The wild flowers of Portugal. ポルトガルの野の花 

学名など判ったものだけ明記しています。和名などをご存知の方はどうか教えてください。

アトラクチリス・グミフェラ Atractylis gummifera

2022-11-21 10:46:40 | ポルトガルの野の花

キク科、Asteraceae、(ウラボシ科)、アザミ亜科、アトラクチリス属、地中海沿岸地域原産、

学名:Atractylis gummifera、

和名:カーリーナー・グミフェラ、

英名:Distaff Thistle、Stemless Atractylis、Pine Thistle、葡名:Cardo-do-visco、

2010年9月19日、2014年9月8日、2015年8月19日、26日、2016年8月28日、9月17日、2017年9月7日、2020年9月28日、ポルトガル、コスタ・アズール地方で撮影、

 

硬い赤土に花開くアザミ。とげとげの葉はカラカラに干からびている。すっかり枯れてしまった葉の上に花が咲く。直径6センチほどの花、高さ4センチほどだが、茎は全然なく、枯れた葉の上にごろんと咲く。

 

有毒。誤って食べたら、吐き気、嘔吐、上腹部で腹部の痛み、下痢、不安、頭痛と痙攣(しばしば昏睡が続く)のような症状が出る。

 

 この個体はまだ葉に緑がわずかに残っていた。

 

この花はすごく変わっている。綿毛が先にできて、その中から蕾が出てくる。

 

かなり咲き始めた状態。

 

右が咲き始めた花で、左が咲ききった状態。とても変な花、アトラクチリス・グミフェラ Atractylis gummifera でした。 

©2022  MUZVIT

 

(GKZ植物事典より)和名は学名の音読みから。属名は、フランク国王カール大帝のフランス語名 Charlemagne の名に因んでいる。彼が自分の軍隊の兵士達をこの属の植物を使って疫病から守ったという伝説から。種小名は「ゴムを生ずる」の意。

カーリーナー・グミフェラはキク科の多年草である。本種は、地中海沿岸地方の非常に乾燥した土壌に見られる野草である。地中に太い根を持ち、永年耐えることの出来る厄介な植物であり、加えて更に毒草でもある。根からは独特な粘液質な物質を出す。英名に Stemless atractylis とあるが、ほとんど無茎かあっても茎はほんの僅かである。代わりに、根出した葉は、長さ15~40㎝程度の楕円状で、羽状に深裂する。本種は、原産地では6~10月頃開花するが、開花時には掲載した写真に見られるように、葉は枯れてしまっている。乾燥地であるために、開花に必要な水分を花に送り届けるために、葉は枯死してしまうらしい。だが、驚いたことに、その枯死した葉の羽状に深裂した葉の先端部は、非常に鋭い刺状突起で花を守っていることになる。花は径3~7㎝程度で、花色は、桃色・紫色・桃紫色である。花後には痩果をつけ風で飛散し増殖する。(GKZ植物事典より) 

 

 

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