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バチェラー・パーティを扱った映画は本当に多い。そんなに独身生活に未練があるのなら、はじめっから結婚しなきゃいいのにと思ったりするのだが、アメリカ人にとっては一種の通過儀礼になっているようだ。
しかし、本作のパーティはかなりの変化球。金持なのに独男のビリー(マイケル・ダグラス)が齢70にして孫のような小娘と結婚。その直前に、幼なじみ3人を誘ってベガスへと繰り出すのだが…
最愛の妻ソフィーに先立たれひきこもり状態のバディ(ロバート・デ・ニーロ)、脳梗塞を患って以来息子の世話になりっぱなしのアーチー(モーガン・フリーマン)、そしてフロリダの老後生活に飽き飽きしているサム(ケヴィン・クライン)。
そんな70過ぎのジさまたちが、人生最期になるかもしれないベガス旅行で思いっきりハメをはずすといっても限度があるわけで、酒やギャンブル、若い娘たちのフェロモンもほどほどに嗜む4人組なのである。
ビリーとバディの間にくすぶっているわだかまりを、一瞬のうちに見抜いたステージ歌手のダイアナ(メアリー・スティンバージェン)をめぐった恋の鞘当。それを盛り上げているのが渋ーい大人の会話。
女と×××することしか考えていない若い男とは違って、口説き文句一つにも人生の蘊蓄が感じられ、逆に若い娘どもから大いにモテまくるジさまたちの姿が、却ってかっこよく見えてしまうのだ。
結局人生守りに入ってるから最後までいけないだけじゃね、というご意見はごもっとも。しかし、そういうあなたや私もいつかはおくられびと。棺桶に片足を突っ込んだ爺にとって本当に必要なものは何のか、ふと自分に置き換えてしまうのである。
お金?恋人?家族?いえいえそうじゃありませんよ、やっぱりバカを言い合えるかけがえのない友人でしょう、という1本なのだ。
ラストベガス
監督 ジョン・タートルループ(2013年)
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