高須番長の書道ブログ

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メキシコ湾流の賜物④ 北緯71度 ノルウェーノ―ルカップに 世界最北の西岸海洋性気候を見た。

2014-04-20 14:37:15 | 気候、海流の話
2014年4月20日

 そもそも 西岸海洋性気候の気温条件とは何か?

回答は、1最寒月の平均気温が -3度以上18度未満 かつ

     2最暖月の平均気温が 10度以上22度未満  である。

日本の場合、本州であれば1は概ねクリアするが、2
は ほぼ該当しない。


つまり、よほどの暖冬冷夏の場所でないと西岸海洋性気候とは

なりえないのである。

さて、今回の主人公は ノルウェー最北端の町

マーロゲイ島北部 北緯71度10分にある

ノールカップなる小さな町である。
   
 ご覧の通り思いっきり北の町  ノールカップ である。
                   ↓


もはや、ヨーロッパでここより北にあるのは

スヴァールバル諸島くらいしかない。

では、なぜこの町の何がすごいのか?
下記のグラフを見てほしい。
ノールカップと 札幌・旭川の各月の平均気温の比較であるが
 
ノールカップは 最寒月の平均気温が -3℃ 最暖月の平均気温が10℃ であり、 きわどいが、西岸海洋性気候の条件をクリアしている。
 
←写真は拡大可

 

     驚くなかれ! 1,2月に限定すれば 北緯71度10分のノールカップは、 北緯43度6分の札幌より、 暖かいのだ? 28度も低緯度の札幌よりもである。 単純に緯度だけの比較なら、 北緯35度69分の東京の冬が 北緯7度98分の タイのプーケット島より暖かい と、言っているようなものである。     

 

 ↑写真は拡大可 ご覧の通り メキシコ湾流(北大西洋海流)は、 ヨーロッパ最北端ノールカップの町に、 底力とも言える驚異的な影響力を及ぼす。 もっとも、比較的暖かい冬のあと、 過ごしやすい夏が来るとは限らない。 真夏でも平均気温は10℃あるかどうか・・・ 厳しい気候というべきであろう。 沈まないといっても、太陽の位置は低く 上からというより、横から照らす感じである。 太陽の幸薄き、森林限界を超えたこの土地に、 もはや堂々たる高い木は育たず、 ワタスギなどの高山植物をのぞけば  目の前に広がるのは牧草ばかりである。 荒涼としたツンドラ地帯。 そこには、牧草をはむトナカイが ただ、長い影を落とすのみである。  

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