夢枕

普段、まったく夢を見ない夫が何日か前に急にこんなことを言い出した。
「きのう、変な夢をみたわ。死んだ親父が出てきて“ｘｘ（孫の名）は、ちゃんと勉強やってるか”って聞きよってん。なんか、会いたいって言うてるみたいやから、ちょっとだけ帰ることにするわ。」と。
今年は、子どもの受験もあるので、絶対に帰らない、と言っていた夫が、である。
私は、姑のこともあるし、ちょっとだけでも帰って上げたほうがいいのじゃないか、と勧めていたが、夫自身が母親との生活を何日間か経験して、どうも辟易としてしまったらしい。
姑は、といえば舅への思いを残すことなく、新しい自分の生活を十分にエンジョイしている。
今ここで、中途半端に一泊だけの帰省をされても、かえって後に寂しさが募るから結構だ、と断られた。
が、ここへきてそんな夢を見てしまったので、何が何でも帰るから、と夫が言い出した。
まぁ、はなから私はそのつもりでいたんだし、別にかまわないのだけれど。
それにしても、本当に全くと言っていいほど夢を見ない彼が、夢をみてそれを覚えているなんてことは全くない。だから、今回は好きにさせてあげよう。

奈良の事件の誘拐犯人が逮捕された。
事件があった辺りの住民の方たちは、これで心安らかにお正月を迎えられることだろう。
だが、なんだか後味の悪い事件だったと思う。
こういった歪んだ性の被害者が、後を絶たないということが本当に気分が悪い。
災いの多かった今年、最後の最後まで、すっきりとは終わらない一年だったと思う。

こんどブログを記すのは、新年。
気持ち新たに、希望に満ちた、穏やかな一年を迎えたいものだと心から願う。