甥っ子と始めた書道も、2年目に入りまして、
目下、漢詩 「春眠不覚暁 処処聞啼鳥 夜来風雨声 花落知多少」
昨年12月から練習を重ね、現在 化粧和紙にて清書に取り組んでいます。
10cm*12cm 四方に、小筆で書きます。
日々練習していますが、成長期と緩慢期が交互に訪れ、スランプに陥ったとき、
先生から「気分転換に どう?」と渡された和歌
「田子の浦にうちいでて見れば白妙の 富士の高嶺に雪はふりつつ 」
これも同時進行で練習し、現在 短冊に清書しています。
ある日曜日、練習を中断して、夫のために昼ごはんを用意した後、再開しますと・・・
墨の具合が悪くなり、連動して筆も変になり、こんなことになるものか・・・と驚きました
そこから諸問題が起きて、筆、下敷き、墨、硯、お道具の全てが気になりだし、
やはり、学生の頃、考えなしに使っていた道具では、いけないのでは・・・・?と疑念が湧きました。
丁度タイミング良く、夫の長姉が訪問し、義姉は長年書に親しんでおり、
「小筆を仕入れたから」と、5本も分けてくださり、お道具について、様々な助言をいただきました。
早速、意気揚々と頂いた小筆を用いますと、、、、、残念なことに、腰が弱くて、私には合いません。
しかし、「道具には こだわるべきで、自分の筆を探さないといけない」と理解しましたので、
意を決して、神田司町の「栄豊斎」の戸を敲きました。
このお店、日本橋三越に行く途中にあり、以前より気になる存在でしたが、
門構からして、いかにも老舗の専門店の風格で、敷居が高く感じられ、躊躇していましたが、
気合を入れて「こんにちは~、筆を見にきました~」とご挨拶して入りましたが、お昼時のためか、誰もいません。
奥行きのある店の片壁一面は全て、筆。圧倒されます。
白髪交じりのダンディーな男性が、「何をお探しですか?」 と近づきます。
「小筆を」と申しますと、
「何を書いていますか?」と問われ「漢詩と和歌です。」と答え
「漢字は何文字?」と質問され 「20字です。」と応え、
「何に書いているの?」 「半紙で練習して、化粧和紙で清書しています」
何やら技量を問われているようで・・・、答えと同時に 汗が出ます。
義姉から、羊の毛の筆をいただいたが、自分に合わず、これまでタヌキの毛の筆を使っていた、
と事情を説明しますと、「イタチ、しかも国産を勧めます。」
羊は柔らかく、タヌキは強く、イタチがほどよい腰、弾力だそうです。
国産と中国産、各メーカー全種を取り揃えているようで、その中から
穂先の太さ、長さ、持ち手の太さを見て、これまで使ってきたものと比較して、2本選び出しました。
お次は、墨。「きめ細かく、なめらかな墨であること。」と希望を伝えると、
店員は「では、これ。」私「それにします。」
引き続き「硯も探しています。」と申しますと、
店員は目を輝かして「筆、墨、どんなに良くても、硯が駄目だと、活きないからね、重要だよ。これを勧めます。」
さすがに値が張るので、念のため対比となる他の候補の説明も受けて、「お勧めの、これにします。」
更に、「フェルトはありますか?」
「下敷きなら、2mm、3mm厚があり、大きさは・・・」と、希望のサイズを出してくれます。
「半紙をしまうものは、ありますか?」
最初のプラ製には、首を横に振り「他には?」、それならと、化粧和紙で装丁された紙入れ数種を出され、
私が装丁の柄を選びますと、店員も「趣味がいいです」と頷きます。
以上、お会計の段、レジにいる店員に、ロマンス・グレーの店員が金額を指示します。
「これとこれ、3割引。・・・・いや、全部3割引きにしてあげて! 若くてきれいな人には、割り引くよ~。
店には、おばさんか、おばあちゃんしか来ないしね~」
「私も、十分、おばちゃんですよ。」と笑いながらうつむきますと、二人の店員は「えっつ!?」という顔でこちらを見ます。
最後に、一緒に選別してくださったことにお礼を告げて、「次回もまた、教えてください」とお願いしますと、
「いつも店にいるわけじゃ、ないんだ。暇な時、顔出しているんだけど。でも、また、応対しますよ。」
もしかして、かのロマンスグレーさんは、店員さんではなく、社長さんなのかもしれませんね。
3割引きは大きいです! 「若くて綺麗」という褒め言葉で、すっかり気を良くした私、
これからも、このお店に通うことでしょう~
目下、漢詩 「春眠不覚暁 処処聞啼鳥 夜来風雨声 花落知多少」
昨年12月から練習を重ね、現在 化粧和紙にて清書に取り組んでいます。
10cm*12cm 四方に、小筆で書きます。
日々練習していますが、成長期と緩慢期が交互に訪れ、スランプに陥ったとき、
先生から「気分転換に どう?」と渡された和歌
「田子の浦にうちいでて見れば白妙の 富士の高嶺に雪はふりつつ 」
これも同時進行で練習し、現在 短冊に清書しています。
ある日曜日、練習を中断して、夫のために昼ごはんを用意した後、再開しますと・・・
墨の具合が悪くなり、連動して筆も変になり、こんなことになるものか・・・と驚きました
そこから諸問題が起きて、筆、下敷き、墨、硯、お道具の全てが気になりだし、
やはり、学生の頃、考えなしに使っていた道具では、いけないのでは・・・・?と疑念が湧きました。
丁度タイミング良く、夫の長姉が訪問し、義姉は長年書に親しんでおり、
「小筆を仕入れたから」と、5本も分けてくださり、お道具について、様々な助言をいただきました。
早速、意気揚々と頂いた小筆を用いますと、、、、、残念なことに、腰が弱くて、私には合いません。
しかし、「道具には こだわるべきで、自分の筆を探さないといけない」と理解しましたので、
意を決して、神田司町の「栄豊斎」の戸を敲きました。
このお店、日本橋三越に行く途中にあり、以前より気になる存在でしたが、
門構からして、いかにも老舗の専門店の風格で、敷居が高く感じられ、躊躇していましたが、
気合を入れて「こんにちは~、筆を見にきました~」とご挨拶して入りましたが、お昼時のためか、誰もいません。
奥行きのある店の片壁一面は全て、筆。圧倒されます。
白髪交じりのダンディーな男性が、「何をお探しですか?」 と近づきます。
「小筆を」と申しますと、
「何を書いていますか?」と問われ「漢詩と和歌です。」と答え
「漢字は何文字?」と質問され 「20字です。」と応え、
「何に書いているの?」 「半紙で練習して、化粧和紙で清書しています」
何やら技量を問われているようで・・・、答えと同時に 汗が出ます。
義姉から、羊の毛の筆をいただいたが、自分に合わず、これまでタヌキの毛の筆を使っていた、
と事情を説明しますと、「イタチ、しかも国産を勧めます。」
羊は柔らかく、タヌキは強く、イタチがほどよい腰、弾力だそうです。
国産と中国産、各メーカー全種を取り揃えているようで、その中から
穂先の太さ、長さ、持ち手の太さを見て、これまで使ってきたものと比較して、2本選び出しました。
お次は、墨。「きめ細かく、なめらかな墨であること。」と希望を伝えると、
店員は「では、これ。」私「それにします。」
引き続き「硯も探しています。」と申しますと、
店員は目を輝かして「筆、墨、どんなに良くても、硯が駄目だと、活きないからね、重要だよ。これを勧めます。」
さすがに値が張るので、念のため対比となる他の候補の説明も受けて、「お勧めの、これにします。」
更に、「フェルトはありますか?」
「下敷きなら、2mm、3mm厚があり、大きさは・・・」と、希望のサイズを出してくれます。
「半紙をしまうものは、ありますか?」
最初のプラ製には、首を横に振り「他には?」、それならと、化粧和紙で装丁された紙入れ数種を出され、
私が装丁の柄を選びますと、店員も「趣味がいいです」と頷きます。
以上、お会計の段、レジにいる店員に、ロマンス・グレーの店員が金額を指示します。
「これとこれ、3割引。・・・・いや、全部3割引きにしてあげて! 若くてきれいな人には、割り引くよ~。
店には、おばさんか、おばあちゃんしか来ないしね~」
「私も、十分、おばちゃんですよ。」と笑いながらうつむきますと、二人の店員は「えっつ!?」という顔でこちらを見ます。
最後に、一緒に選別してくださったことにお礼を告げて、「次回もまた、教えてください」とお願いしますと、
「いつも店にいるわけじゃ、ないんだ。暇な時、顔出しているんだけど。でも、また、応対しますよ。」
もしかして、かのロマンスグレーさんは、店員さんではなく、社長さんなのかもしれませんね。
3割引きは大きいです! 「若くて綺麗」という褒め言葉で、すっかり気を良くした私、
これからも、このお店に通うことでしょう~