日本自閉症スペクトラム学会の機関誌「自閉症スペクトラム研究」に論文が掲載されることになりました。関係者の皆様に感謝申し上げます。
タイトル:特別支援学級在籍児童に対する算数における「任意単位による比較」の指導実践―四角形のカードを用いた広さの比較訓練の効果および社会的妥当性の検討
知的障害児は眼科的疾患を併発しやすいことがこれまでに報告されています。しかしながら、大きさの恒常性に関する知覚はそれほど深刻な障害を伴ってケースも多いです。にも関わらず、教育界では量感の指導に難儀しているケースが多々あります。実はこれ、指導法がイマイチなことが。
小学校でよくある指導手続きは
長さの見当づけ、測定、フィードバックという三段階。しかしながらこれだけだと物の長さではなく、末端位置の定規の数字だけを注視・弁別して反応できてしまう。
そこで、離散試行訓練にて相対的な量の比較課題を扱い、分離量をフィードバックすることによる連続量の比較選択行動の獲得を図りました。
効果量の指標としてPANDとNAPを使っているところもミソです。