くせじゅ文庫

久世樹(Que sais-je?)の画文集です。

新年初例会

2018-01-13 19:51:41 | 作品
今日は新年初のスケッチ例会で、各自持ち寄った画題で静物画を描き初めしました。

私は宮崎の銘焼酎『中々(陶眠)』をペンと淡彩で一枚描き、余った20分ほどで講師Nさんの横顔をサラリと盗み描き。終了後の講評では、「なかなかのもんだ。若く描いてくれてありがとう。」と、褒められました。

午後からはほぼ全員参加で恒例の新年会、その後はカラオケに席を移して歌い初め。同席した仲間たちの一致した結論は、「歌の上手い人は絵も上手いが、絵の上手い人は歌も上手い、とは言えない・・・⁈」

6年目となる今年も、月2回の例会で気の置けない仲間たちと都内近郊をスケッチして歩くのが楽しみです。

『しろがね』

2018-01-02 10:34:47 | 雑記
新年最初に手にした本は、旧知の歌人村上和子さんの第三歌集『しろがね』(2017年11月・青磁社刊)でした。

「水色の歩道橋ありこの街の出口のやうに昇りゆく人」
「百円ショップに見えぬ無数の手が動く多くアジアの女らの手か」

少女のような柔らか感性と並んで、母上を見送った後の次の歌にも胸打たれました。

「母とともに寝台自動車にて帰る十日ほど母が留守をせし家に」
「介護サービス契約解除の事由その『(2)死亡されたとき』に◯をす」

中に、こんなリアリストの目も。

「土瓶提げて立つ男映る菅長官と翁長知事との対峙のうしろ」
「日本人の髪の黒きを思ふなり国会議事堂のめぐりを埋む」

いつかはこんな絵を描く人になりたいなあ・・・

「散歩する人に乞われて分けし石榴四号の絵となりて帰り来」
「橋の上に絵を描く人は遠景の雲からあはき色を措きゆく」

読み了えて、爽やかに初夢の床に就きました。