the morning star ~明けの明星~

日本でも世界でも子どもたちが安心して幸せに暮らせるように☆と願う活動主婦の日記。三原市の課題や三原応援情報を発信。

「平さんの天空の棚田」

2012-11-12 20:18:12 | エコロな暮らし
新聞の「この人」欄で紹介されていた
那須圭子さんの写真絵本「平さんの天空の棚田」。
本屋さんに行って訊いたらなかったので、
取り寄せしてもらって、入手しました。



鎌仲さんの映画「ミツバチの羽音と地球の回転」でも紹介されている
平さんの田んぼの石垣。
「石垣」という言葉から想像するものとは、ものすごくかけ離れていると思う。
私も映像でしか見たことはないのだけれど。

「いじめられている子らが、この石垣を見れば、人間も捨てたもんじゃないと思うよ」
               (「この人」欄より)
と平さんが話される通り、
7mの石垣が6段、30mも見上げる棚田を、30年かけて人の力だけで(あと牛と)、
それも平さんのおじいさんと平さんの2人でつくられたのを聞くと、
こつこつとやり続ける人のパワーが感じられる。

そして、それは誰に認められるためにやったというものではなくて、
自分と子、孫が生きていくためのもの。

「人間、米さえあれば生きていける」

この大事なことを忘れてしまった人たちにも、
この棚田は語りかけてくれているみたい。

那須さんが、この写真絵本をつくる発端には、
対岸に計画された上関原発建設に反対する島民の姿を撮影していたある日、中国電力の社員が島民に投げ掛けた言葉が胸に突き刺さった。
「『農業、漁業の第1次産業だけで、やっていけると本当に思っているのですか?』と言ったんです。
『金はいらない。海と山さえあれば生きていける』と思っている祝島の人たちをばかにしているようで、悔しくて・・・」
   緑字部分は「この人」より
という思いがあったのだそう。

「ミツバチの羽音と地球の回転」でも、
重要な問い掛けとして扱われている、
この「第1次産業でやっていけるのか」という場面。

祝島の人たち、中国電力の人たちに・・だけでなく、
今の社会に問いかけられているのだと感じています。

50年代、60年代の公害に始まり、
環境の汚染、自然破壊は、ずっと警告されてきた。
それでも、その対策がずっと後回しにされてきたのは、
経済活動を、生きる手段にしてしまった人たちが増えてきたから。

「脱原発」の議論にしてもそうで、
原発によって生きる糧を得ている人、
原発によって自治体運営の財源を得ているまちを、
どうシフトしていくか、という問題なのだと思う。

私たち生物が生きていくためには、
安全な空気、水、食べもの(&土)、お日さまの光が絶対条件で、
それをどう確保するかを、まず第一に考えるべき。
そして、
原発、その他生きる基盤の環境を破壊する産業を、
より安全なものにシフトしていく政策が、ますます急いで必要になっている。


大事なことを問い掛けてくれる「平さんの天空の棚田」。
写真絵本で、全ての漢字にふりがながついているので、
大人から子どもまで、たくさんの人に見てほしいなと思います。


平さんの手のアップの写真では、
「ナウシカ」を思い出すな


本の詳細はこちら↓です。
http://www.mizunowa.com/book/book-shousai/tanada.html



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