ネタばれせずにCINEるか

かなり悪いオヤジの超独断映画批評。ネタばれごめんの毒舌映画評論ですのでお取扱いにはご注意願います。

英国王給仕人に乾杯!

2009年01月04日 | 映画館で見たばっかり篇
列車のソーセージ売りからホテル支配人にまで登りつめた男が、お金より大切なものに気づくまでの自分発見物語。ユダヤ人商人に金持ちになるための秘訣を教わったヤン・ジーチェ。コインのばらまきと女体盛り?が趣味といういけすかない奴ではあるが、金持ちの集まる場所で給仕をしていたヤンは多額のチップとナチスのおかげで百万長者になるのだが・・・。

金持になるほどにヤンが似てくるある歴史上の人物の顔が、ナチスを信奉する愛妻リーザとのまぐわいの最中にひょっこり表れたりする演出などから、やっぱりこの映画も例の定番映画であることがもうバレバレ。映画タイトルの英国王給仕人がチェコに侵攻してきたドイツ人に対し毅然とした態度をとるぐらいで済ませとけばいいものを、親ユダヤ&反ナチスの過度とも思われる演出が本作品を中だるみさせた遠因にもなっている。

そして映画冒頭、老人となった主人公(別の役者が演じている)が出てきた場所から、観客が容易に想像できるラストへの導き方があまりにもあざとすぎる。金の亡者であるユダヤ人商人や女の尻を追いかけ回していたド腐れ金持老人たち、そしてある意味祖国を売った当の主人公ヤンさえも改心者として美化し、悪いのは全部ナチスのせいにしてしまういつもの手法は、正直いってもういいかげんアキ×2なのだ。

英国王給仕人に乾杯!
監督 イジー・メンツェル(2006年)
〔オススメ度 

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