ナンピン買いの誘惑をいかに断ち、損切りを実行できるか。 人間心理からすると非常に難しいが、周りの稼いでいるトレーダーたちの話を聞くと、ほぼみんなが同じことを言う。 儲けているトレーダーほど損切りがうまい。 たとえば、9回連続で損切りをくりかえし、10回目に9回分の損失の何倍も稼ぐというパターンが多いようだ。 一万円損切り、一万円損切り・・・一万円損切り、そして三十万円儲ける。 みたいな感じかな。
商売でも投資でも、儲けようと思ったら成長株に投資するのが原則。 言われると当たり前だが、なかなか実行できない。 塩漬けは確かに売買時期をコントロールする有益なやり方ではあるが、同時に他の成長株への投資機会を無くしている。 貢いだ女に未練が残るのはしかたないが、見切って損切りする。 そして、別の人に投資した方が、成功確率は高くなるのだが・・・。 この見極めが一番むずかしい。
『はやぶさ』の川口淳一郎教授も、プロジェクトを成功させるためには、『忍耐と見切りの良さ』のバランスが一番重要だと語っている。
だから、塩漬け投資を一切やらない、というのもありえない。 各自いろいろ経験しながらバランスを決めていくしかないと思うが、私は塩漬け投資の上限を投資額(もちろん余剰資金)の3割から4割ぐらいに設定している(これでも多いかもしれない)。
塩漬け投資にはまる人に共通しているのは、まじめで、浮気、二股などしたことがないような人に多いようだ。 女性関係ではお勧めしないが、投資では常に浮気、二股三股を実践しなければいけない(いわゆるリスク分散投資)。 さらに、投資している銘柄以外も常にチェックを怠らず、良い獲物がいたら、ためらわず損切りして乗り換えることを強く勧める。
あと、余剰資金の中の余剰資金も重要。 たとえば、余剰資金100万円を投資に使う場合、20万円くらいは現金で保有しておくこと。 もちろん、余剰資金だから生活費に回すことは考えていない。 あくまでも、超非常用の資金と安心感を得るため。
私もこれで一度救われた。 3・11の前、日経225ETFを持っていたのだが、ご存じのように震災後暴落した。 ほぼ底値の8,500円でナンピン買いし、10,000円で売却して結果として損失をゼロに持っていけた。 もしナンピン買いをしていなかったら確実に損失を出していた。 ただし、日経のETFだからこんなことができる。 日本航空や東京電力のナンピン買いでほとんど全滅した人もいるから、超非常用のナンピン買いは、日経ETFぐらい紙屑リスクの少ない投資対象だけに絞ること。
逆に、運良く仕手株を見つけた時にも使える。 仕手暴騰株は三日、四日ぐらいは急上昇する。 運良く二日目ぐらいに見つけた時には買って次の日にでも売る。 そして、デフレの今、現金保有はやはり安心感がある。
明日からまた談合ブレストに戻りたいと思います。 おやすみなさい。
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