くせじゅ文庫

久世樹(Que sais-je?)の画文集です。

『晩秋』

2017-11-26 00:41:57 | 作品
スケッチ例会で神代植物公園へ。

蕎麦で有名な天台宗の名刹「深大寺」に隣接する「神代植物公園」は、東京の街路樹などの苗を育てるための苗園を、敗戦後に植物公園として公開したのだそうで、我が多摩市からほど近いスケッチ・ポイントのひとつです。

絶好のスケッチ日和、園内には薔薇や山茶花などが咲き誇っていましたが、今日は最初から欅を描こうと決めていたので、入ってすぐの樹林を描きました。今が盛りの見事な紅葉・黄葉に誘われて、色音痴な私にしては、いつになく色っぽい一枚になりました。

『16th作品展』

2017-11-19 21:48:04 | 作品
『TAMAスケッチ同好会・第16回水彩画スケッチ展』、本日終了しました。遠方から足をお運びいただいた皆さま、お会いできなかった方も少なからずおられたようですが、篤く御礼申し上げます。今回お起こしいただけなかった方のために、私の出品作品2点の写真を下に添付しました。いつもはセミプロ・カメラマンの高校の同級生I君が彼のブログで紹介してくれるのですが、今回は都合がつかず叶いませんでした。

1点目は『晩夏の岬(真鶴番場裏)』、2点目は『盛夏の木橋(軽井沢ハイロン湖)』です。

主役の絵とは離れますが、絵に添えたサイン代わりの落款について何人かの方からお尋ねがありましたので、この機会に説明させていただきます。漢字三文字の『久世樹』は、 例えば「きゅうせいじゅ」と読んで「幾世久しく生きる樹」としても、作者の性格そのままに「癖のある樹」=「くせぎ」と読んでも、絵と同様に観る方の自由な解釈で一向に構いません。ただ、本人の意図は、フランス語の”Que sais-je?”(「我何を知るや?」、モンテーニュ)、白水社のク・セ・ジュ文庫にあやかって若かりし日に作った蔵書印でした。仕事も離れ、本を買う習慣も減り、机の引き出しに眠っていたのを、4-5年前から始めた水彩画に使い始めました。厳粛に画を志す方々からは顰蹙を買いそうですが、素人の遊び心とご理解いただければ幸いです。

『多摩川の眺望』

2017-11-12 19:24:23 | 作品
昨日は2か月振りに野外でのスケッチ例会で、地元の多摩川の雄大なパノラマを描きました。手付かずの自然が残る2本の支流(大栗川・乞田川)の合流地点で、バード・ウォッチングのメッカとしても知られる景勝地で、私の好きな散歩コースでもあります。

明日13(月)から19(日)まで、晩秋恒例の『TAMAスケッチ同好会・第16回水彩画スケッチ展』です。会場は聖蹟桜ヶ丘駅前のOPA7階にある多摩市関戸公民館(VITA)ギャラリー、開場は10〜17時(初日は12時〜)。ご来場をお待ちしています。

芸大『現代邦楽アンサンブル・コンサート』

2017-11-04 07:54:45 | 雑記
文化の日の昨日、上野の芸大に「現代邦楽アンサンブル・コンサート」を聴きに行ってきました。

演奏したのは、ドイツの作曲家カールハインツ・シュトックハウゼンの『TIERKREIS(12宮=12の星座)』、日本初演。それに芸大作曲科4人の若手の創作曲を挟んで、龍笛・笙・尺八・琵琶・三味線・琴(13弦と17弦)の邦楽アンサンブルに、日本舞踊と詩の朗読を加えた、意欲的なパフォーマンスでした。

終演後、雅楽専攻の清田裕美子さんにどんな楽譜を使ったのか尋ねたら、やはり雅楽の唱歌(しょうが=視唱)譜ではなく、五線譜でした。さらに驚いたのは、手にした龍笛を見たら何とプラ管⁈ さすがは「弘法筆を選ばず」、この笛であの澄みきった高音を響かせられるとは、感嘆しきりでした。

雅楽、能楽、歌舞伎など、伝統墨守が尊ばれる邦楽の世界で、新しい風を呼び込もうとする若い芸術家たちの挑戦に直に接することができて、とても清々しい一日でした。今日尺八を吹いたのはイオ・パヴェル君という留学生? 洋楽では若手芸術家の卵がフランスやドイツに留学するのは当たり前の時代。洋楽、邦楽の垣根を超えて音を楽しむ営みを、これからも応援したいと思います。
(自らも笛吹き爺さんを目指します。)

開演前には秋晴れのキャンパスを散策して、東京音大(現東京芸大音楽学部)初代学長の伊沢修二の銅像にご挨拶。実は伊沢修二は信州伊那市の生まれ。その縁で、毎年秋には芸大フィルハーモニー・オーケストラの合宿と記念演奏会が伊那市で今も続いていて、今年もつい10/28(土)に第九合唱団に参加した娘夫婦が楽しかったと報告してきたばかりでした。