意思による楽観のための読書日記

数学的にありえない(下) アダム・ファウアー ****

未来予知、という能力をもった数学者であり統計学者のデビッド・ケイン、そして彼を救うために命をかけることになるCIAエージェントのナヴァ・ヴァナー、二人はそれぞれの勢力に捉えられるがどうやって逃げ出せるのだろうか、上巻を読み終えて下巻はすぐに一気に読み終えてしまった。

2005年にアメリカで発刊されたという本書、作者のファウアーは2005年時点では新人作家、大学を出てソニー・ミュージックやJ・P・モルガンなどの職業を経て作家になる。アシモフやスティーブン・キング、マイケル・クライトン、トム・クランシーなどの影響を受けているという。本書はその通りの匂いがプンプンであるが、それでもストーリーテリングは一流でユニークさと、男性の作家のはずなのになぜかところどころに女性らしさも感じる。量子力学や確率論などで飾り付けされた未来予知、そしてその力は数多くの人の命を奪いながらも貴重な人や子供の命を救うために使われることになる。

エンタテインメント小説であり、スピード感も筋書きも登場人物の魅力も登場人物が持つ正義感も心地いい。訳者があとがきで書いているが、読者が「ダヴィンチコード」を思い浮かべるのは自然らしい。知的な匂いがあるサスペンス、先ほど上げた作家たちのファンには強く推奨できる一冊(上下巻)である。




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