潮。
トカラの海を化け物潜む魔の海域たらしめんとは・・・・・