ブログ写真は昔依頼されたペン画作品です。
デザインやイラストの仕事依頼だけでなく
今まで多くのパステル画や油彩画等の作品等
多数の絵が売却されました。
初めて絵が売れたのは20歳の時でした。
今は亡き祖父が、結構有名な骨董美術店を経営していた為、
幸いにも美術愛好者が沢山お店に来られていました。
全国公募展で初めて入選した記事が新聞にいつの間にか載っていたのを読んだ祖父が
強引に
「お前の絵を店に置くから描きなさい!」と言われて
『まだ売ってよい絵じゃないのに…』と
心の中で思いながらためらって飾って貰った絵でした。
買って下さったのは
香川で病院を経営するお医者様でした。
その後、岡山に来られる度に私の絵を求めて買って下さいました。
値段は画材費にもならない安い金額でした。
そんな値段でも恥ずかしいと思っていたのが昨日のように思い出されます。
それが初めて売った経過ですが…
こんな話をすると
…人によって大変大きな金額が残っているように勘違いされる方が多くて困るのですが…。
初めて売った絵の件でもお分かりではないでしょうか?
どうも私は絵を売るのが下手なようです。
つまり
個展支出(宿泊費等)と労力と制作時間を総額すると
手元には殆ど残らない…場合によっては赤字計算になってしまうのです。
来客の多い紀伊国屋書店でもそのような状態になるということは
他の個展会場ではどのようになるかお分かりだと思います。
そんな結果、つくづく私は実業家の才は無いな~と…貧乏暇なしの画家生活を送っている状態です。
そんな中…貧乏暮らしの中でも、無理をして私は多数の海外や日本各地で個展を行ってきました。
何故そんな中でも個展を行ってきたのか…。
不思議に感じられる方がいらっしゃるかもしれませんが…。
それはお金以上のものを手に入れることが出来たからだと
お伝えするしかご理解頂けないかもしれません。
個展活動を通して多く違うの風土に触れることで、
様々な事を感じ、自然や歴史や人々との出会いで多くの学びを受けました。
そして、頭だけで理解するよりは遥かに深く広い視野と
芸術だけに留まらない様々な世界を知ることが出来ました。
それを知ることで
根無し草の画家であることに
切なさと…悲しさを…超え
今では
とても…感謝しています。