ネタばれせずにCINEるか

かなり悪いオヤジの超独断映画批評。ネタばれごめんの毒舌映画評論ですのでお取扱いにはご注意願います。

クレヨンしんちゃん~嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲

2009年08月25日 | ネタバレなし批評篇
しんちゃんの地元春日部にできた“大人”専用テーマパークで、昭和のノスタルジーに酔いしれ家事や育児を放棄する大人たちが続出。困りはてた子供たちは現在の自分を大人たちに思い出させるべく、テーマパークを運営する怪しい組織“オトナ帝国”に敢然と立ち向かうのだが・・・。

『河童のクゥと夏休み』をTVで見て原恵一の名前を今頃知った昭和な私は、『嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲』というにぎやかなタイトルのついたこのアニメーションを、「どうせガキ向けのシモネタ漫画だろう」ぐらいにしか思っていなかった。確かに、送迎バスにのった子供たちが怪しい組織とカーチェイスを繰り広げるシーンなどは、小学生以下のお子様でも楽しめるギャグのオンパレード。

しかし、今の時代に希望を見出せない大人たちを操るオトナ帝国のリーダーとその愛人らしき女が、4畳半の部屋に帰ってきた時に流れる音楽を聞いた時、不覚にも「やられた」と思ってしまったのである。「ケンメリのスカイラインCMソング」と共に幼少時代の懐かしい思い出が一気に甦ってきた私は、その時点で原恵一監督の術中にまんまとはまってしまったのだ。

スバル360やトヨタ2000GT。東京タワーこそすでに完成済みであったが、スーパーカー世代の私にさせノスタルジーを覚えさせる原監督の演出はお見事。この作品と『ALWAYS 3丁目の夕日』と見比べる人が多かったのもうなずけるほど、小物の使い方が絶妙なのである。

そして大人たちが魅了されるノスタルジーの正体が「○○○」であったというオチにも、昭和生まれのおじさん・おばさん達はまたもや泣かされてしまうのである。そういえば、大阪万博の『カリブの海賊』風のアトラクション、アレめっちゃ面白かったですよね。

♪虹の向こうへ出かけよう。今が通りすぎるその前に♪

クレヨンしんちゃん~嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲
監督 原恵一(2001年)
〔オススメ度 

この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 南極料理人 | トップ | 春夏秋冬そして春 »
最新の画像もっと見る