ときの備忘録

美貌録、としたいところだがあまりに顰蹙をかいそうなので、物忘れがひどくなってきた現状にあわせてこのタイトル。

アイコンタクト

2012-06-18 | 砂時計
私が大きな車を乗りこなせないこともあって、週末の買い物はたいてい夫と二人。
大方は、その日の夕食の材料を買いに出かける。
二人で、メニューを決め、それに見合う材料を選ぶ。
来客でもない限り、そんなに凝ったメニューを作ることもなく、素材本来の持ち味で味わうメニューがほとんどだ。
そんなとき、威力を発揮するのが夫の選別眼。
先日も、野菜の棚からとうもろこしを見つけてきた。
見ると、値引きのシールがついている。
野菜嫌いの夫が、野菜を持ってくるのはよっぽどのことである。
私「どないしたん?」
夫「このとうもろこしが“こうて(買うて)こうて(買うて)”と訴えてたんや。」
という。
まぁ、このスーパー自体がきちんとした商品を仕入れているから、値引きになっているものでもそうひどいこともないだろう、とお買い上げ。

軽く塩茹でしてかじると、甘くみずみずしいとうもろこしの汁がほとばしる。
「んまーい!」と私
「な?ウマイやろ?
あのとき、前を通ったら、このとうもろこしが“こうて、こうて”ってゆーとってんわ。」と自信たっぷりに言う夫。

彼と商品との間に交わされるアイコンタクトは、本物かもしれない。
今までにも、何度もこのせりふを聞いてきた。
そしてはずしたことは、ない。
今の車を買うときも、ネットの中古車市場で見つけてきて、一度も試乗することもなく手に入れた。
それも世の中の大方の人が、手を出すことのない中古のフランス車。
業者の人でさえ、びっくりしたほど。
それでも、大きな問題もなく5年つきあっている。

何か秘訣はあるのか?とたずねても、それは彼にしかわからない。
ものたちが送ってくるビームを感じられるかどうかだけ。
私が布を買うときも、これからはアイコンタクトをとってみよう。
少しは無駄な買い物が減るかもしれない。

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2 コメント

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Unknown (EKO)
2012-06-24 11:24:52
うちの夫は仕事とゴルフとその他の趣味とで結婚当初からあまり家にいない人でして、必要に迫られ私は実家では必要無かった車を乗りこなすようになり、運転範囲が広がり、さらに夫の手を借りずに日常過ごせてしまうようになり、いつかわからない夫の休日を待たずに必要な家の中の事もやるようになり・・・強く逞しくなる妻。
ですので、citroenさんのように夫に手を借りないと出来ない事を残しておくのも円満のきっかけになると強く思います。
ただ、あまりに夫が自由すぎるので最近はいろいろやらずに残しておくようにしつつあります。
隣には夫の父親も住んでいるので、家や家族の世話をしてもらえるように駆け引きです。

“こうて(買うて)こうて(買うて)”と訴えてたんや
って関東の私にとってかわいらしいご主人の関西弁だなぁと微笑ましいです。
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Unknown (CITROEN)
2012-06-24 20:37:13
気付くと夫への依存度が高すぎて、
「いかん!いかん!」
と、反省はするのですが、なにより楽ちんなのでついつい・・
私が車を運転するのは、車検の代車で軽自動車が来たときくらい・・
このままいくと、免許証が身分証明書のためのものにしかならないのでは。。と危惧しています。
EKOさんのようにぱしぱしと切り盛りしてくれる奥さんがいると、ご主人は羽を伸ばすでしょうね~・・
その分きっと退職後は、大事にしてくださいますって。
まぁ、駆け引きって大事かもしれないですね。
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