七月二十八日 月曜日 曇のち晴のち曇
午前十一時
摩周湖第一展望台を発し
釧路川と釧網本線に沿ひて延びる国道391号線を
ひたすら南下す
標茶の町に入りて
塘路に至るは正午となるに
昼食をとらんとて
塘路湖畔を尋ねれば
ミュージアムセンターと郷土館のあるも
食するところのなきなるも
いとあはれなり
標茶町郷土館に入りて
明治以降の開拓の歴史を深く胸に刻めば
再び国道を南下して
細川展望台を目指せる
達古武より国道を右に折れて
細川なるビジターラウンジに到着するは
午後一時を回る頃なり
軽き食事を済ませれば
白樺の小径を歩みゆきたり
一時五十分
展望広場より釧路湿原をのぞめば
拡大画像
見はるかす一望千里の湿原を撫でて流るる釧路川かな 丹人
展望広場から細川展望台を回りて
釧路湿原の眺望を楽しめば
車はくねくねとしたる
砂利道を走るに
二時四十分
岩保木水門に到着す
この水門より
釧路川の二手に分かれれば
釧路川と新釧路川となる
湿原を流れきたれば滔々と水をたたへて新釧路川 丹人
水門をあとにすれば
一路
幣舞橋(ぬさまいばし)沿ひの宿へと向かへる
宿の湯は「ぬさまいの湯」とふ名にして
カルシウム・ナトリウム‐塩化物泉なり
少し口に含めば
海水のごとし
ゆるりと湯につかりて
一休みすれば
宿を出で
五分ほど歩きて
午後七時三十分
錦町の炉ばた煉瓦にて
夕食となる
発祥は釧路ときけば炉ばた焼けむりの中に海をながめつ 丹人
手前より 厚岸の牡蠣 タラバガニ シシャモ イカ なり
嗚呼
いとむまし
午後十時
店を出でれば
小雨のぱらつく
幣舞橋を歩きたる
美川憲一の「釧路の夜」を鼻唄に見上ぐ夜霧の花時計かな 丹人
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芸術人文20位なり 50代19位茨城2位なり 短歌10位なり
引き続きご支援のほど宜敷御願申上候 頓首 再拝