台湾偏愛日記~台湾の団地に行きたい~

台湾の団地マニア・tamazoの台湾見聞記。眷村と日式建築と市場と台湾の店の整然としたごっちゃり感が大好きです。

近代建築好きは行くべき!台北の「自來水博物館」

2020-10-18 07:53:50 | 日本統治時代の洋風建築(近代建築)

台北水道水源地喞筒室(1908・明治41年)は、現在「自來水博物館」という名前で公開されている近代建築です。入場料大人120元です。

駅でいうと地下鉄の「公館」になります。

建物は美しい曲線のバロック様式で、コマーシャルや結婚写真のロケ地としても人気です。私が行ったときはドールを持ち込んでこの建築を背景として真剣に撮影している若者が居ました。

設計は、森山松之助(もりやま まつのすけ)(1869年-1949年)
日本統治時代の台湾で活躍した建築家で、大阪市出身です。
台湾総督府営繕課在任中に、台湾の多くの官庁建築を手がけたことで知られます。彼は周囲に何も建物が無かった100年前に、モーターによる騒音公害を想定し、半地下に機材を置いたそうです。

水遊びが出来る噴水やプールもあり、夏場は子供たちでにぎわうようですが、冬場は空いています。

↓これは、巨大水道管を曲げて作った謎のオブジェです。

入場料がかかる分人も少ないし、何よりこの半地下の曲線を見るだけでも価値があるので、近代建築好きは是非行ってみてください。

◆自來水博物館

 09:00 - 17:00
 月曜休


台北当代工芸設計分館は中華モダン建築!

2020-10-16 07:41:39 | 日本統治時代の洋風建築(近代建築)

台北当代工芸設計分館(https://www.ntcri.gov.tw/taipei/)は、正式には「国立台湾工芸研究発展中心 台北当代工芸設計分館」といい、台湾の工芸品について研究、広報し、将来の人材も育成している機関です。本部は南投県草屯にあります。
北京の天壇を模したという建物は、赤色でとても目立ちます。

設計はフランスのパリ大学で学んだ盧毓駿(ルー・ユジュン)で、1959年に完成しました。盧毓駿は、戦後の台湾の重要な建築家の一人で、中國文化大學内のいくつかの建築と、日月潭玄奘寺・慈恩塔、臺北草山行館防空洞掩體・臺北孔子廟明倫堂などを設計しています。築後60年を経ていますが、大規模な修復をしたのでそんなに古いものには見えません。

入場は無料で、台湾で製作された工芸品の数々が展示即売されています。ワークショップをする部屋や、レストランもあります。
自分へのお土産にちょっといいものを買うのもいいし、手ごろな雑貨もあるので、一味違ったお土産探しにも良いと思います。
じっくり見ると時間がかかるので、こういうのが好きな方は1~2時間とったほうがいいです。

私が気に入ったのは、この超リアルな蝉柄の磁器。

向かいには台北市立建國高級中學という日本統治時代から続く名門中学校があります。赤レンガの近代建築は、近藤十郎(西門紅楼の設計でも有名)の設計で1909年に完成しました。中に入ることはできませんが、台北当代工芸設計分館の上階からよく見えています。

台北市内に集中する近代建築群から少々離れますが、気軽に中に入れる歴史的建築として貴重です。

建物好きの方には超おすすめです。

◆国立台湾工芸研究発展中心 台北当代工芸設計分館(台北市中正區南海路41號)

 9時30分~17時30分(月曜休館)


台中の全安堂は日本統治時代の赤レンガ建築。

2020-10-09 07:22:00 | 日本統治時代の洋風建築(近代建築)

台中を代表するお土産と言えば「太陽餅」。パイのような食感で、丸い形をしていて、食べるとボロボロこぼれます。

台中駅を出るとすぐに「太陽餅」の看板を掲げた店が林立しています。そのため、歩道には各太陽餅店を示すプレートが埋め込まれています。

潰れた店も交じっているので、店はないけどプレートだけ残っていたりします。

赤レンガのこの建物は、「全安堂」という日本統治時代に建設された薬局で、後に「魏清海太陽餅老店」として開店。経営不振で閉店することを惜しんだ友人達が協力して「台灣太陽餅博物館」としてリニューアルしたとのことです。

一階は店舗で、太陽餅をはじめとして創作太陽餅(マカロン風)やパイナップルケーキも販売しています。

建築好きには全安堂の形をしたパッケージに入った牛軋糖(ヌガー)がおすすめ。紙で壊れやすいので、観光の序盤に買わないほうが良いです。ホテルに戻る直前にしましょう。

二階に博物館とカフェがあります。博物館エリアは台中の歴史と台湾菓子についての説明。かなり充実していました。

カフェは私が行った時は早朝だったためまだ営業していませんでした。

台灣太陽餅博物館

↑きれいなHPがあります。太陽餅の手作り体験もあると聞いたのですが、コロナ以降はやっていないかもしれません。

建物の外観だけでも一見の価値ありなので、ぜひどうぞ。


桃園軌道顔景館は建物好きに行って欲しい穴場

2020-10-08 07:22:00 | 日本統治時代の洋風建築(近代建築)

台鉄桃園駅前に、歴史的建造物に指定されている築82年の台鉄桃園駅旧倉庫が2棟建っています。

手前がいじってないほう。奥が2018年にをリノベーションして教育と観光の両方の施設としてオープンした「桃園軌道顔景館」です。

入口は二棟の倉庫の間にあります。さりげない看板です。

屋外にはメトロを掘った巨大なシールドマシンが展示されています。

その他、鉄道の部材を使ったベンチやオブジェがいっぱい。台鉄桃園駅もすぐ横に見えています。

いじってないほうの倉庫がかっこよくて、こちらばかり撮ってしまいます。

入口はこちら。

一階は桃園鉄道地下化とMRTシステムの歴史と発展をテーマにした展示。二階は交通図書室になっています。二階入口は地元の子供たちの靴でいっぱいだったので、入っていません。二階はすごい賑わいでしたが、一階は空いています。

展示は台湾全国の鉄道システムの歴史など。トロッコ「桃園号」で館内を走れるようになっており、軌道が敷かれています。

巨大な桃園旧駅舎のレプリカは必見。

今なら旧駅舎も残す流れですが、すでに解体されてしまっているのが残念。

地元の子供が多くて、子供向け施設ではありますが、鉄道好き土木好きなら楽しめるはず。桃園駅すぐなので、桃園空港の行き帰りに寄るのもおすすめ。駅前から空港バスが頻繁に出ています。