台湾偏愛日記~台湾の団地に行きたい~

台湾の団地マニア・tamazoの台湾見聞記。眷村と日式建築と市場と台湾の店の整然としたごっちゃり感が大好きです。

尼崎で、今は亡き台北の福民國宅を思い出す。

2022-09-04 20:04:00 | 集合住宅(中層・低層)

阪神杭瀬駅の近くで、こんなカラフルな物件を見かけました。

この感じの建物、うーん、どこかで見たことがある・・・。

これです!台北にある福民國宅。

2016年に台北に団地巡りに行ったとき、googleで検索して見つけたパステルカラーの団地です。
これを実際に見た時は興奮しました!

窓の形なんかも日本の1960~70年あたりにあるのと似ていて非常にかわいい。

市街地なので公園ぽいのは無いのですが、木の下にちょっとベンチが置いてあったりしてのんびりした雰囲気。


映画のワンシーンかと思うような出来過ぎの写真も撮れました。

しかし今見たら写真の撮り方が下手すぎて・・・。
この時は十数団地を一日で廻ったので「台北の団地」というくくりで一冊作れるくらいネタがあるのですが、写真の出来が良くないので企画がお蔵入りしています。

また来ようと思ってましたが、なんとここが取り壊されたとの情報が・・・。
ちょっと検索したら今まさに取り壊し中の写真が出てきたり、起工式の写真が出てきたり・・・。

2020年の記事に「歷經44年終於改建 萬華福民社宅一期預計2025年完工」とありました。
これらの建物は築44年だったみたいです。2025年には新しい団地が竣工するみたいですね。前の団地みたいな可愛いヤツだったらいいんですが。

もう一度行きたかったけど時すでに遅し・・・。
私の好きな古い団地、まだまだ大丈夫と思っていたけど危ういかも。
次に行ったら急いでいろいろ訪問したいと思います。


台南秘氏珈琲は集合住宅にあるカフェ。

2020-12-17 06:54:35 | 集合住宅(中層・低層)

台南秘氏珈琲のある永楽市場は、一階が市場・二階が集合住宅で、台南秘氏珈琲は集合住宅の一室に開店しています。
開店時間が14:00~22:00と遅くまでやっているので、夕食後に行けるのが嬉しいです。

とりあえず適当に二階に行く階段を上ります。
一番近い階段には、「台南秘氏珈琲→」の表示があります。違う階段でも行けますが、集合住宅内をぐるぐる探す必要があります。

周囲は普通に住宅です。日本だったら反対されると思います。

最近、この中にもう一軒アパレルショップができたそうです。

台南秘氏珈琲のあるのは変わった集合住宅で、各住戸の入口は引き戸。中はメゾネットになっています。

ここだけ見ると、一戸建てのようです。

中に廟みたいなお祈りスペースがあったりして、ここだけで一つの集落のようです。一階に下りれば台南一の繁華街で、市場と飲食店が密集しているので最強の立地です。
台湾のどこにでも住めるならここを指定したいです!

私が行ったときは、2月の昼間だったのですが私以外客がおらず、めちゃめちゃゆっくりできました。
珈琲は漢字で書かれたカードを見せられてどれにするか聞かれます。どれも800円~1000円くらいで少し高め。
全く分からなかったので、なんかいい感じのに適当に決めました。漢字の国の人で良かったです。

珈琲を待っている間に、店の飼い猫がやってきて私の周りを周回。最後には机に乗ってきて、私の水を飲んでいました。

他の方のレポートを読むと、メゾネット部分にも客席があるようですね。私が行ったときは他に客がいなかったせいか、二階には案内されませんでした。
ちょっとしたら常連さんが「新年快楽!」と言いながらやってきたのですが、常連なのでカウンターで店主とおしゃべりしていてメゾネットは使用されず最後まで気づきませんでした。
次は上階に行ってみたいなあ。

ちなみに、台北にある「秘氏珈琲」は、経営者の林さんのお兄さんがここに先行して開店したそうです。オールド上海の雰囲気のするかなり渋い佇まいらしいので、行ってみたいです。
ちなみの台南のここは、香港スタイルだそうで香港風スイーツでした。
あと、嘉義にも秘氏珈琲が開店していてここは日本の昭和スタイルだそうです!

台南秘氏珈琲
 台南市中西區國華街三段123之160號(永樂市場)2樓

秘氏咖啡
 台北市大安區浦城街4巷30號

嘉義秘氏咖啡
 嘉義市西區延平街288號


台南の解体された眷村「九六社区」に行ってみた。

2020-12-08 06:52:17 | 集合住宅(中層・低層)

台南駅からまっすぐ北に1.5㌔ほどの地点に、広い空き地があります。
ここはもともと「九六社区」という眷村だったところです。
立派な門が残されていますが、中はからっぽなのが悲しいです。

村の由来を記した記念碑も門の裏に残っていました。

眷村の多くは大陸出身の軍人の家族で構成されているので、眷村の跡地はたいてい軍の所轄地になっています。

だだっ広い空き地になっていて、一部駐車場などにされています。

かなり前に更地になったようで、建物の痕跡はほほありません。
向こうに見えるのはおそらくここの住人が引っ越した団地です。

真ん中に大木が残っていて、そこに椅子などが置かれているので、団地からくつろぎにやってきているのかもしれません。

隣接地にはまだ古い民家が残っていました。
平屋でかなり古そうです。

古い鉄窓花もありました。

同じ集落内にホステルができていて、かなりの高評価だったので気になってます。
近隣は眷村があった時にできたらしき大陸由来の飲食店が揃っているので、食べるものには困らなさそうです。


桃園の「馬祖新村」は観光地化された眷村

2020-11-24 07:16:48 | 集合住宅(中層・低層)

「馬祖新村」は台鉄中壢車站から約2.5㌔。バスで20分ほどの位置にある眷村です。

中国大陸に近い離島「馬祖」に駐留する兵士の親族が安心して暮らせるように、蒋介石総統の宋美齢夫人が提案して建設されました。

最初の建物は1957年に完成し、陸軍84師の少将級以下の軍官とその親族が入居しました。当初の76戸から後に226戸まで拡大し、礼堂、公園、緑地、球場、東屋等公共施設も作られ、自給自足の半閉鎖式眷村集落が出来上がりました。兵士自身は離島に赴任しているので女性と子供が多く、そのために塀で囲まれているそうです。

馬祖新村は台北の「四四南村」に続き、台湾で二番目の「文化資産保存法」により保存された眷村で、台湾に13ヶ所ある「眷村文化保存園区」の一つにも選定されています。

住人がまだ居るかのように調度品が残されている部屋。

取り壊し途中で寸止めしている家屋。たぶんアート。

現在、住民はかつての住居を取り囲むように新築された三階建てのテラスハウスに移住しており、当時の住居のうち外縁部に位置するものは書店(なぜか2店舗あり)やカフェ、雑貨店などが入居。かなり賑わっています。珍しく工房を併設した服屋もありました。

そのほかの住居は眷村文化を紹介する展示室やセミナールーム、保存住居などとなっています。また大講堂をミニシアター「桃園光影電影館」に改装し台湾映画の名作を上映しています。

台湾人に人気の観光地となっており、インスタ映えを狙った若者の来訪も多いので、それを意識した作りになっています。
これはフェイスブックでのチェックインを促すもの。

◆馬祖新村
 桃園市中壢区馬祖新村


高雄の眷村「黄埔七村」は二階建てテラスハウスの立ち並ぶ廃村。

2020-11-23 07:21:59 | 集合住宅(中層・低層)

黄埔七村は、中華民国陸軍の敷地の横にある、二階建てのコンクリート製テラスハウスが10棟ほど立ち並ぶ眷村です。

居住中なのはおそらく1~2軒。

ほかの住棟は退去してからだいぶ経っているようですが、家財道具が相当数残っています。その割に荒れた感じもせず、ごみも散乱していません。

おそらく隣接地に立っている高層団地(鳳陽社區)に移り住んだのではないかと推測。

日本の昭和30年代の団地にも二階建てのテラスハウスがありますが、見たことがないのはこのデコラティブなコンクリート製の日除け。沖縄にもある花ブロックに似ていますが、もっと大きくて重たい感じです。

西日の当たらない方角にも設置されているので、あるいは室内が見えないように目隠しの役割があるのかも知れません。

空気穴にも同じ意匠が使われていて、増築していても、四つの四角が三つ並ぶという一定のリズムがあり、統一感がありました。

◆黄埔七村
 高雄市鳳山區