『MOMO』って、たくさんの人が読んでるんだろうかな。たくさんの人に読んで欲しいと、いつも思う。
何回も、繰り返して。
しばらくすると忘れてしまう、
けど、大切なことがいっぱい書いてあるから。
仕事の効率を上げるため、時間を節約させるため
『左官屋の良心に反するような仕事やってるんだ。
インチキ工事さ。４，５年はもつけど、そのうちに
咳をしただけでもこわれちゃうのさ！』と
モモの前では本心で嘆いた左官屋も
次の日にはもう、そうしなければいられない社会の中で
インチキな生活を送りはじめてしまう。
なんか、まさに「今」な話。
じっと人の話を聞いて
たっぷりある時間を楽しく平和に過ごして、
大切なものを見逃したり、聞き逃したりしないで
ゆっくり幸せに生きてるモモとか、
何を待っているのか、自分でもはっきりわからないけれど、
どういうわけかもっと待っていなくてはいけないような気がして
待っているモモとか。
そんな『モモ』を、今、私はゆっくり読み進められる時間があって
よかった、と思ったり。