このところ、DJIと言う会社の姿勢制御装置に付いて、技術的な問い合わせを受ける事がある。
弊社では、日本上陸当初から、XP3.1を始め、幻のXP3.2やAceOne及びWooKong等の日本語マニュアルを作成し、正規代理店に供給して来た。
その関係かどうかは知らないが・・・DJI本社から、機材の取り付けや、そのセッティングに於いて、正式に技術認定を受けている。
それでも、DJIの様なハイレベルな姿勢制御装置の取り扱い(機体への取り付け及びセッティング等)には、細心の注意を払って行っているのだが・・・・。
弊社にはDJIの姿勢制御系を搭載した機体が、全部で8機有るのだが・・・その甲斐あって、どの機体も絶好調を維持しているのである。
しかし、十分な知識を持ち合わせる事無く、自己流や思い込み、或いは理屈に合わない様な理論で取り付けを行えば、安全に飛行させる事は難しいし、危険ですらある。
実際には、的確にマテリアルを選んで機体に搭載する事は勿論なのだが、社外パーツを組み合わせて使用する場合には、DJI製品とマッチングが合わない場合も有るので、特に神経を使う処でもある。
それらの社外パーツの選定を行う場合には、特に注意が必要なのだが・・・・・先日、ある正規代理店の社長と電話で話した折、当然の様に・・・それらの話になった。
その時聞いた話では・・・その事が起因しているのか?どうかは知らないが、どうも墜落事故が多発していて、そして既に、初期型のXP3.1など・・・
その殆どが墜落してしまって存在しないのだと言う。
何故XP3.1が少なくなったのか?と聞くと・・・下取りに出して、新型のAceOneに交換しているケースも有るのだが・・・主な原因は事故による墜落の結果、
修理が利かない程破損していまい、AceOneへの交換を余儀なくされるケースが多いのだと言う。
しかし弊社には、依然としてXP3.1を搭載した機体も数機あり、セッティングやスペースの関係で取り付けには少々難が有るものの(複雑で難解)、その分チャンと調整さえ出来れば、
性能自体はAceOneと比較しても遜色はないし、スペック上の違いも肌で感じる程ではなく、調子もすこぶる良い。
因って、当然の様にノントラブルで事故もないのではあるが・・・・???。
では何故、事故が起こってしまうのか?と言う事だが・・・・DJIのオリジナルの取り扱い説明書には、重要事項である筈の・・・それら社外パーツの使用に於いての
注意事項等の説明は一切無いので、一般ユーザーが危険な状態である事に気が付かずに使用してしまったとしても・・・・ある意味無理からぬところもある。
その中でも特に多いのが、電源系のトラブルのようだ。
サーボが一度に動作した場合、電気の供給不足を来してしまうのだが、それを回避する為に、一応AceOneなどでは、電源(バッテリー)の性能試験も出来る様になっている。
処が・・・である・・・これがあまり信用できないのであるから始末が悪い。
見かけ上、その試験終了後に緑色の○が表示されても、飛行中に赤色のLEDが高速点滅する事も良くあるので注意が必要なのだ。
もしも、飛行中に赤色のLEDが高速点滅した場合は、直ぐにマニュアルに切り替えて、出来るだけ早く安全な場所に着陸させて欲しいし、
電源をより強力な物に交換する等の、抜本的な対策が必要なのである。
従って、その様な状況を回避する為に弊社では、実際に電源試験を行う場合には、エースアシスタント上で電源の試験を行って、例えその終了後に緑色の○が表示されたとしても、
もっとサーボに負荷を掛けた状態を作り出して、更に高度な試験を行って万全を期している。
又、AceOneのIMUの搭載位置などでも、よく相談を受けるのだが・・・・一般的に一番振動が少ない所を探して取り付けるしか方法は無いのではあるが・・・・
スペース上の問題から、適切な場所には取り付けられない場合も多々ある。
IMUもそのままの状態で、既に防振されているとは言われているが・・・特にガソリン機に搭載する場合は、内臓されている程度の防振では殆ど機能しないのが・・・実状であろう。
AceOne等DJI製品を使用されている方は、試に自分の使用している機体に搭載されているIMU本体を、アイドリング時に触ってみて欲しいのである。
その時、IMU本体に振動がビリビリ伝わっている場合には、更なる防振が必要であろう。
もし、振動がある場合は改善が必要な事は勿論だし、そのまま使用し続ければ・・・例え今は良くても、何れ不調を来す可能性がある。
それらのトラブルを回避する為に、弊社では、IMUの防振を最初からオリジナルの専用のステーを使用して行っている為に、飛行中のLEDの点灯など皆無に近いのである。(タイトル写真参照)
この様に調整した機体は、長期間好調に飛行する筈であるし・・・・事実、弊社の機体はその通り好調を維持している。
しかし、一般のユーザーが実際に使用している場合には、そうではないらしい・・・。
制御系が不調になる主な原因は、先に述べた電源系の他に、ガソリン機などの振動に起因しているのではないのか?と考えるが・・・如何だろうか?
しかし、ガソリンヘリを使用している方の大部分が、ガソリンは多少?振動するモノ・・との認識を持っているようで、
電話等で振動はありませんか?と聞いても・・・殆どありません・・・との返事が返ってくるのが常である。
実際の使用状況にはかなりの格差があり、それらの機体を実際に見せてもらうと、本当にこの機体で空撮をやっているの?・・・と、疑いたくなってしまう状況も多々あるので、注意が必要なのである。
DJIの様な高度な制御装置をお使いの皆さん・・・機体の振動は極力取り除いた上で、制御装置の防振も行いましょう。
もし、調整が今一解らない・・・とか、今一機体の挙動がおかしい、時々制御不能になる等のトラブルを抱えている方は、自分一人で悩まずに購入先の販売店や代理店に相談して見てください。
それでも改善しない場合は、弊社でも有償で機材の点検や調整を行っていますので、ご相談下さい。
この子達の様に、鋭いプロの目でよく観察して調整致しますので、必ず事態は改善できると思いますし、納得して頂けると思います。
弊社では、日本上陸当初から、XP3.1を始め、幻のXP3.2やAceOne及びWooKong等の日本語マニュアルを作成し、正規代理店に供給して来た。
その関係かどうかは知らないが・・・DJI本社から、機材の取り付けや、そのセッティングに於いて、正式に技術認定を受けている。
それでも、DJIの様なハイレベルな姿勢制御装置の取り扱い(機体への取り付け及びセッティング等)には、細心の注意を払って行っているのだが・・・・。
弊社にはDJIの姿勢制御系を搭載した機体が、全部で8機有るのだが・・・その甲斐あって、どの機体も絶好調を維持しているのである。
しかし、十分な知識を持ち合わせる事無く、自己流や思い込み、或いは理屈に合わない様な理論で取り付けを行えば、安全に飛行させる事は難しいし、危険ですらある。
実際には、的確にマテリアルを選んで機体に搭載する事は勿論なのだが、社外パーツを組み合わせて使用する場合には、DJI製品とマッチングが合わない場合も有るので、特に神経を使う処でもある。
それらの社外パーツの選定を行う場合には、特に注意が必要なのだが・・・・・先日、ある正規代理店の社長と電話で話した折、当然の様に・・・それらの話になった。
その時聞いた話では・・・その事が起因しているのか?どうかは知らないが、どうも墜落事故が多発していて、そして既に、初期型のXP3.1など・・・
その殆どが墜落してしまって存在しないのだと言う。
何故XP3.1が少なくなったのか?と聞くと・・・下取りに出して、新型のAceOneに交換しているケースも有るのだが・・・主な原因は事故による墜落の結果、
修理が利かない程破損していまい、AceOneへの交換を余儀なくされるケースが多いのだと言う。
しかし弊社には、依然としてXP3.1を搭載した機体も数機あり、セッティングやスペースの関係で取り付けには少々難が有るものの(複雑で難解)、その分チャンと調整さえ出来れば、
性能自体はAceOneと比較しても遜色はないし、スペック上の違いも肌で感じる程ではなく、調子もすこぶる良い。
因って、当然の様にノントラブルで事故もないのではあるが・・・・???。
では何故、事故が起こってしまうのか?と言う事だが・・・・DJIのオリジナルの取り扱い説明書には、重要事項である筈の・・・それら社外パーツの使用に於いての
注意事項等の説明は一切無いので、一般ユーザーが危険な状態である事に気が付かずに使用してしまったとしても・・・・ある意味無理からぬところもある。
その中でも特に多いのが、電源系のトラブルのようだ。
サーボが一度に動作した場合、電気の供給不足を来してしまうのだが、それを回避する為に、一応AceOneなどでは、電源(バッテリー)の性能試験も出来る様になっている。
処が・・・である・・・これがあまり信用できないのであるから始末が悪い。
見かけ上、その試験終了後に緑色の○が表示されても、飛行中に赤色のLEDが高速点滅する事も良くあるので注意が必要なのだ。
もしも、飛行中に赤色のLEDが高速点滅した場合は、直ぐにマニュアルに切り替えて、出来るだけ早く安全な場所に着陸させて欲しいし、
電源をより強力な物に交換する等の、抜本的な対策が必要なのである。
従って、その様な状況を回避する為に弊社では、実際に電源試験を行う場合には、エースアシスタント上で電源の試験を行って、例えその終了後に緑色の○が表示されたとしても、
もっとサーボに負荷を掛けた状態を作り出して、更に高度な試験を行って万全を期している。
又、AceOneのIMUの搭載位置などでも、よく相談を受けるのだが・・・・一般的に一番振動が少ない所を探して取り付けるしか方法は無いのではあるが・・・・
スペース上の問題から、適切な場所には取り付けられない場合も多々ある。
IMUもそのままの状態で、既に防振されているとは言われているが・・・特にガソリン機に搭載する場合は、内臓されている程度の防振では殆ど機能しないのが・・・実状であろう。
AceOne等DJI製品を使用されている方は、試に自分の使用している機体に搭載されているIMU本体を、アイドリング時に触ってみて欲しいのである。
その時、IMU本体に振動がビリビリ伝わっている場合には、更なる防振が必要であろう。
もし、振動がある場合は改善が必要な事は勿論だし、そのまま使用し続ければ・・・例え今は良くても、何れ不調を来す可能性がある。
それらのトラブルを回避する為に、弊社では、IMUの防振を最初からオリジナルの専用のステーを使用して行っている為に、飛行中のLEDの点灯など皆無に近いのである。(タイトル写真参照)
この様に調整した機体は、長期間好調に飛行する筈であるし・・・・事実、弊社の機体はその通り好調を維持している。
しかし、一般のユーザーが実際に使用している場合には、そうではないらしい・・・。
制御系が不調になる主な原因は、先に述べた電源系の他に、ガソリン機などの振動に起因しているのではないのか?と考えるが・・・如何だろうか?
しかし、ガソリンヘリを使用している方の大部分が、ガソリンは多少?振動するモノ・・との認識を持っているようで、
電話等で振動はありませんか?と聞いても・・・殆どありません・・・との返事が返ってくるのが常である。
実際の使用状況にはかなりの格差があり、それらの機体を実際に見せてもらうと、本当にこの機体で空撮をやっているの?・・・と、疑いたくなってしまう状況も多々あるので、注意が必要なのである。
DJIの様な高度な制御装置をお使いの皆さん・・・機体の振動は極力取り除いた上で、制御装置の防振も行いましょう。
もし、調整が今一解らない・・・とか、今一機体の挙動がおかしい、時々制御不能になる等のトラブルを抱えている方は、自分一人で悩まずに購入先の販売店や代理店に相談して見てください。
それでも改善しない場合は、弊社でも有償で機材の点検や調整を行っていますので、ご相談下さい。
この子達の様に、鋭いプロの目でよく観察して調整致しますので、必ず事態は改善できると思いますし、納得して頂けると思います。
某空撮会社の依頼で製作し、先日来調整を続けて来た、260Zを・・・遂に嫁に出す事に・・・なった。
それは・・・突然の事で・・・気持ちの準備が出来ていなかったが・・・・・朝、電話で天気が悪くて撮影にならないので、
今日機体を引き取りに行くとの事だった。
それから・・・ゼンマイ仕掛けで、納品の準備を行い・・・その時を待った・・・のだが・・・一向に来ない。
他の仕事をしながら、待ったのだが・・・到着はPM2時ごろ。
暫く、お茶を飲みながら雑談をしていたら・・・3時を回っていた。
天候も悪化してきて、雪もちらほら・・・・寒い。
さりとて、テストフライトをせずには、納品も出来ないので・・・・意を決して・・・フライトを行った。
実際に客先のオペレーターにもフライトして頂き、納品となった。(タイトル写真)
又、このオペレーター物持ちが良いのか・・・・???何なのか知らないが・・・とんでもない物を持ってきた。
何と・・・数十年も前のUコン技術やらラジコン技術を何冊も持って来たのである。
何でも鑑定団で・・・鑑定してもらったら?などと、冗談を言いながら、写真を撮らせて頂いた。
以前はもっと一杯有ったのだそうだが・・・・諸般の事情で無くなってしまったのだそうだ。
でも・・・普通は・・・・諸般の事情が無くても・・・・普通に無くなる・・・と、思うのだが。
その写真がこれである。
ラジコン技術の人が見れば・・・多分欲しがる・・・?
それは・・・突然の事で・・・気持ちの準備が出来ていなかったが・・・・・朝、電話で天気が悪くて撮影にならないので、
今日機体を引き取りに行くとの事だった。
それから・・・ゼンマイ仕掛けで、納品の準備を行い・・・その時を待った・・・のだが・・・一向に来ない。
他の仕事をしながら、待ったのだが・・・到着はPM2時ごろ。
暫く、お茶を飲みながら雑談をしていたら・・・3時を回っていた。
天候も悪化してきて、雪もちらほら・・・・寒い。
さりとて、テストフライトをせずには、納品も出来ないので・・・・意を決して・・・フライトを行った。
実際に客先のオペレーターにもフライトして頂き、納品となった。(タイトル写真)
又、このオペレーター物持ちが良いのか・・・・???何なのか知らないが・・・とんでもない物を持ってきた。
何と・・・数十年も前のUコン技術やらラジコン技術を何冊も持って来たのである。
何でも鑑定団で・・・鑑定してもらったら?などと、冗談を言いながら、写真を撮らせて頂いた。
以前はもっと一杯有ったのだそうだが・・・・諸般の事情で無くなってしまったのだそうだ。
でも・・・普通は・・・・諸般の事情が無くても・・・・普通に無くなる・・・と、思うのだが。
その写真がこれである。
ラジコン技術の人が見れば・・・多分欲しがる・・・?
最近、某メーカーのガソリンエンジンのボアアップ(排気量を増やす事)の、作業依頼が多い。
弊社ではヘリ用に、他用途エンジンのシリンダーとピストンを加工した上で、組み付けて、販売している。
メーカーで組立済みの新しいエンジンを分解して、シリンダーとピストンを外し、加工済みの、そのシリンダーと ピストンを交換して組み付けるのである。
本来からすれば、もうひと手間掛けて、手作業でクランクのバランスどりを行えば、もっとスムーズに回転して
良いのだが、そこまでの必要性を感じないし、実際に使用上でも問題は無い。
又、エンジン単体でパワーを上げた場合には、機体に多大な負荷を強いる事になり、度を過ぎるとマイナス要素
の方が多くなるので、この改造エンジン以上のパワーの必要もない。
もしも、機体を壊したいなら・・・
その様な改造エンジンも販売されている様なので、その手のエンジンを使えば良いだろう。
模型ならいざ知らず、特に産業用ヘリには、バランスと耐久性が必要なのである。
そのバランスが崩れ、どちらかが勝れば・・・・予想もしない事に・・・(/ω\)
また、偶にユーザーが使用中の既存のエンジンを、ボアアップする事もあるが・・・
色々な意味から、弊社ではお薦めしていないし、基本的にキット販売も行なっていないので御了承願いたい。
それから、この改造エンジンを製作するに当たり、あくまでも全ての結果は自己責任で・・・と言う前提で、
お引き受けしている。
それから、弊社では、この改造エンジンを搭載する上で、ノーマルの機体に搭載する事は、固くお断りしている。
この事は以前から度々指摘している事なのだが、僅か3cc程度の排気量UPで、想像以上にパワーも上がるし、
ペイロードも上がる・・・ペイロードが上がれば、もっとペーロードを掛けたくなるのが、人情と言うモノ。
その結果、機体にも過大なストレスが掛かり、度を越せば当然事故に発展する可能性があるからである。
従って、機体が持ち上がるからと言って、過大なペーロードを掛ける事は慎むべきで有ろう。
前置きが長くなってしまったが、今回は、極稀なケースだとは思うのだが、その改造作業中に偶々遭遇した事例をお話ししたいと思う。
先ず、ボアアップを行う前に、新品のエンジンA’ssyからシリンダーを外した。
次に、ピストンをコンロッドから外す・・・???ピストンを外そうとした時の事である。
ここで、重大なメーカーの瑕疵に遭遇した。
ピストンとコンロッドと言う部品は、ピストンピンと言う部品で連結されている。
しかし、そのままでは、ピストンが往復運動を繰返す内に、ピストンピンがシリンダーの内壁に当たってしまい、
そのままでは、エンジンは破損する。
それを防ぐ為に、サークリップと言う小さなC型スプリングで、ピストンの両側から、ピストンピンを固定して、
シリンダーの内壁に当たらない様にしているのだが・・・・。
しかし、このエンジンは、そのサークリップがピストンの溝に入っていなかった。
そこで、マイナスドライバーを使って、試しにその端を少しこじてみた。
すかさずサークリップは・・・・予想通り、弾けて飛んだ・・・・(;´Д`)
このエンジンが梱包されていたダンボール箱には、エンジンと一緒に、メーカーの完成検査票が入っており、
そこに検査印が捺印されてはいたのだが・・・???一体何を検査したのか???
これは草刈機のエンジンではない。
例え同系列のエンジンであったとしても、組立工程で特段の配慮をするべきだと・・・私は考える。
仮りにも、ヘリコプターの動力用として空中を飛び回る為の、へり用のエンジンなのである。
通常ユーザーは、そのままヘリに搭載して使用するのが普通だろう・・・と考える。
エンジンが始動すれば、当然それは外れるだろう・・・エンジンの中で・・・・その後の結末は、
火を見るより明らかである。
もしも、弊社でボアアップをしなかったら・・・と、考えると・・・末恐ろしい。
今回のケースは、本当に稀なケースである事を願わずにはいられないし、今後は改善して(゜д゜)ホスィ…のである。
この様なヒューマンエラーは、何処にでも、誰にでも発生する可能性がある。
しかし、このような事が無い様に、メーカーには、対策を講じて頂きたい・・・と願う・・・ばかりである。
この手の事は、勿論人事ではない。当然私にも・・・・その可能性はある。
従って、日々のチェック&チェックは欠かせないし、安易な行動は慎むべきで有ろう・・・と考える。
それは安全に、撮影作業を行う為に・・・
弊社ではヘリ用に、他用途エンジンのシリンダーとピストンを加工した上で、組み付けて、販売している。
メーカーで組立済みの新しいエンジンを分解して、シリンダーとピストンを外し、加工済みの、そのシリンダーと ピストンを交換して組み付けるのである。
本来からすれば、もうひと手間掛けて、手作業でクランクのバランスどりを行えば、もっとスムーズに回転して
良いのだが、そこまでの必要性を感じないし、実際に使用上でも問題は無い。
又、エンジン単体でパワーを上げた場合には、機体に多大な負荷を強いる事になり、度を過ぎるとマイナス要素
の方が多くなるので、この改造エンジン以上のパワーの必要もない。
もしも、機体を壊したいなら・・・
その様な改造エンジンも販売されている様なので、その手のエンジンを使えば良いだろう。
模型ならいざ知らず、特に産業用ヘリには、バランスと耐久性が必要なのである。
そのバランスが崩れ、どちらかが勝れば・・・・予想もしない事に・・・(/ω\)
また、偶にユーザーが使用中の既存のエンジンを、ボアアップする事もあるが・・・
色々な意味から、弊社ではお薦めしていないし、基本的にキット販売も行なっていないので御了承願いたい。
それから、この改造エンジンを製作するに当たり、あくまでも全ての結果は自己責任で・・・と言う前提で、
お引き受けしている。
それから、弊社では、この改造エンジンを搭載する上で、ノーマルの機体に搭載する事は、固くお断りしている。
この事は以前から度々指摘している事なのだが、僅か3cc程度の排気量UPで、想像以上にパワーも上がるし、
ペイロードも上がる・・・ペイロードが上がれば、もっとペーロードを掛けたくなるのが、人情と言うモノ。
その結果、機体にも過大なストレスが掛かり、度を越せば当然事故に発展する可能性があるからである。
従って、機体が持ち上がるからと言って、過大なペーロードを掛ける事は慎むべきで有ろう。
前置きが長くなってしまったが、今回は、極稀なケースだとは思うのだが、その改造作業中に偶々遭遇した事例をお話ししたいと思う。
先ず、ボアアップを行う前に、新品のエンジンA’ssyからシリンダーを外した。
次に、ピストンをコンロッドから外す・・・???ピストンを外そうとした時の事である。
ここで、重大なメーカーの瑕疵に遭遇した。
ピストンとコンロッドと言う部品は、ピストンピンと言う部品で連結されている。
しかし、そのままでは、ピストンが往復運動を繰返す内に、ピストンピンがシリンダーの内壁に当たってしまい、
そのままでは、エンジンは破損する。
それを防ぐ為に、サークリップと言う小さなC型スプリングで、ピストンの両側から、ピストンピンを固定して、
シリンダーの内壁に当たらない様にしているのだが・・・・。
しかし、このエンジンは、そのサークリップがピストンの溝に入っていなかった。
そこで、マイナスドライバーを使って、試しにその端を少しこじてみた。
すかさずサークリップは・・・・予想通り、弾けて飛んだ・・・・(;´Д`)
このエンジンが梱包されていたダンボール箱には、エンジンと一緒に、メーカーの完成検査票が入っており、
そこに検査印が捺印されてはいたのだが・・・???一体何を検査したのか???
これは草刈機のエンジンではない。
例え同系列のエンジンであったとしても、組立工程で特段の配慮をするべきだと・・・私は考える。
仮りにも、ヘリコプターの動力用として空中を飛び回る為の、へり用のエンジンなのである。
通常ユーザーは、そのままヘリに搭載して使用するのが普通だろう・・・と考える。
エンジンが始動すれば、当然それは外れるだろう・・・エンジンの中で・・・・その後の結末は、
火を見るより明らかである。
もしも、弊社でボアアップをしなかったら・・・と、考えると・・・末恐ろしい。
今回のケースは、本当に稀なケースである事を願わずにはいられないし、今後は改善して(゜д゜)ホスィ…のである。
この様なヒューマンエラーは、何処にでも、誰にでも発生する可能性がある。
しかし、このような事が無い様に、メーカーには、対策を講じて頂きたい・・・と願う・・・ばかりである。
この手の事は、勿論人事ではない。当然私にも・・・・その可能性はある。
従って、日々のチェック&チェックは欠かせないし、安易な行動は慎むべきで有ろう・・・と考える。
それは安全に、撮影作業を行う為に・・・
毎日雨ですが、皆さんの所は如何ですか?台風の影響で各地で災害が発生している様で心配しています。
そんな訳で外の事は何も出来ませんので、今日は先日行なった、エンジンのテストの様子をお伝えします。
このテストに使用したエンジンは、弊社でゼノア26ccを改造して29ccにボアを上げて販売している物です。
現在、5社程に使用して頂いておりますが、非常に好評でパワーも向上しているのですが・・・。
今回テストに使用した機体の全備重量は、13Kg超の状態です。機体のギヤ比は7.6:1で、エンジンは10300rpmで回っています。
メインローターはハイプロダクトと弊社で協同開発したリフター800を装着してテスト行いました。
今回のテスト機に装着しているリフター、弊社で実に5年と言う長きに渡ってテストを繰り返し、改良を繰り返した末に、やっと完成したローターです。
空撮専用に開発されていますが、ペイロードに余裕が出来るので、何か重いものを搭載する時にも威力を発揮します。
このローター、層流翼の採用で抗力が非常に少なく、本来は相反するはずの揚力係数が非常に高いローターとなっています。
従って、浮きが非常に良い事から、エンジンへの負担が少なくなっていますので、今回のテストではその分を差し引いて考察する必要があるかも知れません。
又、以前このリフターとノーマルの26ccエンジンの組み合わせで、海抜630m地点で7.4kgのペイロードを持ち上げる事にも成功しています。(純粋に機体以外に持ち上げた重量です。地面効果内でのホバーリングではありません。高度約200m位まで上昇させて普通にフライトさせました)
今回のテスト地の標高は、海抜約730mですが、そこから200m上昇させ、約10分間定点でホバーリングさせてみました。(長時間のホバーリングは、エンジンに与える負荷が大きいので・・)
今回のテストの目的は、良く同業者が標高が高くなるとオーバーヒートする?と言うので、試しに海抜0mのキャブレターセットのままでテストを行なったものです。
試しに、飛行高度を計算してみて下さい。
結果は・・・、ヤハリ何の問題もありません。但し、明らかに燃調は濃い状態で、プラグも真っ黒です。
この状態を長く続けるとろくな事がないので。このテストの後は、直ぐに適正な混合気の状態に燃調を調整してフライトさせました。
本来ガソリンエンジンを快適に燃焼させる為には、燃料と空気の比率を適正に調整しなければ完全燃焼する事はありません。
エンジン不調は殆どの場合、燃料と空気の比率を適正に調整せずに使い続ける事で発生します。
皆さんもエンジンが“カブッタ”と言う言葉を聞いた事があるかと思いますが、この現象は空気の量に対して、燃料の量が多過ぎる時に発生します。
専門的には、その燃料と空気の比率の事を“理論空燃比“と言います。しかし、あくまでも理論値ですので、実際の空燃比は微妙に異なると言われているようです。
その調整を皆さんが、長年のカンを頼りに、濃いとか薄いとか言いながら調整されていますので、適正に調整出来なくても無理も有りません。
エアフロメータを使用したインジェクションが有れば、一気に解決するのですが・・・。
基本的に、標高が変わった時、或いは、季節が変わった時(特に温度が変わった時)は、必ずキャブを調整する必要が有ります。
気圧は、標準大気状態の気圧から100m上昇する毎に、約11hpaずつ少なくなるので、
高度が上がるに従って、エンジンの空燃比は、どんどん狂ってしまいます。
因みに標高が変われば、レイノルズ数も変化しますので、標準大気状態と比較して高地では、ローター効率も低下する事から、通常ピッチを上げて浮きを微調整します。しかし、その事で、既にパワーが無いエンジンに、更に負担を掛ける事になります。従って、標高が高くなる程、作業の難度が増して行きます。
因みに、レシプロエンジンを搭載した実機の場合でも、飛行高度が変化すると、パイロットがミクスチャーを結構神経質に調整しています。
何か参考になれば良いのですが・・・では又。
そんな訳で外の事は何も出来ませんので、今日は先日行なった、エンジンのテストの様子をお伝えします。
このテストに使用したエンジンは、弊社でゼノア26ccを改造して29ccにボアを上げて販売している物です。
現在、5社程に使用して頂いておりますが、非常に好評でパワーも向上しているのですが・・・。
今回テストに使用した機体の全備重量は、13Kg超の状態です。機体のギヤ比は7.6:1で、エンジンは10300rpmで回っています。
メインローターはハイプロダクトと弊社で協同開発したリフター800を装着してテスト行いました。
今回のテスト機に装着しているリフター、弊社で実に5年と言う長きに渡ってテストを繰り返し、改良を繰り返した末に、やっと完成したローターです。
空撮専用に開発されていますが、ペイロードに余裕が出来るので、何か重いものを搭載する時にも威力を発揮します。
このローター、層流翼の採用で抗力が非常に少なく、本来は相反するはずの揚力係数が非常に高いローターとなっています。
従って、浮きが非常に良い事から、エンジンへの負担が少なくなっていますので、今回のテストではその分を差し引いて考察する必要があるかも知れません。
又、以前このリフターとノーマルの26ccエンジンの組み合わせで、海抜630m地点で7.4kgのペイロードを持ち上げる事にも成功しています。(純粋に機体以外に持ち上げた重量です。地面効果内でのホバーリングではありません。高度約200m位まで上昇させて普通にフライトさせました)
今回のテスト地の標高は、海抜約730mですが、そこから200m上昇させ、約10分間定点でホバーリングさせてみました。(長時間のホバーリングは、エンジンに与える負荷が大きいので・・)
今回のテストの目的は、良く同業者が標高が高くなるとオーバーヒートする?と言うので、試しに海抜0mのキャブレターセットのままでテストを行なったものです。
試しに、飛行高度を計算してみて下さい。
結果は・・・、ヤハリ何の問題もありません。但し、明らかに燃調は濃い状態で、プラグも真っ黒です。
この状態を長く続けるとろくな事がないので。このテストの後は、直ぐに適正な混合気の状態に燃調を調整してフライトさせました。
本来ガソリンエンジンを快適に燃焼させる為には、燃料と空気の比率を適正に調整しなければ完全燃焼する事はありません。
エンジン不調は殆どの場合、燃料と空気の比率を適正に調整せずに使い続ける事で発生します。
皆さんもエンジンが“カブッタ”と言う言葉を聞いた事があるかと思いますが、この現象は空気の量に対して、燃料の量が多過ぎる時に発生します。
専門的には、その燃料と空気の比率の事を“理論空燃比“と言います。しかし、あくまでも理論値ですので、実際の空燃比は微妙に異なると言われているようです。
その調整を皆さんが、長年のカンを頼りに、濃いとか薄いとか言いながら調整されていますので、適正に調整出来なくても無理も有りません。
エアフロメータを使用したインジェクションが有れば、一気に解決するのですが・・・。
基本的に、標高が変わった時、或いは、季節が変わった時(特に温度が変わった時)は、必ずキャブを調整する必要が有ります。
気圧は、標準大気状態の気圧から100m上昇する毎に、約11hpaずつ少なくなるので、
高度が上がるに従って、エンジンの空燃比は、どんどん狂ってしまいます。
因みに標高が変われば、レイノルズ数も変化しますので、標準大気状態と比較して高地では、ローター効率も低下する事から、通常ピッチを上げて浮きを微調整します。しかし、その事で、既にパワーが無いエンジンに、更に負担を掛ける事になります。従って、標高が高くなる程、作業の難度が増して行きます。
因みに、レシプロエンジンを搭載した実機の場合でも、飛行高度が変化すると、パイロットがミクスチャーを結構神経質に調整しています。
何か参考になれば良いのですが・・・では又。