ネタばれせずにCINEるか

かなり悪いオヤジの超独断映画批評。ネタばれごめんの毒舌映画評論ですのでお取扱いにはご注意願います。

チキンとプラム 〜あるバイオリン弾き、最後の夢〜

2021年07月22日 | ネタバレなし批評篇

ファランギースの場合は
あまりにも おばかさん
ファランギースの 場合は
あまりにも さびしい
バイオリンを弾くのを止めた
8日目の朝に 消えたいのちひとつ
ナセル・アリ

覚えているわと彼女が云ったら
冷静でいられない
今でも好きと彼女が云ったら
あまりにも 悲しい
わたしはあなたのプラムにはなれない
だってあなたの心の中はいつだって
イラーヌだけ

ひとりぽっちの 世界
残された ため息が
ひとりぽっちの 世界に
いつまでもただよう
あの日私が壊したバイオリン
あなたが奏でる音色には
彼女への想いが満ちていたから

ファランギースの 気持ちは
ナセルには 届かない
ファランギースの怒りは
ナセルへの当てつけ
ナセルを芸術家たらしめたのは
イラーヌへの変わらぬ愛だったから

チキンとプラム
〜あるバイオリン弾き、最後の夢〜

監督 マルジャン・サトラピ、ヴァンサン・パロノー(2011年)

[オススメ度 ]



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