とどちゃんの縁側でひとり言・・・。

日々の生活の中で見たこと感じたことを記録していきます。

海のお話

2011-07-21 20:07:18 | 家族
海と言っても「うみ」ではありません。

「かい」のお話。実家のワンコです。

今から10年ほど前。
私がまだ独身だった頃・・・。

ある平日の昼下がり。
私は、仕事中の母に電話をしました。

「あのさぁ、スピッツ欲しくない?」

仕事中に何事かと思った母。
しかも、用件は犬が欲しくないかというふざけた話・・・。

「はぁ!?要らないよ!!」

と、当たり前にそっけない返事・・・。

「いやさぁ、私も嫁に行くし、私の変わりにお母さんにスピッツ買ってあげようかと思ってさ」

それでも押す私に母は、「いい、いい、要らない」
とまたもやそっけない返事をして電話を切ってしまった・・・。

私は、ほとんどを母子家庭で生活してきた事もあってか、それとも母とは20歳しか離れていないからか、友達の様な会話になってしまう。
小さい頃から、母は私を育てるのに働きづくめだったし、また、何より若い母だったので、子供の頃はちょっとした自慢でもあった。

再婚したものの、暴力などが原因で伯母の家に避難したり、またもや離婚したりした時も勿論一緒だった。

そんな私達親子も、私の結婚でいよいよ別れの時が迫っていた・・・。

母への感謝の気持ちと、結婚も「もうあんたもいい年なんだから、もらってくれるって言う人には「はい」って言って行くんだよ」とか言ってたわりに、現実的になってくるとグズグズ言い出したりしたので寂しい気持ちもあるのだろうなぁ、何て思い、母が子供の頃飼っていたスピッツの話を思い出し、私の代わりにもなってくれればなぁ・・・。
何てね、私なりに考えての事だったのだけど、あっけなく断られてしまった・・・。

スピッツも、当時はまだ見かける事が少なくてペットショップに問い合わせてみても、あまり良い返事はもらえなかった。
たまたま当時愛読していた「愛犬の友」の広告を見つけ、電話で問い合わせたら、ちょうどスピッツの子犬がいるという事で、思い切って母に言ってみたのですけどねぇ・・・。

しかし・・・。

電話を切って1時間も経っただろうか?

母から電話が・・・。

「あんたがそんな事言うから、欲しくなっちゃった」

こうなれば決定。

早速東京の業者にお願いして生後30日でも我が家では問題なく育てられるので、それくらいの子犬をお願いしたのであります。

一般的にペットショップなどでは、生後90日の子がほとんどですが、そこは元々何十年もワンコと暮らしてる我が家。
祖父の「犬は30日以内にもらって来ないとダメだ」という教えもあり、何とか融通を利かせてもらいました。

そしてやってきたのが「海」。
うみと書いて「かい」と読みます。
男の子だし、夏にやってきたので、うみの様に広い心を持った男らしい子になります様にとの願いでこの名前が付けられました。

その姿は本当に小さくて、真っ白で、天使の様。
怒られるとちょっと上目使いでこちらを見上げる顔なんて本当に可愛い。
お客さんが来て、部屋から出されると、障子越しに「バカ」って言ってる姿が映って可笑しかったし、何より写真に撮られるのが大好きで、カメラを向ければいつもカメラ目線でポーズを決めてました。

実家が弟が家を購入した為に引越しをしてからは、外にいる事も多かったのですが、犬小屋も気に入らないとひっくり返してしまったり・・・。
食事も気に入らないとばら撒いてみたり・・・。

ふせをすると、何故か後ろ足が伸びてたり・・・。

私の代わりだからか、伯父からも
「何だか、とどちゃんに顔が似てるな」何て言われたり・・・。

これまでも色んな子と暮らしてきましたが、彼も負けずに個性的。

ぜひとも赤ちゃんを!!

と思っていたのですが、こちらではスピッツを飼ってる人も少なくて願い叶わず、あっと言う間に10年の歳月が流れていきました。

その海が、昨晩亡くなりました・・・。

私が結婚して今年で11年目。

「とどちゃんの代わりはもう大丈夫」という事なのか・・・。

母が明日で60歳の誕生日を迎えます。

母の何か悪い病気とか、そういうものを持って行ってくれたのか・・・。

突然の死でした・・・。

あまりにも突然だったので、誰も死に目にはあっていません・・・。

また、突然すぎたからか、まだ実感もわかなくて、涙も出ません・・・。

亡骸にも逢いませんでした・・・。

嫁に行った私は、行かない事が彼を安心させるのかな・・・何て思ってしまって・・・。

正直・・・。

代わりなんて言わなきゃ良かった・・・何て事も思います・・・。

10歳・・・。

昔なら寿命と言えば、寿命ですが・・・。

動物は何も言えない分、色んな事を考えさせられます・・・。

でも・・・。

ありがとう。

お疲れ様・・・。

またいつか逢おうね・・・。

って言った方が海も喜ぶかな・・・。

海、本当にありがとうね。

向こうには、先輩ワンコ達が沢山いるからみんなと仲良くね・・・。

お祖父ちゃん、スピッツの海が行きましたよ~!!

お祖父ちゃんもスピッツ大好きだったもんね。

よろしく面倒みてやってね~。

そして・・・。

きっとまたいつか・・・。
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帰省~never forget~

2011-07-10 18:23:37 | 徒然なるままに・・・。
明日で震災から4ヶ月・・・。

あれから何が変わったのか・・・。

何が変わってないのか・・・。

福島の現状。

岩手・宮城の現状・・・。

色んな事があって、色んな思いがある・・・。

三陸の毎年訪れてた道の駅も・・・。

あのホテルも全て波にのまれてしまった・・・。

福島は・・・。

もはや、すぐには行けない・・・。

近くて遠い場所が存在する・・・。

でも、きっと帰ってきて欲しい・・・。

福島を離れた人も・・・。

いつか、必ず、安心して帰ってこれる場所にするように・・・。

福島の五色沼も・・・。

また、あの賑わいを取り戻せる様に・・・。

明菜さんのこの歌は、震災の鎮魂歌にもなる気がします・・・。

そして、福島の歌にも・・・。


帰省~Never Forget~


深い眠りの中 今は遠いあなた
古い愛の歌を とぎれず唄ってた
絶望の淵でも 眠れぬ夜でも
その先の明日を信じ合えたはずなのに

雪を 雪を見たかった
真っ白な雪を 知らない二人

疲れを知らない 時間は駆け足
春と夏を過ぎて その先はない
輝いてたはずの 自由に迷うとき
都会の空の下 鳥は居場所なくしてた

叶わぬ夢 他の誰かじゃなく
今は背中 まだ見せないで
唄い続けてる限り 同じ道を歩いたあなたへ
このかすれた声消えるまで

Ah 夢を愛を唄うの 祈りたい 届けたい人いる限り
せめて今を恥じないで 負けないで生きているだから
同じ夢過ごした日々を忘れない

今夜も眠れず 街は冷たい月
語り合った夢も ぬくもりもない
うつろう昨日は果てしない明日へ
抱きしめた体も凍えてゆくばかり

折れた翼 もとに戻せるなら
二人の夢も また変わるのに
追いかけて行くから いつも微笑んでいたあなたを
この曇った空 晴れるまで

Ah 遠く一人唄うの 雪が降る 誰もいないこの街で
過去じゃなく明日じゃなく 今を唄い続ける限り
その瞳 歩いた道を忘れない

Ah 夢を愛を唄うの 祈りたい 届けたい人いる限り
せめて今を恥じないで 負けないで生きている だから
同じ夢過ごした日々を忘れない






中森明菜 帰省~never forget~
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