最近読んだ本の紹介です。
書籍紹介の一覧にも入れました、ホルベイン工業、技術部編集の
「絵具の事典」
何度か絵具の退色について実験中という記事を書いていますが
この本には、油絵具、アクリル絵具、水彩絵具、パステル、カラーインク
絵具ごとに耐光性について書かれています。
それだけではなく、歴史や定義、組成など、
絵具を自作する際に参考になる話も書かれています。
私は、さすがに絵具の自作までは考えていませんが・・・(^_^;)
それぞれの絵具の歴史や色の由来などは面白い、
例えば、私の好きな「ウルトラマリンブルー」の名前の由来、
ウルトラマリン=「海を越えて」という意味で
合成顔料のできるまでラピスラズリが使われていて、
良質のラピスラズリが採れるアフガニスタンから黒海を経て
イタリアに運ばれた事からその名前がついたそうです。
ロマンだわ~~
他にもカドミウム系の絵具は堅牢ですが、有毒なので、布や紙で拭い
筆は容器の中で洗い、その水もそのまま流さないように布などに染込ませて
捨てるようにと注意書きがあります。
私、認識が甘かったです、反省しました<(_ _)>
それぞれの組成による特徴もちょっとご紹介します。
アイボリブラックは元々は象牙を焼いたもの、今は家畜の骨を焼いた物、
その主成分のリン酸カルシウムを栄養源としてカビが発生しやすいそうです。
それは水彩でも油絵具でも同様です。
あと、絵具によって厚塗りが適しているとか薄塗りにすると本来の色が出るとか
その様なことがたくさん載っています。
とても面白いです♪(^_^)v