お殿様の人事異動 安藤優一郎 ****
江戸時代の大名「国替え」は現代で言えば人事異動、豊臣政権からの移行時期には敵対していた大名を江戸から遠ざけ、江戸近隣に永年の家康忠臣たちを配置するのが目的だった。そもそも家康自身が...
火付盗賊改 高橋義夫 ***
江戸時代に旗本・御家人以外の放火犯、盗賊、博徒を取り締まることを任務としたのが火付盗賊改。殺人などそれ以外の犯罪は町奉行の管轄である。強盗殺人犯であれば火付盗賊改も管轄とすることが...
驚きの英国史 コリン・ジョイス ***
イギリスと日本の違いを面白おかしく紹介したコリン・ジョイスの著作を読んだことがあり、面白いのでもう一冊と思い手にとって見た。英国史について何を知っているだろう?英国人が日本の歴史に...
おらおらで ひとりいぐも 若竹千佐子 ****
70歳代で一人暮らしをしているおばあさんの桃子さんが一人称で語る、来し方と行末の人生のお話。作者は50歳を過ぎてから小説教室に通い、8年がかりで書いたという2018年直木賞受賞作。...
父のおともで文楽へ 伊多波 碧 ***
離婚してシングルマザーになり小学4年生の娘梨々花を育てている清川佐和子は37歳。別れた元夫の義彦は弁護士、やりての弁護士だったらしいが、女性弁護士と仲良くなっていて、佐和子は相手の...
二重国籍と日本 国籍問題研究会 ***
国籍を2つ以上保有していることの是非の問題を論ずる一冊。以前はある国の国民が外国籍を取得すると、日本の国籍法11条1項のように従来の国籍を失わせる制度の国が多かった。複数国籍に寛容...
シネマコンプレックス 畑野智美 **
女性らしい細やかな心理描写の連作短編集。舞台は郊外にあるシネコンで、そこに勤めるアルバイトの7人の若者や主婦たちが、それぞれの立場と経験、境遇から複数視点で同じ日の出来事を描く。シ...
ハーバードの日本人論 佐藤智恵 ****
ハーバード大学では、日本に関する多くの講座が開かれている。日本史、日本文学、日本的経営、日本文化、アニメ論、ゲーム論など。ハーバードでは日本から何を学ぼうつぃているのだろうか。本書...
私の先祖 明智光秀 細川珠生 ***
筆者は細川ガラシャの子孫というのが本書のアピールポイントで、明智光秀の娘である細川玉の気持ちと立場に立って、父である光秀の足跡を武将、家庭人、文化人という3つの視点から辿る。玉の長...
台湾人生 酒井充子 ****
台湾の近代史について、何となく知っているつもりが理解不足を痛感、認識を新たにした。本書は2000年代初頭、まだ日本語を話し理解する世代が存命の時代に、そうした10人ほどの老人たちに...