ときの備忘録

美貌録、としたいところだがあまりに顰蹙をかいそうなので、物忘れがひどくなってきた現状にあわせてこのタイトル。

それも母心?

2007-03-02 | 砂時計
そのおかげか、しぶちんの上司が、お昼にお寿司をとろう、と言い出した。
どうせなら、出前じゃなくて、カウンターで、とでも言ってくれないところがさすがしぶちん。

さて、せっかくお寿司をとってくれたにも関わらず、言いだしっぺの本人が1時を過ぎても出社してこない。よくあることだが、11時に出る、と言っておきながら2時間も過ぎている。お寿司は当然のことながら、すでに到着し、暖房が効いた部屋で私たちのお腹に収まるのをしゅくしゅくと待っている。
これは、ちょっとおかしいぞ、ということで節子さんが連絡をとる。
なにやらやんごとない用件ですぐには来られないらしい。
二人で先に食べておいてくれ、というのでそうすることに。

すると、何を思ったのか節子さんは近くの100円ショップへ買い物に走った。
買い物の目的は、使い捨てのお弁当パック。
「へぇ。支社長の分をとりおきしてあげるんだ。」
と感心していると、さっさと片っ端から詰め始めた。
私は、ずっとお預けをくらわされ、お腹がぐうぐう鳴っている。
「え!食べないんですか?」と尋ねると
「支社長は帰ってこないから、二人で分けて持って帰ろう。xxくん(息子)も喜ぶで。」という。
はぁ?
咄嗟に意味が飲み込めなかった。
つまり、節子さんは会社で取ったお寿司を、家に持ち帰り自分と息子さんの晩御飯を調達しよう、という算段だったのだ。
出産でお嫁さんが実家に帰っているので、息子さん1号が今、家にいる。
息子さんが帰ってきただけで、食費が跳ね上がったとこぼしていた。
そんな節子さんに、このお寿司は豪華ディナーなのである。
かっぱと、鉄火巻き、卵、いかというしょぼくれたすしネタのものをいくつか残して、パックにつめ終えた節子さん。
かなり満足げに
「さ。これを二人で食べよう。」
と、わずかばかりのお寿司を食べることを促す。
せっかくのお寿司が、冷蔵庫に格納され、寿司飯はベーター化してぼそぼそになっていく。
こんなの夜に食べても、ちっとも美味しくないよなぁ、と思いつつ若輩者の私は従うしかない。
節子「ふふ、息子に今晩は御寿司やから、はよ帰っておいで。とメールしといたわ。あの子も倹約家やから、長いことおすしなんか食べてないやろうしな。」と嬉しそう。
それなら、ぼそぼそになったご飯のおすしじゃなくて、二人で家で御寿司をとるなり、食べに行くなりしたほうが、美味しい御すしが食べれるじゃないですか!
という言葉は飲み込んだ。
節子さんにとって、「タダ」で握りずしが食べられることがとっても幸せな、ラッキーなことだということがわかっているので。

私は、節子さんに比べると、薄情な母親なのだろう。
御寿司を見たときに
「ああ、これを息子に食べさせてやれば、きっと喜ぶだろう。」
なんてことは微塵も浮かばなかった。
冷蔵庫に仕舞われる御寿司を、恨めしげに見ていたのだから。
美味しいうちに食べないと、もったいないのにな。と。

本当に、節子さんの心持にはびっくりすることが多すぎる。

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4 コメント

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面白い… (マーブリ)
2007-03-02 22:47:28
息子にとは…微塵も思わなかった、に笑ってしまいました。一人息子さんだとお母さんがべったりのケースも多いと思うのですが、CITROENさんのお宅はさっぱりしていますね。

前の記事になりますが私もいしだあゆみさんのセンス好きです。シックなのに華やかさもありますよね。
でもなぜかあの痛々しい首を出すファッションが多いですよね。
せっかく華奢なのだから、髪にボリュームをだしたり、首の詰まった服やギャザー、パステルカラー、太目の人にはまねできないおしゃれをすればよいのに~と思います。

宮沢りえさんのおだしのCM、こはるさんの衣装は痩せすぎな体型をいかしていますよね。前にも書いたかもしれないけど、いつも羨ましく見ています。あんなたっぷりのギャザースカートや横じまのスパッツ、着られるくらい痩せてみたいものです(一生無理)
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私も、絶対無理。 (CITROEN)
2007-03-02 23:37:54
マーブリさん、こんばんは。
薄情な、一人息子の母でございます(笑)
節子さんは、いくつになっても、どんなときでも家族がまず第一に頭に浮かぶようで、すごいなぁ、と感心します。
我が家は(というより、私は)、息子のことなど一歩外に出るとすっかり忘れていますね。
息子といえど、別の人間という感覚でしょうか。

いしだあゆみさんに限らず、年齢を経た女性は首筋をある程度カムフラージュしないといけないそうですね。
アクセサリーも華奢なものではなく、ボリュームのあるものをつけるとか。
ドレープがたくさん入った首筋から視線をそらすためだそうです。
りえちゃんも、あゆみさんみたいになってしまうのでは、と危惧しているのです。
いくら華奢な体つきが魅力といっても、ものには限度がありますよね。
私のお腹周りにもほどがある!といいたくなります
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おすしを持ち帰った反応は? (EKO)
2007-03-03 13:19:49
ぜひ、その続きのお話が伺いたいです。

さて、↑を読んでいて、おかしくなってでてきました。
というのも、私は子どもの頃、家族の数だけない食べ物は「食べても良いけど、証拠隠滅すること」となんとなく母に教育されていました。(笑)
親子でバッサリ系って感じでしょうか。(再笑)
これは正規の食事ではなく、たまたまあるオヤツ系ものが対象ですが。
何かあったら食べても良い、ただ、そこで包み紙とかをそのまま残しておくと後で絶対もめるタネになるのも想像がつきます。
ゴミまで捨てれば初めから無かった事と同じなので意味の無い怒りが発生せずに家族円満。という訳です。
平和第一主義?
その包み紙は人目に触れないようにゴミ箱のちょっと奥の方に押し込めばOKです。
誰かを仲間はずれにするのではなく、皆でそれを守ればお互いに怒らないようなシステムが出来上がっていたので、我が家的には良いシステムでした。

ところが・・・短大の友だちで大学生になったその時でも「小さなお菓子が1つしかなくても、必ず半分弟にとっておく」という人がいまいした。
彼女の家庭はそうして思いやる方針だったのでしょうねー。
彼女が万が一ウチみたいな所に養女に来たらショックの連続でしょうね。

それからいしだあゆみさんは私がすごく小さい時大スキだったらしいのです。
ブルーライトヨコハマの頃。
自分は覚えていないのですが、ドレスとかに憧れた?
今思うと渋いのですが、この頃のアイドル的な人は誰だったのでしょう。男性ならフォーリーブスとかの時代ですね。
小学校のときはピンクレディー、キャンディーズ、ベストテンとかですが、そのちょっと前です。
「いもたこ」みていないので、その現在の痛々しさが良く解りませんが。


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ぷはは! (CITROEN)
2007-03-03 22:51:45
EKOさん、こんばんは。
EKOさんの気風のよさはお母様譲りということでしょうか?
でも、そういうの兄弟が多い家では暗黙の了解でありましたよね。我が家でもそうだったような・・・
EKOさんの短大時代のおともだちは、ひょっとしてクリスチャンだったとか?
私もそういうしつけをされて育っていたら、息子のために、と持ち帰ることにためらいはなかったかもしれません(爆)

せっちー家では、その日の夜、親子二人でしみじみと
「おいしいねぇ。」と感動して、舌鼓をうったそうです。(涙)

いしだあゆみさん、ほんとうに痛々しいです。
でも、それが彼女の魅力なのかもしれないですね。
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