まずは、長期的に香港はどうなって行くなるのだろうかに関心がある。
今後30年、50年は中国共産党の支配下に置かれているだろう。
人間の眼球に催涙弾が突き刺さるように見える驚き。香港のひとたちの気持ちに、思いを寄せたいと思う。
筆者は日本に暮らす。曲がりなりにも、選挙による政権交代は可能な制度が、まだ生きている。ところが、香港の政治制度は、それを許さない。
日本でも、永遠の独裁政治が続く日々を想像するのが怖い。自由は与えられるものでない。奪い取ってきた。写真は、19日の日本経済新聞に載った意見広告だ。
以上は、2019年8月20日の「自由のため 香港と共に」。別の日にはもう、香港へは行けないだろうとも書いた。
この法律のことは知らず、感じたまま表現した。それから約1年。きのうから、そうなってしまったようだ。香港経由(トランジット)の人間も「香港国家安全法」の対象になるかもしれない(運用は、中国共産党のさじ加減次第)ので、もう立ち寄れない。
中国は、国際的な約束を破り捨てて法律を施行した。香港は、中国共産党の一党独裁制度下に完全に置かれた。
中国共産党の活動は、その意思の徹底と維持が最大の目的である。世界を支配するのは中国共産党だけだと主張している。
政治活動は非自由だが、経済活動は自由だ。香港はモノの交易は少数だが、ヒトとカネ(金融)の動きは大きい。しかし、中国自体は精神の不自由さが、経済の自由を蝕む。
人間の原始的な神経には、自由への希求が宿る。
それ以前に被支配者である人民と中国共産党の対立、そして共産党内部の路線対立が目に見えるほど激しくなる可能性が高い。
それは、人民が経済の豊かさを甘受できない状態であると認識する時に始まる。また、その原因は共産党一党独裁制度にあると理解された時でもある。
デジタルトランスフォーメーション(DX)を使った監視社会を作り、暴力装置と化した警察を活用する。中国共産党の意思に反する政治表現(言論・集会・デモ)を禁止する。
暗黒社会。これが功を奏すれば、30年、50年は体制を維持するだろうと思う。
ところが、生まれたときから中国共産党の考える自由な世界で生きていると、それに疑問を感じなくある可能性はある。
特に、教育がそれに沿ったものなので、思考は変わって行くかもしれない。
そうなると、永遠に続く怖さがある。
どうなるでしょうか。