前からこのテーマで書こう書こうと思っていたのですが、 やっと書けます 。よかったー。
作曲をなりわいとさせていただいている私にとって、
モー先生は汲めど尽きせぬメロディーと楽想の泉であり、
音楽創作の永遠のお手本です。
三十五歳の若さで亡くなってしまったというのに、
恐るべき数の名曲を世に送り出した奇跡の天才。
もし彼がいなければこの地球における音楽という文化の
進化・熟成が少なくとも百年遅れたに違いありません。
そんな、私の敬愛してやまない先生の、あくまで私的ベストテンです。
例によってピッタリ10曲ということにはなりませんがご堪忍。
曲目は順不同ですが、1位は確定していますのでまずはここから。
悲しいときーーー。(そりゃ「いつもここから」だっつうの)
◆ピアノ協奏曲第24番(第三楽章)
彼が生涯に書いたピアノ協奏曲は27作あり、
20番以降の晩年の作品は特に傑作が揃っています。
全Pコンの中で短調は20番と24番だけであり、ともに緊張感が強く、
悲しみの情念ほとばしる、聴く者の琴線を掴んで離さない作品です。
24番は、減七和音(ディミニッシュコード)が多用され不安感・悲壮感をあおる第一楽章、
20番によく似たやすらぎの第二楽章、
そして私は特に第三楽章にたまらない魅力を感じます。
哀愁と品格がありながらマーチのような軽快なリズムを持つユニークな曲であり、
ただひとつの主題旋律を手を変え品を変え変奏しまくっていく展開で、
とても楽しい作品です。
オススメ盤/ハスキル(p)マルケヴィチ(指揮)・1960年
◆ピアノ協奏曲第20番
作品トータルの出来は20番の方が上でしょう。
それどころか全Pコンの中でも恐らく最高傑作です。
緊張感あふれる第一楽章、天国のやすらぎの第二楽章、
激情とユーモアの交錯する華やかな第三楽章。
映画「アマデウス」でも重要な場面とエンディングで使用されていました。
なお、ピアノ協奏曲では他に23番、26番、27番がとてもいい曲です。
オススメ盤/24番と同じ
◆交響曲第40番(第一楽章)
この甘くせつない旋律は、誰も文句のつけようのない永遠の名作。
幾多の指揮者やオーケストラが録音していますが、
僕はワルターやベームのようにあまりカッチリしたのは好きでなく、
さざ波のように寄せてくるといったニュアンスで演奏されるものが好きです。
オススメ盤/ジュリーニ指揮フィルハーモニア・1965年
◆アイネクライネ・ナハトムジーク
セレナーデと呼ばれるだいたい10人程の弦楽の為の曲ですが、
普通のオーケストラで演奏されることも多く、僕はオケ編成の方が好きです。
誰もが知っている有名な第一楽章の最初のインパクトあるメロディーもいいですが、
第四楽章まですべて珠玉のメロディーを持った傑作です。
オススメ盤/ベーム指揮ウィーンフィル・1974年
◆ピアノソナタ第11番(トルコ行進曲付き)
みんな大好き、「トルコ行進曲」が第三楽章に出てくるピアノ曲。
第一楽章も第二楽章も超名曲です。
モー先生のピアノソナタは先生の一番ピュアなものが見えるような気がして、興味がつきません。
バッハのような対位法はあまり出てきませんが、
先生独自の伴奏ワールドの多彩さは奥が深いです。
ちなみに他のピアノソナタで僕が好きなのは3番、9番(旧8番)、12番、13番。
オススメ盤/内田光子・1983年
◆クラリネット協奏曲
まあ本当に楽しくて、なごんで、ウキウキする曲。
特に第三楽章のウキウキ感はスペシャルなものがあります。
オススメ盤/プリンツ(cl)ベーム指揮ウィーンフィル・1972年
◆弦楽五重奏曲第4番(第一楽章)
俗に「疾走する悲しみ」と表現される名曲。
先生の短調の作品の中では、琴線の揺さぶられ度合いがトップクラス。
作者の指定するテンポよりも少しスローな方が僕は好きです。
スローなテンポ/ブタペスト弦楽四重奏団+1・1966年
通常テンポ/アマデウス弦楽四重奏団+1・1969年
◆オペラ「フィガロの結婚」
四大オペラ「フィガロ」「ドン・ジョバンニ」「魔笛」「コジ・ファン・トゥッテ」の中でも、
楽曲の出来のよさで更に飛びぬけているのが「フィガロ」。
ウキウキした気分の「序曲」に始まり、「殿様、もし踊りたければ」
「もう飛ぶまいぞ、可愛い蝶々くん」「恋とはどんなものなのかしら」(邦訳はいろいろある)
などなど、親しみやすい名曲が目白押し。
名盤、名舞台、映像作品が多数あるけど、
DVDで出ている1980年の東京公演のライブは贅沢で極上の味わい。
フィガロは、やっぱりヘルマン・プライだ!!
◆オペラ「魔笛」
楽曲の全体の出来では「フィガロ」に一歩譲るけれど、
CMにも使われている「夜の女王のアリア」や
「俺は鳥刺しパパゲーノ」「パ・パ・パ」などの忘れられない名曲がちりばめられた秀作オペラ。
ファンタジックで楽しいストーリーもグッド。
オススメDVD/サバリッシュ指揮バイエルン国立歌劇場・1983年
最近はモダンに味付けされたものが多いがこれは正統派。
奇術的な演出もあり、楽しい極上のエンターテインメント。
◆ホルン協奏曲(1番~4番)
4曲あるけど、作品のテイストはほぼ同じで、だいたい一枚のCDにすべて収まっている。
ホルンの雄大でふくよかな音色と、平和で味わいのあるオケを聴いていると、ホントに癒されます。
オススメ盤/ホルン奏者ではデニス・ブレイン(horn)カラヤン指揮・1953年
オケではバウマン(horn)アーノンクール指揮・1973年
アーティキュレーションの掘り込みの深いオケ。
モーツァルト・私的ベストテンは以上です。
次点というか、これ以外の僕のお気に入りとしては
「バイオリンソナタ・第34番」
「ディベルティメント・第17番」
「フルートとハープの為の協奏曲」
「クラリネット五重奏曲」などがあります。
とはいえ僕もモー先生のすべての作品を聴いた訳でもありませんし、
まだまだいい曲があることと思います。
もし、この曲が入ってないのはおかしいだろっ!!といういい曲をご存知の方は、
ぜひご自由にコメントお願いします。
ありがとうございました。
作曲をなりわいとさせていただいている私にとって、
モー先生は汲めど尽きせぬメロディーと楽想の泉であり、
音楽創作の永遠のお手本です。
三十五歳の若さで亡くなってしまったというのに、
恐るべき数の名曲を世に送り出した奇跡の天才。
もし彼がいなければこの地球における音楽という文化の
進化・熟成が少なくとも百年遅れたに違いありません。
そんな、私の敬愛してやまない先生の、あくまで私的ベストテンです。
例によってピッタリ10曲ということにはなりませんがご堪忍。
曲目は順不同ですが、1位は確定していますのでまずはここから。
悲しいときーーー。(そりゃ「いつもここから」だっつうの)
◆ピアノ協奏曲第24番(第三楽章)
彼が生涯に書いたピアノ協奏曲は27作あり、
20番以降の晩年の作品は特に傑作が揃っています。
全Pコンの中で短調は20番と24番だけであり、ともに緊張感が強く、
悲しみの情念ほとばしる、聴く者の琴線を掴んで離さない作品です。
24番は、減七和音(ディミニッシュコード)が多用され不安感・悲壮感をあおる第一楽章、
20番によく似たやすらぎの第二楽章、
そして私は特に第三楽章にたまらない魅力を感じます。
哀愁と品格がありながらマーチのような軽快なリズムを持つユニークな曲であり、
ただひとつの主題旋律を手を変え品を変え変奏しまくっていく展開で、
とても楽しい作品です。
オススメ盤/ハスキル(p)マルケヴィチ(指揮)・1960年
◆ピアノ協奏曲第20番
作品トータルの出来は20番の方が上でしょう。
それどころか全Pコンの中でも恐らく最高傑作です。
緊張感あふれる第一楽章、天国のやすらぎの第二楽章、
激情とユーモアの交錯する華やかな第三楽章。
映画「アマデウス」でも重要な場面とエンディングで使用されていました。
なお、ピアノ協奏曲では他に23番、26番、27番がとてもいい曲です。
オススメ盤/24番と同じ
◆交響曲第40番(第一楽章)
この甘くせつない旋律は、誰も文句のつけようのない永遠の名作。
幾多の指揮者やオーケストラが録音していますが、
僕はワルターやベームのようにあまりカッチリしたのは好きでなく、
さざ波のように寄せてくるといったニュアンスで演奏されるものが好きです。
オススメ盤/ジュリーニ指揮フィルハーモニア・1965年
◆アイネクライネ・ナハトムジーク
セレナーデと呼ばれるだいたい10人程の弦楽の為の曲ですが、
普通のオーケストラで演奏されることも多く、僕はオケ編成の方が好きです。
誰もが知っている有名な第一楽章の最初のインパクトあるメロディーもいいですが、
第四楽章まですべて珠玉のメロディーを持った傑作です。
オススメ盤/ベーム指揮ウィーンフィル・1974年
◆ピアノソナタ第11番(トルコ行進曲付き)
みんな大好き、「トルコ行進曲」が第三楽章に出てくるピアノ曲。
第一楽章も第二楽章も超名曲です。
モー先生のピアノソナタは先生の一番ピュアなものが見えるような気がして、興味がつきません。
バッハのような対位法はあまり出てきませんが、
先生独自の伴奏ワールドの多彩さは奥が深いです。
ちなみに他のピアノソナタで僕が好きなのは3番、9番(旧8番)、12番、13番。
オススメ盤/内田光子・1983年
◆クラリネット協奏曲
まあ本当に楽しくて、なごんで、ウキウキする曲。
特に第三楽章のウキウキ感はスペシャルなものがあります。
オススメ盤/プリンツ(cl)ベーム指揮ウィーンフィル・1972年
◆弦楽五重奏曲第4番(第一楽章)
俗に「疾走する悲しみ」と表現される名曲。
先生の短調の作品の中では、琴線の揺さぶられ度合いがトップクラス。
作者の指定するテンポよりも少しスローな方が僕は好きです。
スローなテンポ/ブタペスト弦楽四重奏団+1・1966年
通常テンポ/アマデウス弦楽四重奏団+1・1969年
◆オペラ「フィガロの結婚」
四大オペラ「フィガロ」「ドン・ジョバンニ」「魔笛」「コジ・ファン・トゥッテ」の中でも、
楽曲の出来のよさで更に飛びぬけているのが「フィガロ」。
ウキウキした気分の「序曲」に始まり、「殿様、もし踊りたければ」
「もう飛ぶまいぞ、可愛い蝶々くん」「恋とはどんなものなのかしら」(邦訳はいろいろある)
などなど、親しみやすい名曲が目白押し。
名盤、名舞台、映像作品が多数あるけど、
DVDで出ている1980年の東京公演のライブは贅沢で極上の味わい。
フィガロは、やっぱりヘルマン・プライだ!!
◆オペラ「魔笛」
楽曲の全体の出来では「フィガロ」に一歩譲るけれど、
CMにも使われている「夜の女王のアリア」や
「俺は鳥刺しパパゲーノ」「パ・パ・パ」などの忘れられない名曲がちりばめられた秀作オペラ。
ファンタジックで楽しいストーリーもグッド。
オススメDVD/サバリッシュ指揮バイエルン国立歌劇場・1983年
最近はモダンに味付けされたものが多いがこれは正統派。
奇術的な演出もあり、楽しい極上のエンターテインメント。
◆ホルン協奏曲(1番~4番)
4曲あるけど、作品のテイストはほぼ同じで、だいたい一枚のCDにすべて収まっている。
ホルンの雄大でふくよかな音色と、平和で味わいのあるオケを聴いていると、ホントに癒されます。
オススメ盤/ホルン奏者ではデニス・ブレイン(horn)カラヤン指揮・1953年
オケではバウマン(horn)アーノンクール指揮・1973年
アーティキュレーションの掘り込みの深いオケ。
モーツァルト・私的ベストテンは以上です。
次点というか、これ以外の僕のお気に入りとしては
「バイオリンソナタ・第34番」
「ディベルティメント・第17番」
「フルートとハープの為の協奏曲」
「クラリネット五重奏曲」などがあります。
とはいえ僕もモー先生のすべての作品を聴いた訳でもありませんし、
まだまだいい曲があることと思います。
もし、この曲が入ってないのはおかしいだろっ!!といういい曲をご存知の方は、
ぜひご自由にコメントお願いします。
ありがとうございました。