芋羊羹を冷蔵庫に入れて冷やしていたが、冷め具合が心配になり冷蔵庫をのぞいてみた。冷蔵庫内の臭いがうつるといけないと思いタッパウェアーのラップを外しプラスチックの密閉蓋に変えた。スペースに余裕のある野菜室に移そうと扉を開けてびっくり。ごぼうと人参の細切り大パックが冷蔵庫内にあったではないか。そうか今年もキンピラごぼうは欠かせないのか納得した。そういえばキンピラの材料を買ったような話を妻が昨夜していたことを思い出した。幸いにも後は油で炒めて味付けをし、弱火で少々煮込むだけであるから朝の忙しい時間帯でも全く問題ないと2品目に挑戦である。ごま風味のキンピラにしたかったが、残念ながら胡麻油がない。ピリ辛が好きなので、七味トウガラシを加えて弱火で煮込み始めた。早朝でガスストーブを点けていることもありい、ガスレンジでなくガスストーブの熱で煮詰めることにした。キッチンテーブルの上に、食べかけのエビせんべい袋が目に入ったのでエビ風味のキンピラにしようと袋から2枚のエビせんを取り出し、細かく砕いてフライパンの中の具材にまぶしてみた。また悪い癖が始まって自己流アレンジのキンピラごぼうになりそうである。ついでに調味料立ての中からシナモンを取り出し振りかけていた。スィーツでもあるまいにシナモン味はどうだろう。きんぴらは弱火でことこと煮込んだほうが味がしみ込むのだろうか。ガス代がもったいないので、あえてガスレンジを使わずストーブ料理にしたのだが結果はどうなることやら。さて、芋羊羹をつくりながら考えたのだが、そもそも芋羊羹という和菓子はいつごろから日本にあったのだろうか。さつまいもを食べていた江戸時代には既に芋羊羹があったのではないか、幕末には間違いなく存在していたことだろうと思い調べてみあた。以外にも芋羊羹の歴史は比較的浅く明治30年代というから驚いた。しかも芋羊羹は当時のエコ製品であったのである。芋問屋を営んでいた主が処理に困っていたくず芋を有効活用するために小豆を材料にした一般の練り羊羹と違った食感を味わえる羊羹をつくろうと和菓子屋さんとのコラボレーションに挑戦したことから始まったようである。最近はやりの「もったいない」思想から生まれた究極のエコ料理レシピーだったのであった。本来の考え方から言えば、立派なサツマイモ2個を購入したのは間違いだったということになる。小さな美味しくなさそうなサツマイモ(クズ芋のような)芋をたくさん買い込んで作るべきだった。丸々と太ったうまそうなサツマイモは、そのまま食べるべきである。この場に及んでは昨日買い込んだ2個のサツマイモ様には誠に申し訳なかったと平謝りするしかない。次回は安いクズ芋を買い込んで再度挑戦することを堅く心に誓ったのである。ちなみに先ほどの芋問屋の誘いにのったのは浅草の和菓子店で「船定」という老舗だが、現在は北関東の足利市に移転したそうである。足利はそう遠くはない街である、来年はこの老舗を訪れて本格的な芋羊羹を食べて見ようと思う。素人料理人のつくったまがい物の芋羊羹と歴史を刻んだ本格芋羊羹の差とは、いかようなものか。その時がくるのが楽しみである。結構高価な羊羹だったりすると懐具合も心配になってくる。貧乏人には高値の花ということもありえる。贅沢は敵である。まあ、正月くらいは多少の贅沢も許されるということに。おせち料理が簡単どこでも買える昨今ですがご先祖様を見習い、正月くらいは手料理に挑戦してみては。男子厨房に入らずなんてことを今時おっしゃってますと、奥方に愛想をつかされ中年離婚で泣きを見るなんてことになりかねませんぞ、世の中年男性諸君。
とうとう大晦日になってしまった。今年最後の書き込みである。昨夜の8時過ぎにようやく帰宅できた。12月31日には妻の実家に正月を過ごしに行く予定であったが何の準備もできないまま31日を迎えてしまった。妻は昨夜のうちに何品か義母に持ってゆく手料理をつくりあげたようである。昨夜は遅くまで起きていたにもかかわらず早朝4時過ぎには目が覚めてしまった。なんとしても約束の芋羊羹を作らねばという使命感からか目覚めは自分でも驚くほどさわやかなものであった。いつもの気だるさが感じられなかった。まさにやる気満々であったのかもしれない。その割には、行動が伴わず、こたつの上にノートパソコンを置きインターネットスクラブルを始めてしまった。朝の5時前であるから当然と言えば当然で対戦相手は日本以外の時間帯に住むプレイヤーであった。8時間ほど時差のあるスコットランドからの参加で相手は未だ12月30日だと言うのに早めのHappy New Yearのコメントである。30年ほど前にオックスフォードに語学留学をしていた際にスコットランドまで夜行バスに乗って移動、ベンなにがしという山に登ったことを思い出した。登山というほどのものではなかったが、イングランドの平坦な田園風景に飽きて山を見たくなって衝動的にスコットランドに向かっていた。日本はどこにいっても山が見える国であるのと、高校時代に山岳部で山歩きをした経験もあってか1年以上も山を見ないで過ごしてホームシックになってしまっていた。日本に帰りたいとか、日本の食事が懐かしいとかいった類のホームシックにはならなかったが山歩きがしたいというマウンテンシックになっていたのに違いない。スコットランドは北緯でいえば樺太あたりになるのか、標高の低い山でもその容姿は日本の三千メートル級の山岳地帯に似ている。ハイキング程度の山歩きでも登山の雰囲気だけは十分楽しめるコースがたくさんあった。ふもとのフィッシュアンドチップスの店で鱈のから揚げと油まみれのポテトを買って腹ごしらえをしてからのんびりと山歩きを楽しんだスコットランドであった。さて、懐かしいスコットランドから参加したプレーヤーには残念ながら大差で負け勝負となった為、早朝起床本来の目的である芋羊羹作りに挑戦した。サツマイモは大きめなものを2個ほど昨夜のうちに茹でておいた。ガスストーブの上に小さな鍋を置いて、芋を放り込んでおいたら水が亡くなるころには十分柔らかくなっていたという次第である。昨日見たレシピーでは、芋は熱いうちに裏ごしをするように書いてあったが、昨夜準備したサツマイモは冷たくなっていた。今更どうしようもない。裏ごし作業が一番手間がかかるようで芋をペースト状にするのは容易ではないと思い知らされた。これが済めばあとの作業は簡単である。粉寒天4gを200ccの水に溶かして(間違って砂糖も一緒に溶かしてしまった。料理レシピーでは砂糖と塩は後で追加すると書いてあった。)強火で煮立て泡立ってかたら中火にして、裏ごししたサツマイモペーストを溶かしこんで再び煮詰める。サツマイモだけでも良かったが正月料理ということもあり、市販のむき栗を加えて「栗きんとん」ならぬ「栗いも羊羹」にしてみた。ペースト状で固まる前の状態では味見をしたが、冷蔵庫に入れて冷やしてからの出来栄えが少々心配ではある。すでに1時間が経過しているので、冷蔵庫の中では芋羊羹ができあがっているに違いない。今回は自己流アレンジはやめて砂糖の量、粉寒天の量や水の量までレシピー通りに正確に測っているので失敗はないと確信している。羊羹づくりとい言えば子供の頃に母親が大量の羊羹を正月になると作っていた記憶がある。こしあんを作るのに手ぬぐいのような布でつくられた袋をつかっていたようである。ひと固まりが人の頭ほどもある布袋をつぶしながら小豆から漉し餡の材料を溶かしだすのである。料理というよりは力仕事であるが、毎日農作業をしていた母にはさほど大変なことではなかったのであろう。いも羊羹をつくりながら亡くなった母親の羊羹づくりを思いだしてしまった。最近は母親のことを思い出すことがめっきり少なくなってしまった。
ストーブの上でホットケーキを焼いていて出発が遅れてしまった。遅れついでに庭先で枯れ始めた背丈の高い雑草を数本根こそぎ抜いていた時である、厚手のフリースコートの袖口などあちこちに雑草の棘がびしりとついて刺繍をしたように模様がついてしまった。棘を抜こうと引っ張ってみるが、釣針のように繊維に深くからんでいて中々抜けない。一本一本丁寧に生地を傷めないようにしないと生地を剥ぐことになってしまう。子供のころに教科書で習ったような気がするが思い出せない。ネットで調べてみると「コセンダングサ」と呼ばれる野草で種子はクッツキモンモンという愛称があるとか。棘抜き作業に15分ほどかかってしまい本当に悶々としながらの出発となった。出かける前に思いつきで余計な仕事をするべきではないと思い知った出来事であった。それにしてもこのクッツキモンモンの威力はすごい。人類が衣服をまとうようになる以前は、毛深い動物の皮膚にくっついて種子を拡散して繁殖していたのだろう。実にたくましい根性を持った植物である。これに比べると人間の繁殖力などは全くひ弱なものであると言わざるを得ない。自分の遺伝子を撒き散らそうなどと考えるだけで変態扱いされそうである。植物の世界は純粋である。種子を広範囲に撒き散らしたものがまぎれもなく勝者である。人の世はとかく難しい。この騒動で、義母のマンションへの到着が12時過ぎになってしまった。久しぶりに会った義母は元気そうであった。会うと口癖のように、ご不自由をかけて申し訳ないと言う。妻が家を留守にしている間は自分が家事をやることになるので楽ではないが、苦労というほどのものではない。息子も文句をいわず父親の手料理を食べてくれる。家の掃除までは残念ながら手が回らないのが事実である。
長い間この歳になるまで、家での朝食はトーストにジャムと決めていた。当たり前のように飲み物はミルクティーである。とくに冬場の寒い時期はホットミルクティーが一番である。ジャムの買い置きが切れた時は植物性のマーガリンで我慢することもある。たまに日曜日などは息子のためにホットケーキを焼いたりはするが基本は毎朝トーストという生活を数十年続けてきている。もちろん泊りがけの旅行で温泉ホテルなどに泊った時には朝の和食も年に何回かはある。旅先だと食が進むのか、体力を消耗しているのか、普段の数倍にもなる量を食べてしまう。例外はさておき、通常の朝食はトースト1~2枚が適量である。さて、我が家の冷蔵庫には納豆のカップ入りが2個残っていた。昨夜は白い食パンの上に乗せて食べたのだが、朝はやはりトーストに限る。一斤8枚切り(ちなみに妻は8枚切りが嫌いである。)のパンをかりかりにトースト(焦げる寸前まで)して、あつあつでない冷めたトーストに納豆をのせて、ピザトーストのようにして食べてみた。トーストのかりかりした食感と大豆の柔らかさがマッチして何ともいえない味わいである。(できれば納豆くささとネバネバがないほうが良いかも、臭わない納豆も市場にあるので臭いは選択のよちがある。)息子は絶対にパンと納豆は合わないと言いきっていたが、まずくはない。いや、美味しいといってもよいのではないか。賞味期限がきれていた納豆でも、この味である。和洋折衷のナットーストも悪くない。納豆の本場である水戸の駅前でナットーストを売り出してみてはどうかとまで考えてしまった。トーストに納豆なんて「とんでもない」と思っている貴方。フィンランドでは和食でさえも合わないような生臭い魚ペーストが平然とパンのスプレッド(練り食材)としてスーパーで売られていましたよ。きっとフィンランドでは納豆トーストは圧倒的な支持を得られるような気がしてきた。トーストにジャムやバターをぬったりチーズをのせたりするより、はるかに健康的な朝食だと思いますが。それにコストパーフォーマンスが最高です。適量としてはトースト1枚につき、40gカップ入り納豆がお奨めです。洋がらしは多めのほうが良いでしょう。2枚目のトーストでは、納豆の上にレタスを1枚のせてみました。これにも違和感はありませんでした。豆腐ハンバーグがあるくらいですから、納豆サンドは問題なしですね。レタスとトマトを加えてマクドナルドの新メニューですかな?寿司ネタの納豆巻きよりも簡単に作れて、海苔のように巻く材料もいらないお手軽レシピーです。もちろん納豆の嫌いな人には無理なレシピーですが。でも、これを既に試している人は意外に多かったりするのでしょうか。全国の納豆ファンに問いかけです。(関西方面では納豆人気はいまいちですから、全国とは言っても東日本に偏った意見となるのでしょうが。)
3日前に義母のマンションに滞在していた妻から電話があり、家に戻るように言われていると連絡があった。自分は健康そのものだから心配することはないと言い張る義母。2週間の予定で出かけて行った妻だが、道半ばにして挫折することになった。娘たちの気苦労など知る由もなく、ただの胃潰瘍だったと思い込んでいる義母は様子を見に来ている娘がうっとうしくなってきたのだろうか。手荷物もあることだし、電車で帰るのも大変だろうと思い日曜日に東京のマンションまで迎えに行くと伝えた。明日の早朝に出発する予定である。往復5~6時間をかけてのとんぼ返りとなる。ところで、20日の給料日まで残り2日足らずであるが今月は余計な出費が重なりピンチである。会社の帰りにガソリンスタンドに立ち寄り、夕食の買い物を済ますと財布には千円札が経った3枚になってしまった。明日の食事はどうなることやら。冷蔵庫に残っている食材も工夫次第では美味しいおかずに大変身なんてことはないか?たまにはコロッケとみそ汁だけの夕食もいいかなと思っている。この年齢になると肉よりも魚、魚よりも野菜と食の好みも変わってくるようである。我が家には育ち盛りの息子がいるので、できるだけ夕食にはタンパク質を多くとるように肉料理を入れるように心がけている。今夜もバーゲンのオージービーフを手に入れてビーフカレーにしたが4人前のカレーを息子と二人でぺロりとたいらげてしまっている。夕食の後は、ガスストーブの上でサツマイモを焼いておやつである。天婦羅もいいが、やはり焼き芋がベストである。アルミホイルに厚切りのサツマイモを包んで乗せておくだけで焼き芋ができる。実にお手軽なおやつである。冷蔵庫に残っていた3カップセットの納豆が賞味期限を二日ほど過ぎていたので、1カップ食べてみることにした。ご飯はカレーで食べてしまったので、食パンに納豆をのせて食べることにした。納豆は熱々の白いご飯にしか合わないと思い込んでいる日本人が殆どであろうが、パンに納豆があわないことはない。イギリス人は、トーストにベークトビーンズ(大豆)に何の違和感も感じていないのだ。違いといえば煮豆そのものか、発酵させた煮豆かの違いだけである。最近は米粉からパンをつくる調理器もでているようであるから、米でつくったパンなら納豆と相性がさらに良いものとなるであろう。納豆巻きをパンで撒けば海苔も不要となり米と大豆だけの納豆巻きができる。サンドイッチには何故ゆえ納豆サンドがないのだろうか。明日は、トーストに納豆をはさんで納豆サンドを食べようと思う。