台湾偏愛日記~台湾の団地に行きたい~

台湾の団地マニア・tamazoの台湾見聞記。眷村と日式建築と市場と台湾の店の整然としたごっちゃり感が大好きです。

台中国家歌劇院は一大観光地!

2021-01-27 21:13:56 | 現代建築

2014年に伊東豊雄の設計で竣工した大型公共コンサートホール。

周辺は周辺は高級マンションが立ち並ぶ再開発地区で道路も広いので、四方から写真が撮れます。

曲線で構成された有機的な外観と内観、そしてその巨大さに圧倒されます。四面全て表情が違うので、ぐるりと一周して表情の変化を楽しみたい建物です。

内部には人気クリエイター集団VVGがプロデュースするショップやレストラン、屋上庭園もあって自由に出入りでき、国内外の観光客も多く常に賑わっています。行った日はホールで開催されるイベントのない昼下がりだったのですが、建物の見学や食事に来ている方が多くいて一大観光地になっているようでした。

一階のショップには、日本人にも人気の古い建築物を蒐集・出版している台湾人ユニット「老屋顔」が手掛ける台湾の古い家屋をモチーフとしたグッズも販売しているので、建物好きなら楽しめること請け合いです。

以前ご紹介したタイルが素晴らしい独立兼書店「邊譜」の近くなのでセットでどうぞ。

◆台中国家歌劇院(西屯區惠來路二段101號)


台中の東海大学にはモダニズム建築の教会がある。

2021-01-22 21:31:53 | 現代建築

台中は駅前からバス専用道路が郊外に延びています。バス専用道路は途中から丘を登っていくのですが、丘が始まるあたりの左手にあるのが東海大学です。

東海大学は、1955年に台湾で最初の私立大学として設立されたキリスト教系の大学。
国民党が国共内戦の結果台湾に逃れた後、中国大陸にあったキリスト教系大学の関係者が創設しました。 
広大な敷地を持っていて、中には教員宿舎である団地群やスターハウス、最新の現代建築の校舎や、古そうな木造の購買部などなど、建築の見本市のようです。

路思義教堂は建築家イオ・ミン・ペイ(貝聿銘)の代表作の一つで、1962年に竣工したモダニズム建築です。2019年には国定古蹟となりました。

柱と梁を一切使わない独特の手法で建てられていて、屋根そのものが建築自体を支える構造で、三角形の簡素な外形をしています。

この世界にも有名な建築前の芝生広場は台中市民の憩いの場となっていて、お弁当をもってピクニックにやってくるような気軽な場所です。正門前から土日でも無料シャトルバスが運行していて見学歓迎なので観光客でも大丈夫です。

建物周辺の見学は自由ですが、教会堂内部の見学は時間が決まっていますので、時間を合わせて行くことをお勧めします。
私は事前の調査不足でした。

◆東海大学・路思義教堂(台中市西屯區台灣大道四段1727號)


台中の「邊譜」の二階のタイルがすごい!

2020-12-24 07:10:40 | 現代建築

「邊譜」は、国家歌劇院の近くの幹線道路沿いにある、カフェを併設した独立書店です。看板が控えめです。

1階奥には個人の書斎のようなスペース。

2階は広めで、ゆっくり過ごせるカフェスペースがありました。

階段前から広がる、2階の床の美しいマジョリカタイルは必見。

選書は文学寄りでしたが、日本の漫画や文学を翻訳したものもありました。

台湾文学の美しい装丁も、デザイン好きなら中文がわからなくても楽しめます。

毎月最終金曜日には課題図書について語り合う読書会を開催しているそうです。

邊譜(西屯區台灣大道三段408號)


高雄の三鳳宮はレトロビル好きにお勧めしたい!

2020-10-12 07:31:57 | 現代建築

高雄市三民區にある三鳳宮は、一年中赤い提灯が点灯している道教寺院です。

約300年前の清朝時代に創建した三鳳宮は、中壇元帥(台湾では太子爺と呼ぶ)を本尊とした道教寺院です。1971年に現在の場所である河北二路へ移転してきました。

建物は宮殿のように豪華な造りかつ、築50年ほどのレトロビルのいいところが詰まっています!!後ろにあるのは近代的な高層ビルです。

ゆるキャラっぽい神様が迎えてくれます。

石段を登って、やっと内部が見えました。赤提灯がたくさんみえてテンションがあがります!

お祭りでこんなに灯っているのではなく、ここは一年中これです。

同じ時期(2月初旬)の他の道教寺院は、旧正月に向けて特別にランタンを灯したりして参拝客が多かったのですが、ここは平常運転で空いていました。

中の装飾も凝りに凝っていてどこから見ていいのかわかりません。こういう窓や扉の細工はみんな好きなやつですよね。

休憩所は夜なので電気も消えて無人でしたが、中華レトロで味がありました。

ここは三階まであって、上から赤提灯を眺めることができます。階段がまたかっこいい。

これは三階から。↓

これは2階から。↓

赤提灯が近いので迫力があるし、建物に囲まれている感じも出るので二階からのほうがお勧めです。

上階にも色々な神様が祀られています。とにかく金ぴかで眩しかったです。

廊下がまた渋くて。

建物の中にも鉄窓花(面格子)があったりして、見るのに忙しい・・・。

この花ブロックと卍に組んだ豆タイル!

かわいい!!

実は隣に古そうな団地があって、雰囲気抜群だったのでこれも撮りました。廟が高い位置にあるので撮影に最適でした。

夜だと提灯は映えるし、建物の雰囲気は良かったけど、細かいところとか分かりづらかったので、昼間に再訪したいです。訪問した方のblogを読むと、むちゃくちゃおもてなしされてました。私はマイペースで建物を見たいので、おもてなしが苦手。。迷うところです。

中壇元帥の生誕日である旧暦9月9日は生誕を祝うためのお祭りが開催されます。各地から三太子に扮した人たちが来て昼夜を問わずパフォーマンスが繰り広げられ、台湾では最も華やかで賑やかな祭りと言われているそうなので、この時期に行くのもいいですね。
ビルをじっくり見たい方は、むしろこの時期は外しましょう!

三鳳宮のすぐ近くに三民市場というローカル夜市があったので、レモン愛玉を食べました。歩き疲れた体にさっぱりしたレモンが美味しかったです!

三鳳宮(高雄市三民區河北二路134號)


台北の億ション陶朱隠園はもはや観光地!

2020-10-06 05:58:16 | 現代建築

台北きっての開発エリア・信義區に「陶朱隠園」という超高級マンションがあります。2013年8月の着工からおよそ5年の歳月をかけ、2018年7月にようやく完成しました。

まずはこのHPをご覧ください。

陶朱隠園HP

設計はベルギーの建築家ヴィンセント・カレボー(Vincent Callebaut)。施工の難しい特殊な設計の「アンビルド建築」を数多く手がけ、実際に造られたのはその2割しかないといわれています。

DNAの二重螺旋構造のようなひねった形で、ツインタワーというには余りにも有機的な、とにかく見たことのない建築物です。

施工はなんと、日本の熊谷組。

熊谷組は台北101を施工したので、台湾国内での知名度と信頼性は抜群です。そして、熊谷組のHPには驚きの情報が掲載されています。

①建物は高さ93.2m、鉄骨構造で地上21階・地下4階建て。全40戸で、一戸の居住部の広さは約600㎡。奇数階の住宅内には柱がなく、玄関扉を開くと135度の眺望が広がっています。

②建物中央には多機能エレベーターが設置され、乗用車を各戸の玄関先まで横付けすることができます。もちろん、緊急時の救急車も各戸まで乗り入れることができます。

③建物完成後はバルコニーに23,000本をこえる植栽を施し、年間約130トンの二酸化炭素(CO2)を吸収する計画です。

気になる販売価格ですが、HPを見てもどこにも書いていません。どうも販売は招待制だか紹介制だかで、公にはされていないようです。ネット上では60億円とか70億円なんていう話も見たことがありますが、真偽のほどは不明です。私が行った2019年2月には、セールスマンに案内されて内覧していると思しき人の姿が見えていましたので、完売はしていなかった模様。

見る角度によって姿が変わります。

遠くから異物感を狙ったり。

台北101とのコラボを撮ったり。私は見逃しましたが、ツインタワーの隙間からも撮れるようです。

とにかく一見の価値ありの建物なので、台北に行く際は是非。