百合
一合の酒に酔ひつつ百合のかほりに酔へるゆりの里かな 丹人 いちごうの さけによひつつ ひ...
揺青
目高泳ぐ睡蓮桶に空の青揺らぎて暑き日のはじまりぬ 丹人 めだかおよぐ すいれんおけに ...
西陽
射し来たる暑き西陽に花びらを日よけとかざす万両の花 丹人 さしきたる あつきにしびに ...
日食
月が日を食み重なれば神さびて和して同ぜぬ教へをおもふ 丹人 つきがひを はみかさなれば...
質直
く旅れを記し三年過ぎにけりくたく旅れて四年目に入る 丹人 くたびれを しるしさんねん ...
鱶鰭
土用入る前日土曜は子の日なれば値の張る鱶鰭姿煮を食む 丹人 どよういる ぜんじつどよう...
茗荷
龍の髭のひまゆ茗荷の花咲きてこの夏の日に冥加あらせ給へ 丹人 りゅうのひげの ひまゆみ...
眼差
吉祥草の葉を登りきて青蛙七月二十日の朝を眺むる 丹人 きちじょうそうの はをのぼりきて...
蓮華
野州道二四六号遊の郷に今を盛りに咲く蓮の華 丹人 やしゅうみち にいしいろくごう ゆのさ...
会館
講堂を一日借りるに諭吉三枚英世二枚の市町村会館 丹人 こうどうを ひとひかりるに ゆき...