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息子に求愛するが断られたために、乱暴されたと嘘をつく女王フェドラが登場するギリシャ神話に着想を得ているらしい。デンマークで弁護士をしているアンネは、医者である夫の前妻の子グスタフを自宅に引き取ることに。スウェーデンで少年院暮らしをしていたこともあるグスタフは、なかなか新しい家族に心を開こうとしない。ある事件が発生したことを契機にアンネはグスタフとある取引をするのだが.....
このアンネ、レイプやDV被害にあった女児専門の弁護士という設定がキーになっている。つまり、女に乱暴を働く男どもに正義の鉄槌をくだすフェミニストなのである。時には、裁判で負けた相手に法定外で喧嘩を吹っかけるほどの熱血オバサン。そんな弱きを助けるフェミニズム弁護士が逆レイプの加害者になった時、はたしてどんな行動をとるのかが一つの見処になっている。心を開けっていたやつが股を開いてどうすんねん、というドロドロの人間ドラマなのである。
50過ぎのオバサンと17歳の少年のまぐわいをAVなみの濃厚な描写で表現した女流監督さん、このアンネが別の理由でグスタフを誘惑したと観客に思われたくなかったのだろう。愛欲のためのSEXであることを観客に伝えるために、生○ェラから生○番?まで、劇中本気のプレイを2人に演じさせているのである。弁護士として皆に尊敬される社会的地位、別荘まで付いたセレブな暮らし、親の命令に従順な双子の娘、浮気をしない高収入の優しい夫....アンネにとっては何一つ失いたくない大切なものだったのである。
しかし、前妻の子グスタフを自宅に引き取ってからそのバランスが崩れていく。夫への性的不満があったのかもしれない。つい魔がさしたというべきかアンネは義理の息子グスタフに禁断の夜這いをかけてしまうのだ。そして秘密の発覚....法廷で「真実を語れ」とといていたはずのアンネだか、手の平返しにグスタフを拒絶し嘘に嘘を重ねていく。ついに真相を察した夫に(これ以上嘘を語るな)と口を抑えられるシーンがとても印象的だ。偽善者の正体みたり加齢オバサン。なんつって。
罪と女王
監督 メイ・エル・トーキー(2019年)
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