ここ10数年、日本の国家権力の行使対象を見ていると、強い厄介な相手を避け、弱い御しやすい相手だけを厳しく取り締まっている気がしてならない。
一番記憶に新しいのは、尖閣諸島での中国漁船体当たり事件である。 公務執行妨害、領海侵犯を行った犯罪者を、政府は地方検察局に責任を押し付けて無罪放免にしてしまった。 また、国際環境テロリスト・シーシェパードの捕鯨調査、イルカ漁妨害活動でも、実に寛大な処置をして . . . 本文を読む
連日猛暑が続いていますが、皆さん体調管理は大丈夫でしょうか。 ここ数日暑くて寝不足です。 3時過ぎに寝入って、5時起きは結構きついですね。
戦う意思も能力も失くした者をいたぶるのは、卑怯だけでなく卑怯卑劣と呼んだ方がイメージが正確だと思うので、昨今のいじめは卑怯卑劣と呼ぶことにする。
自己保身は臆病の卵だが、臆病が必ず卑怯卑劣になるわけではない。 臆病でも心優しい人はたくさんいる。 臆病が卑怯 . . . 本文を読む
敗戦とともに武士道はごみ箱に捨てられてしまった。
サムライにとって、もっとも忌むべき行為は卑怯であった。 卑怯の最たるものは、無抵抗者をいたぶることである。 世間では、多勢をもって少を攻めるを卑怯とみなす言論も多いが、それは違う。 多勢を持って少を攻めるは、兵法戦略の一つであっても、卑怯とは異なる。 古今東西、勢力均衡で戦われた戦などほとんど皆無だろう。 少数者にも戦う意思と能力があれば、勢力の . . . 本文を読む
前々回のリフレ派と反リフレ派二つのモデルでは、インフレ・デフレを考えるときに重要な要因をひとつ省略しています。 それは『貨幣の流通速度』というものです。 貨幣の流通速度とは、貨幣が一定期間内にどれだけ多くの人手を渡っているか、を表す尺度です。 一般に市場で取引されるモノの価格合計は、『モノの単価×モノの数量=貨幣の数量×貨幣の流通速度』のようにあらわされます(ただし、あくま . . . 本文を読む
『経済成長=民間支出+政府支出+輸出―輸入』というのが、基本的なマクロ経済学の方程式ですが、実際の経済は、もちろんこれよりはるかに複雑なので、もっともっと複雑になります。 しかし、どんなに複雑なモデルでも、作るのは人間です。 モデルの定性的関係は論理的に作れても、定量的関係は感覚に左右されます。
シュミレーション・モデルを作った経験のない人にはちょっと分かり難いかもしれませんが、私の経験(東京 . . . 本文を読む
非常に単純、かつ、貨幣錯覚があるモデルで考えると、リフレ派(万札をもっと刷れ)の主張が正しい。
当初、マネー100円、モノ100個(単価1円)の国がありました。 貿易はしていません。 次に、中央銀行がお金を刷って、マネーを二倍の200円にしました。 このとき、生産能力が破壊されていて、モノを増やすことが出来ず100個のままだと、単価は二倍の2円になるはずです。 敗戦後の日本はまさにこの状態でした . . . 本文を読む
超入門(その3)に頂いたコメント;『万札印刷』に対する返答を今日は書きます。
私も基本的にその通りだと思います。
ところが、反リフレ派の人たちの中には、『そんなことをしたらハイパー・インフレになる』と、デフレまっただ中にインフレ(しかも、ハイパー)の心配をする人がいっぱいいるから本当に不思議です。 低体温症の患者を温めようとしたら、熱中症になったらどうすると心配するようなものです。 適切なと . . . 本文を読む
経済学の時空間無限定が、貨幣錯覚に対して相反する認識(ある、ない)を可能にした。 そして、リフレ派と反リフレ派、それぞれが自身に都合のよい部分をつまみ食い的に解釈し、双方真逆の主張が存在しても矛盾しないという、おかしなことになっている。 それでは、理系並みに厳しく限定すればよいかとなると、そうは問屋がおろさないから難しい。
文系諸学が、理系のように厳しい時空間限定を行わない、そして同時に行えな . . . 本文を読む
人間は自分に都合のよい理論に飛びつく。 論理性や合理性に納得した理論を選択するのではなく、二つのカンジョウ(損得勘定と好悪の感情)が喜ぶ理論を人は支持する。
大学院にいた時、東大、早慶、さらにはアメリカ、インド、中国からの留学生も交えて、相続税の可否を議論したことがある。 議論の参加者は間違いなく平均以上のIQたちだったのだが・・・。
最初、日本人の学生たちで議論をしていた。 意見は二つに割れ . . . 本文を読む
リフレ派と反リフレ派の見解の相違は、『貨幣錯覚』に対する認識の違いが大きな原因である。 貨幣錯覚は存在する、と考えている人が一般的にリフレ派。 貨幣錯覚は存在しない、と考えている人は反リフレ派に多い。
貨幣錯覚とは、その名の通り『(名目=額面価格)貨幣に対する錯覚』のことである。 談合ブレスト(その17)で名目と実質の話をしたように、実際の経済では、インフレやデフレによって、貨幣自体の価値が変動 . . . 本文を読む
そして、時空間を限定している時には矛盾する話も、限定がないと矛盾しなくなる。
たとえば、一般の経済学で需要と供給が一致すると言えるのも、時間と空間(対象)を無視しているからだ(分析対象を絞りに絞り込んだ超ミクロ経済学は除く。やはり限定は重要です)。 時空間(対象)を無視すれば、『今日、東京のタクシーの需要と供給は一致している』ということと、『先月ニューヨークのタクシーの供給と今日東京のバスの需要 . . . 本文を読む
なぜ、(経済)学者によって言うことがマチマチなのか?
このように感じるの人は多いと思う。 現在の『リフレ派』対『反リフレ派』の言い分など典型的なものではないか。 リフレ派は、デフレ脱却のためには日銀が万札をどんどん刷るべきだと主張する。 一方、反リフレ派は、そんなことをやっても効果がない、あるいはもう十分に刷っているとか、ハイパーインフレになるなどと主張する。 いつまでたっても堂々巡りの言い争い . . . 本文を読む
『性善説でも、性悪説でもない。あえて言うなら性弱説』。 京セラの稲盛会長の言葉である。 人間は悪の部分も善の部分も持っている。 ただ、確実に言えることは、人間は弱いものだ。 悪を誘引する環境では悪が頭を出し、善を導く環境では善をおこなう。 だから制度設計は、人間の悪を押さえ善を誘導するものにしなければいけない。
京セラの監査法人にいた公認会計士から聞いた話だが、社員数十名の時から、京セラでは経 . . . 本文を読む
米、ウナギ輸出入規制を検討 国際取引「保護が必要」(朝日新聞) - goo ニュース
こんなのが目に入ったので一言。 クジラ、マグロ、イルカ。そして今度はウナギ。 日本の伝統的食文化を枯らして、アメリカ産で餌付けする。 アメリカの食糧戦略の片棒担ぐ文系エリート(マスコミ、識者)もいい加減にしろ。 国際会議で頑張っているのも農水省の理系官僚で、文系官僚はただの翻訳係にすぎない。
さて、冷戦体制は . . . 本文を読む
長引く苦境は、日本人一人ひとりの資質や努力よりも、制度の欠陥にあると私は考えている。 それは公的組織、とくにその中でも、文系エリートが関係する組織が問題だと思う。 日本人の勤勉性、誠実さ、協調性が世界一であることは、このたびの大震災でも証明されている。
談合ブレスト(特別編その3)でも書いたように、理系エリートの国際競争力は、今でも世界一流である。 文系と違い、数学という共通言語および時空間の限 . . . 本文を読む