くせじゅ文庫

久世樹(Que sais-je?)の画文集です。

《バレリーナの休息》

2023-04-28 09:49:00 | 作品
3日前の人物デッサン会は、1ポーズ5分から20分を10ポーズ描くクロッキー(速写)でした。バレーの舞姿がメインでしたが、こんなリラックスしたポーズも捨てがたい瞬間でした。

 帰り道に買った新潮文庫の新刊・坂本龍一の『音楽は自由にする』、1969年が鮮やかに甦りました。亡くなって今日でひと月。テクノPOPや壮大な映画音楽で一世を風靡した教授が、晩年に日記やスケッチのように雨や風を描いたピアノ曲に、バレリーナの休息が重なりました。






《著莪の花》

2023-04-12 22:45:00 | 作品
〈著莪の花自由奔放藪の中〉

 庭の片隅に咲き始めた”著莪(シャガ)”(学名:Iris Japonica)。

 ニョキニョキ鉛筆のように伸び出した熊笹の新芽を刈り取っていたら、藪陰に薄紫を浮かべた清楚な白い花群が隠れていました。




《旬の味》

2023-04-10 18:53:00 | 作品
〈花散るや視線は巡り旬の味〉【久世樹】

 桜もほぼ終わり、昨日今日と散歩の楽しみは旬の味覚へ。朝獲りの筍と朝網の花鯛(チダイ)が手に入ったので、絵日記代わりに画帖に描いてから、手ずから捌いて美味しくいただきました。






命の仕舞

2023-04-08 14:25:00 | 雑記
〈庭先で緑の風を浴びながら命の仕舞を考えている〉【久世樹】

 NHK FM 『坂本龍一 ニューイヤー・スペシャル』の再放送をRadikoで聴きました。

 最後のアルバム『12』もSpotifyで聴きました。

 命の灯火を削りながら日記のように音のスケッチを遺して逝った坂本龍一や、不治の病の病牀六尺で糸瓜や南瓜を写生して痛みに耐えた正岡子規のように、病と闘うのではなく、病とともに生きる強さを、私も見習い、病を得て苦悶する友にも伝えようと思います。

〈待つはただ意志あるのみの今日なれど眼つぶればまぶたの重し〉【窪田空穂 絶詠】

愛用の身の回り品

春雷の前触れ

異なる命