永崎士道の建設業徒然なるままに、時々国防とグルメも

主に建設業の話題を書きたい。
私自身建設会社の社長だったので、
業者贔屓の発言も大目に見てください。

建設業と『労働力の自由化』

2013-07-04 | 組織論
今日、参院選が告示された。 アベノミクスの是非を問う選挙だ。 金融及び各種規制の緩和が対内的経済政策だとすれば、対外はTPPである。 このセットでアベノミクスが完成する。 TPPはおそろしく範囲の広い協定だ。 自民、維新は賛成、民主、社民、共産は反対を唱えているが、一律に賛成、反対を表明できるしろものではない。 私は原則論として賛成だが、絶対反対なのが、『労働力の自由化』つまり『移民労働者の解禁 . . . 本文を読む
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司法試験を輸出しよう(その1)!

2013-06-19 | 組織論
島根大が、国立で初めて法科大学院の募集を停止『http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130617-00000565-san-soci』、 さらに、政府検討会議は、司法試験3千人合格目標を撤廃した『http://dailynews.yahoo.co.jp/fc/domestic/judical_reform/?1371633130』。 合格者を増やしたのに需要が伸 . . . 本文を読む
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世界とケンカできない文系エリートたち(その5)!

2012-10-24 | 組織論
文系エリートの批判をずいぶんしてきたが、私は基本的に、文系エリート個人の資質よりも、現行の制度に問題があるという考えだ。 司法試験、公認会計士試験、国家一種試験(行政、法律職)合格者を何人も知っているが、個人的には尊敬できる好人物がほとんどである(多少高ピーではあるが)。 中でも、早稲田の法学部を首席卒業して裁判官になった中高校時代の同級生は、大人になって考えれば考えるほど立派な奴だった。 中高 . . . 本文を読む
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世界とケンカできない文系エリートたち(その4)!

2012-10-23 | 組織論
事後にすら第三者検証の入る畏れのない密室で、絶対的弱者だけに権力をふるってきたから、公衆の面前で説明、議論する度胸すらない。 証拠もないから『言っていない。やっていない』とシラを切れば済む。 官庁発表は常に匿名報道、国会答弁は常に政治家の後ろにいる。 バックに百戦錬磨の弁護団がいる外資企業や、軍隊を持っている外国政府と喧嘩する覚悟など無くて当然だろう。 そして、税金で終身雇用され、国内でしか通用し . . . 本文を読む
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世界とケンカできない文系エリートたち(その3)!

2012-10-22 | 組織論
そもそも、日本はあらゆる業界が良くも悪くも談合社会だった。 法曹界も例外ではない。  裁判はもちろん、裁判になる前から談合だから驚いた。 訴えられたとき、『なんで訴えられる前に相談に来ない』と顧問弁護士に怒られた。 『裁判になると色々仕事が増えるから、そうなる前に話を付けるのが弁護士同士の仕事なんだ』。 さらに、『訴えられた以上、必ず半分は盗られるものと覚悟した方がいい』。 『どうしてですか?』 . . . 本文を読む
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世界とケンカできない文系エリートたち(その2)!

2012-10-21 | 組織論
社会全体の利益を考えれば、白黒決着の判決より、和解の方が望ましいのは間違いない。 裁判官だけでなく、原・被告両方の弁護士たちも時間と労力を省ける。 さらに、原告が勝っても、被告の富が原告に移動するだけで、社会全体としての富の合計は全く変わらないからだ。  アメリカの裁判が非常に面白いのは、1億、10億ドルのガチンコ勝負をやりながら、一方で日本よりも和解率が高いことである。 下級審における和解率は . . . 本文を読む
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世界とケンカできない文系エリートたち(その1)!

2012-10-20 | 組織論
『談合(カルテル)ブレーンストーミング(その5)』、『日本の現行政府当局こそ、いじめっ子の典型だ(その3)!』で書いたように、日本の公正取引委員会は、欧米企業をただの一社も取り締まっていない。 いじめているのはすべて日本企業だけだが、先日、大学院時代の恩師にあって、もっと具体的な話を聞くことができた。 私を取り調べた調査官は、「若手は外国企業も取り締まろうと言っているが、幹部たちが『そんなことを . . . 本文を読む
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またルール作りで負けた!

2012-10-19 | 組織論
昨日のブログには、『お前こそ、アクセス数が増えるブログを書け』と突込みが来そうですが、とりあえず、無料ということで勘弁ください。 今日もう一日新聞ネタでいきます。 数日前だったが、アメリカ自動車技術者協会が、ヨーロッパの自動車メーカーが推進する『コンボ』と呼ばれる電気自動車(EV)の充電規格を採用すると発表した。 日本は『チャデモ』と呼ばれる規格で国際標準化をめざしているが、EV規格でもガラパゴ . . . 本文を読む
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新聞は説教強盗か!

2012-10-18 | 組織論
『数量化』シリーズを書き始めてから、日々アクセス数が減っていきます。 思考回路フル回転で書いているテーマだから、かなりショックですね。 だからというわけでもありませんが、今日は『数量化』小休止して、『組織論』をやります。 新聞大会(日本新聞協会主催)が16日、青森市で開催されたのだが、採択した大会決議を読んでびっくりしてしまった。 『新聞を含む知識への課税強化は民主主義の維持・発展を損なうもので . . . 本文を読む
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隠ぺい主義に陥る日本の組織・文化論(その6)

2012-07-19 | 組織論
『性善説でも、性悪説でもない。あえて言うなら性弱説』。 京セラの稲盛会長の言葉である。 人間は悪の部分も善の部分も持っている。 ただ、確実に言えることは、人間は弱いものだ。 悪を誘引する環境では悪が頭を出し、善を導く環境では善をおこなう。 だから制度設計は、人間の悪を押さえ善を誘導するものにしなければいけない。  京セラの監査法人にいた公認会計士から聞いた話だが、社員数十名の時から、京セラでは経 . . . 本文を読む
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隠ぺい主義に陥る日本の組織・文化論(その5)

2012-07-18 | 組織論
米、ウナギ輸出入規制を検討 国際取引「保護が必要」(朝日新聞) - goo ニュース こんなのが目に入ったので一言。 クジラ、マグロ、イルカ。そして今度はウナギ。 日本の伝統的食文化を枯らして、アメリカ産で餌付けする。 アメリカの食糧戦略の片棒担ぐ文系エリート(マスコミ、識者)もいい加減にしろ。 国際会議で頑張っているのも農水省の理系官僚で、文系官僚はただの翻訳係にすぎない。 さて、冷戦体制は . . . 本文を読む
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隠ぺい主義に陥る日本の組織・文化論(その4)

2012-07-17 | 組織論
長引く苦境は、日本人一人ひとりの資質や努力よりも、制度の欠陥にあると私は考えている。 それは公的組織、とくにその中でも、文系エリートが関係する組織が問題だと思う。 日本人の勤勉性、誠実さ、協調性が世界一であることは、このたびの大震災でも証明されている。 談合ブレスト(特別編その3)でも書いたように、理系エリートの国際競争力は、今でも世界一流である。 文系と違い、数学という共通言語および時空間の限 . . . 本文を読む
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隠ぺい主義に陥る日本の組織・文化論(その3)

2012-07-16 | 組織論
去年のことだが、震災後間もない頃にボランティア活動をした男性看護師の話を聞いた。 今でも記憶に残っているのが、現地でのテレビ取材の話である。 ある大手テレビ局の取材陣が小学生にインタビューをしていた時、その男の子が、にこにこ笑いながら『避難所生活も結構楽しい』と答えた途端、別の子どもが連れられてきたという。 今度は親御さんと子供、スタッフたちが綿密な打ち合わせをして、泣きそうな顔で避難生活の大変 . . . 本文を読む
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隠ぺい主義に陥る日本の組織・文化論(その2)

2012-07-15 | 組織論
日本の組織は、戦前も戦後も、人材の流動性が基本的に少ない。 とくにエリートたちが集まる上部組織は、欧米に比べるとほとんどない、と言ってもいいくらいだ。 顔見知り同士の組織では、思いやりという日本の美質が、裏目にでやすくなる。 かばい合いから失敗の責任追及、原因究明がおろそかになってしまう。 さらに、限定された内部の人材ローテーションだけだから、組織としての発想も変わりようもない。 そして、同じ失 . . . 本文を読む
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隠ぺい主義に陥る日本の組織・文化論(その1)

2012-07-14 | 組織論
今日は談合ブレストを一休みして、大津の自殺問題を論じてみたい。 今回に限らないが、いじめ自殺が起きたとき、必ず問題になるのが、学校、教育委員会関係者の事なかれ主義と隠ぺい体質である。 亡くなった子の父親が、裁判を起こしたから次々と暴露されたが、もし裁判になっていなかったら、いじめ(というより今回は完全な自殺教唆だろう)の事実は闇に葬られていたと思う。 5年前に起きた大相撲リンチ(かわいがり)殺 . . . 本文を読む
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