例えば、湾岸戦争でのクェートと同じで、ウクライナは単独で戦線を維持できる訳ではない。NATO諸国の支援が無ければ継続できないのは事実でしょう。しかし、主戦を継続する限り、その支援を消費し続けるし、NATO諸国も何れ消耗する。
学者を始め、主戦論を掲げる人は着地点を考えてるのだろうか?
ウクライナ紛争は何れかの段階で手打ちにならざるを得ないでしょう。主戦論者は理解してるのだろうか?
プーチンが、国連加盟国に課される『紛争の平和的解決義務』を無視したのだから、一方的に悪いのは言うまでもないが、しかし支持率が下がった後のゼレンスキー氏の言動も誘発してないとは言えない。ただ、これは個人の確証バイアスに左右される所で結果は『モグラ叩き』にしかならないんです。何故なら、双方が『自分の意見だけが正しい』と盲信してるから。
まず、一部の有識者が陥ってるが、ウクライナ紛争は既に「『プーチンが悪義で!! ゼレンスキーは正義だ!!』いや『どっちもどっちだ!』」などと言うレベルの低い段階の話では無いんです。
ソ連時代や、更新前の前時代的な兵器が尽きれば、今度は新たに作り出した先進的は兵器を支援せざるを得なくなる。NATO諸国は何れ【支援疲れ】、また【支援の限界】に陥ります。
小泉悠氏も指摘してるが、どんどん支援することは可能だとしながらも、その結果、ロシア軍を駆逐して行き、東部を次々開放して2月24日のラインまで押し戻すことが現実味を帯びてきた時に、ロシアの核使用も現実味を帯びて来ると言うジレンマが存在するんです。
また、イギリスの首相候補に、リシ・スナクが取り沙汰され始めてる。スナクが首相に成れば費用削減を念頭にウクライナ支援を絞り始めるでしょう。そうなれば、ドイツ・フランスが中心になって、EUも支援絞り込みに動くかもしれない。
確かにバイデン政権は前のめりだから、物理的に支援を続ける事は可能かもしれないが、その先にあるのは核使用の現実味。
あれだけ第三次世界大戦を恐れていたのだから、何れ『手打ち』にするよう、ウクライナに打診し始めるでしょう。
『どっちもどっち』バッシングをしていれば楽だが、しかし、日本の専門家も本懐を思い出し、何がWin-Winなのか見解を出すべきです。