「銭湯もう来るな」 関西在住のハンセン病回復者ら初の実態調査
療養所から退所し、関西に住んでいるハンセン病の回復者らに対する初の生活実態調査が実施され、「ハンセン病療養所の将来構想をすすめる会・関西実行委員会」が6日、大阪市内で記者会見して結果を公表した。「病気が分かってしまうから、薬ももらいに行けない」「銭湯に行って、もう来るなと言われた」など、いまだに偏見や差別に悩まされている実態が明らかになった。
ハンセン病患者への強制隔離政策がもたらした被害の回復や社会復帰支援を目的とした「ハンセン病問題基本法」が今春に施行されたのを機に、被害の実態を知るため調査を実施。関西では特にハンセン病の回復者が多く住んでおり、36人から回答が得られた。
調査によると、28人がハンセン病による後遺障害を抱えているが、15人が通院・治療はしていないと答えた。通院・治療をしない理由として「治療をしたいがハンセン病であることが分かってしまうから」と回答する人もいた。
ハンセン病患者であったことを「公表したくない」は16人おり、「本屋で本を見ていたら、さわるなと言われた」「家に来てくれた人に食べ物を出しても、食べてくれなかった」といった差別体験を記している。
関西実行委員会は今後、調査結果をまとめた報告書を47都道府県のほか近畿6府県の市町村の担当部署にも送付し、ハンセン病回復者への支援を求めていくという。
元ハンセン病患者の森敏治さん(67)は「ハンセン病で公に出てくる人は少ない。一人でも多くの人に理解してもらうことが必要だ」と話していた。
Source来源:http://sankei.jp.msn.com/life/welfare/090906/wlf0909062223000-n1.htm
ほか:http://sankei.jp.msn.com/topics/life/1601/lif1601-t.htm。
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