私は東南アジア系

どうも、具合が悪い。
妙に髪が重くて、それでいてぱさついた感じがする。
洗い上がりがそれを如実にしめしていて、針金の髪の毛のごとく、毛が立ったままになったり、タオルで巻いたらそのままの形になったり。
乾かしていても、指通りが悪くて、なんだか気分が悪かった。

すると、いつも行く美容室のスタイリストさんが、すぐさま気がついた。
「シャンプー、変えたでしょう？」と。
美容室ジプシーにピリオドを打ち、このスタイリストさんにお願いしてもう、５年になる。
さすがにプロだわ、と妙に感心しつつ
かくかくしかじかと、ＣＭに惹かれてシャンプーを変えたのだと告白する。
「そのシャンプーで、髪質が悪い方に変わったお客さんに出会ったのは、私これで４人目ですよ。」という。
このスタイリストさんは、お世辞は絶対言わないし、無駄なセールスもしない。
美容室でよく遭遇するのは、シャンプー類の売り込みとカラリング、パーマのセールス。
そういう類を一切彼女はしない。
だから、このシャンプーで髪質が悪変したという話は嘘ではないのだろう。

ＣＭにでている美女たちは、私とはほど遠い見目形。
やっぱり私はアジエンス。東南アジア系の顔かたちと髪質なのだろう。
さて、このボトルにいっぱいのシャンプーとリンス、どうして処分したものか。
セーターでも洗ってみようか。
でも、きっとウールの原毛のようなじっとりした感じに洗い上がりそうで試す勇気もわかない。