夜ご飯にパン

朝ドラで晩ご飯に、四角い食パンを食べていた。
シチュエーションとしては、こうである。

ヒロイン瞳は、下町で祖父と暮らしている。
もらい物のシチュー（たぶんビーフシチュー）を、お椀に（！）よそって食べている。
洋メニューなので、サラダも用意されている。
おじいちゃんが世帯主なのでご飯なのか、と思えば生食パンなのである。
給食じゃあるまいに、焼いてもいない生の四角い食パンを添えて食べている。
いくら下町を象徴したいからって、それはないっしょ！
と、画面に向かって吠えてしまった。
東京の地理はわからないが、月島ってところから自転車を走らせれば、フランスパンくらいどこでも売ってるんじゃないのだろうか。
散歩している場面では、ウォーターフロント開発で建てられたとおぼしき高層マンション群が見えている。
そういうマンションがあれば、必ずやパン屋の１軒や２軒はあるはず。
小道具さん、それはあんまりなんじゃない・・

そんな話を節子さんとしていると
「えっ！晩ご飯に、自分とこ、パンを食べるの？」
と驚かれた。
我が家では月に最低２回は晩ご飯にパンが出る。
「パンは、朝かお昼に食べるものだと思ってた。なんで夜にパンなの？」
と聞かれ、反対にびっくりしてしまった私である。

なんでって。
別にお洒落だとか、気分だとかそんなことを言うつもりはないが。
夫が晩酌をするので、洋風メニューだとワイン、ワインだとパン、という公式でパンになっている。
もっとも洋食なら必ずパン、というわけでもないのだが。
きっと家族全員がパンが好きなんだと思う。
メニューを決めるより先に
「そろそろパンが食べたいな。明日の晩はパンにしよう」
ってことで、パンメニューになることが多い。

晩ご飯にパンを食べるっていうのは珍しいことなんだろうか。
まわりの家庭でも晩ご飯にパンを食べるというのはかなり珍しいことらしい。
もっとも、子どもが主体だったり、おじいちゃんおばあちゃんが同居している家庭では、どうしてもご飯になるのだろうけど。
また、男の人がパン嫌い、というのも少なくないようだ。

非国民と呼ばれようとも、我が家は夜にパンを食べる。
四角い生食パンはご遠慮したいけれど。